【検証】カキフライ+レモン=ウマイ。では、キレートレモンをかけたらもっとウマイのではないだろうか?
カキフライと言えばレモンである。「カキフライ+レモン=ウマイ」これは太古の昔より定められた方程式。しかし、科学技術が発達した現代、カキフライにかけるのは本当にレモンがベストなのだろうか?
我々は今一度常識を疑うべきである。そこでキレートレモンをかけてみることにした。
・レモンより売ってる
今や、コンビニ、スーパー、薬局とどこでも売っているキレートレモン。むしろ、レモンよりも売っていると言っても過言ではない。
そのビタミンC量は1本当たり1350mg。一般社団法人全国清涼飲料連合会のサイトによると、レモン1個分のビタミンCは20mgと定義されている。これは皮などを含めない果汁分のことなので、「レモン1個分のビタミンC量がレモン5個分」という話がバズったりもするけど、レモン1個の果汁のビタミンC量はレモン1個分だ。
つまり、キレートレモンのビタミンC量はレモン67.5個分。ビタミンC量が67.5倍ってことは、カキフライも67.5倍ウマくなるのではないだろうか。しかも、炭酸まで入っているし。気が利いてる。
・レモンで食べてみる
まずは、違いを細かく感じるために、従来の味を記憶に焼き付けることにした。オーソドックスにカキフライにレモンをかけて食べてみたところ、酸っぱさがカキフライの味を引き締めている。
こうして改めて食べてみると、非常にシンプルな味だ。しかし、シンプルでありながら、ふわっと漂う爽やかさが揚げ物の後味の油っこさをスッキリさせてくれる。必要な仕事だけして帰っていくところが必殺仕事人みたいだ。レモンは三味線屋の勇次だったのかもしれない。
・事件発生
ただ、爽やかさならキレートレモンも負けてないはずだ。炭酸入ってるしな。というわけで、キレートレモンをかけて食べてみることにしよう。
かけるのはレモン果汁くらいの分量が良いだろう。そう思いながら慎重に垂らしたところ、事件が発生。
ドバッとかかってしまった……! キレートレモンは瓶の構造上、ちょっとずつ垂らすということができなかったのである。そう考えると、レモンはあつらえたようにかける量の調節がしやすい。
食べるよりも前に衝撃を受けた使用感。まさか機能的な面でレモンがこれだけ有能だったとは。やってみなきゃ気づかないことっていっぱいある。
・食べてみたところ
さて置き、味はどうなのだろうか。予想を述べるなら炭酸が利いてレモンより派手な味になるんじゃないだろうか。炭酸が入ってるのはやはりデカイと思うのだ。科学よ、今こそその真価を見せる時! 食べてみたところ……
爽やかな後味の中に甘みを感じた。って、甘みって何やねん。67.5倍だぞ!? 炭酸入りだぞ!? なぜ酸味を感じない……!?
ベジータだったら取り乱すほどのキレートレモンの変化。結果、引き締め効果がキレートレモンだと無くなってしまう。これが食べ合わせというヤツなのかカカロットォォォオオオ!!!
・食べ比べた結果
ただ、不味くはなくて、むしろ、その甘みはカキフライに合っているから難しい。食べ比べてみたところ、キレートレモンバージョンを食べた後だと、レモンバージョンがもの足りなく感じるのだ。酸味があればウマくなる気がする。そこで……
レモンをかけた後にキレートレモンを足してみたところ……
これかもしれん。
衣はビチャビチャだが味としてはベスト。酸味の後に来る甘みがカキフライの味に奥行きを加え、カキフライの味が一歩前進したように感じた。さらに、その後にキレートレモンを一気飲みすると、ビールとカキフライのセットみたいな喉ごしのキレがある。
すっぱさで洗い流そう──。これはキレートレモンのキャッチフレーズだが、確かに洗い流せることが判明した。ひょっとしたらキレートレモンはこう言いたいのかもしれない。「全てはすっぱさで洗い流せる」と。
カキフライが引き出したキレートレモンの本当のメッセージ。その染みるような味に今夜も乾杯。キレートレモンよ、永遠なれ。
参考リンク:一般社団法人全国清涼飲料連合会、キレートレモン
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.