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釣りを始めるなら!未経験者・超ビギナー必見のチョイ投げ入門講座

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釣りを始めるなら!未経験者・超ビギナー必見のチョイ投げ入門講座

「チョイ投げ」って聞いたことありますか? 読んで字のごとく、チョイと投げる釣り方です。もともと投げ釣りは遠くを釣るもので、長い竿と大きなリールを使います。しかし、いきなりそんな釣り方をするには、ビギナーのみなさんにはハードルが高いのは言うまでもありません。そこで、短い竿と中型のリールで軽く投げてみようというのが「チョイ投げ」なのです。
当記事では、釣り未経験者・初心者さんに向けて、チョイ投げとは「どんな仕掛で」「どんな釣り方をする」のか、釣りの一連の流れを含めかんたんに紹介させてもらいます。

仕掛はかんたん

チョイ投げの仕掛はひじょうにかんたんです。道糸に中通しオモリを通し(またはテンビンオモリを結び)、その先にハリスとハリを結ぶだけです(もしくはチョイ投げ用の短い仕掛を結ぶ)。遠くに飛ばさないので、投げ釣りには欠かせないテーパーラインは必要ありません。

道糸の先にオモリ5~10号を通すというのがチョイ投げの基本です。左がナツメオモリ、右は丸オモリで、どちらも中通しタイプです

結びに自信がない場合は、市販の投げ釣り仕掛を使ってもOKです

そして、ハリには海の最強エサであるアオイソメを刺します。といっても、虫エサが苦手な方は少なくありませんので、虫エサを使いたくない場合はパワーイソメなどの人工エサを準備しておけば大丈夫です。時期や対象魚によっては魚やイカの切り身、エビのムキミなんかも使えます。

チョイ投げの最強エサである虫エサです。このエサで釣れないものはないといっても過言ではないのですが、ビギナーのみなさんにはあまり人気がないのが難点です

どうしても虫エサに馴染めない場合は、ソフトルアーやエビのむき身、魚の切り身などを使ってもいいでしょう

どこで釣ろう?

週末で天気がよいと、どの釣り場も多くの人が押し寄せて、ビギナーのみなさんはどこで竿を出そうかと迷うことと思います。でも、チョイ投げなら心配する必要はありません。そこそこの水深があればどこでも楽しめるからです。
もちろん、釣り場によってたくさん釣れたり、大きい魚が釣れたりなどの違いはあります。しかし、まずは魚を実際に釣ってみて、釣りの楽しさを味わってほしいので、この際大きさや数は無視しましょう。魚のヒット率が高いことでは定評があるのがチョイ投げなのですから。

チョイ投げのフィールドの基本は堤防です。足場がよく、安全性が高いのでビギナーのみなさんには絶好の釣り場といえます

アタリとアワセ

ハリにエサを付けて投げたら、仕掛が底まで沈んだところで道糸を軽く張って、アタリを待ちます。「アタリ」とは魚がエサに食いつくことで竿先や手元に伝わってくる生命反応。いわば魚が送ってくる信号です。多くの場合、竿先がチョンチョンと動いて魚がエサを食べていることを知らせてくれます。

ただし、勘違いしてはいけません。竿先が小さくチョンチョンと動くのは、ほとんどの場合まだエサを突いているだけです。ハリまでは口の中に入っていません。その時点でアワセても、ハリに掛かる確率は低いと思ってください。しっかりハリに掛かると竿先は連続してグイグイと、そして力強く動きます。
大きく力強いアタリがあれば、置き竿ならば寝かせた竿を勢いよく立てて(手持ちなら竿先を上に持ち上げて)、さらにハリを魚の口に深く刺します。これが「アワセ」です。魚が小さいと最初にチョンと動いただけでハリに掛かっていることもありますよ。

どんな魚が釣れるの?

チョイ投げで釣れる魚はいろいろいますが、エサは底に沈んでいますから、表層~中層に棲んで(生息して)いる魚が食べる機会はわずかしかありません。海底近くに生息している種類に限られます。それでも、キスやカレイ、マハゼ、メゴチ、ベラ、アイナメ、ヒイラギ、カサゴ、カワハギ、マダイ、エソ、セイゴ、マダコと、数多くの魚がターゲットとなります(時期や場所によって変わります)。

夏の定番といえるキスは砂底に生息しています。根掛かりがないのでひじょうに釣りやすく、小さな体でもアタリは大きく、ビギナーでもすぐに分かります

そのほか、夜だとアナゴやウナギも加わります。ただ、ハオコゼやウミヘビ、ウミケムシなど素手で触ると危険な魚もいますから、素性の分からない魚が釣れたときは不用意に触らず、ベテラン(同同行者や周辺の釣り人)に尋ねたり、魚バサミ(フィッシュグリップ)でつかむなど、細心の注意を払うようにしてください。

一見、小型のカサゴのように思えますが、ヒレに毒を備えているハオコゼです。刺されると腫れ上がり、しばらくは猛烈に痛みます。決して素手では触らないようにしましょう

魚が釣れたら

ラッキーに恵まれて魚が釣れたら、ハリを外したり、外したあとの処理が待っています。トゲに毒を持つ魚以外にも、エラブタや背ビレのトゲが鋭い種類もいますから、ハリを外すときは決して素手では触らないようにしましょう。専用の魚バサミもありますが、なければ厚手のタオルでくるむだけでも安心です。小さい魚はリリースして、キープしたいものは氷を準備したクーラーボックスに仕舞います。

締めるとか血抜きとか…新鮮にいただくにはいろんな処置がありますが、まずはそんな面倒なことは無視しましょう。自らの手で釣った1尾は特別! 美味しくいただいてください。ただ、いらないからとその辺りにポイ捨てするのは絶対にやめてください。不要な魚は必ずリリースしましょう。

最後に釣り道具の話を

最後に必要な道具について紹介しておきましょう。本音を言えば竿やリールは何でもいいのですが、それだとビギナーのみなさんは迷ってしまうと思われますので、ある程度の目安を。
まず、竿はコンパクトロッド、シーバスロッド、投げ竿、万能竿などが使えます。リールはあまり大きくないスピニングリール(2500~3000番)。それにクーラーボックス、手拭きタオル、水汲みバケツというのが最低限の道具です。もちろん、仕掛に関わる小物は別です。根掛かりに備えてオモリやハリ、ハリスは多めに準備しておくことをおススメします。

海の釣りに水汲みバケツは必需品です。魚やエサを触ったあとに手を洗うためには欠かせません

「チョイ投げ」とはどのようなものか分かっていただけたでしょうか。
かんたんに言えば「投げ釣りの簡易版」ともいえるチョイ投げは、初心者のみなさんにとってハードルの高い仕掛作りの手間が省け、さらに仕掛絡みが少ないという釣り方なのです。それでいて何かしらの魚がヒットしますから、釣りの楽しさを間違いなく味わえることでしょう。ただし、底を釣るため根掛かりと縁を切ることはできません。それだけは覚えておきましょうね。
(別記事で“根掛かり対策”を解説する予定です。そちらもぜひご期待ください)

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レポーター

プロフィール:尾田 裕和
30年以上釣り雑誌の出版・編集に携わり、さまざまな釣りモノに接してきました。それにともなって数多くの釣り人の話を聞き、たくさんのフィールドで釣りを体験してきたといった具合です。そんな経験で培った知識のなかから、みなさんの役に立つ情報を届けしたいと思います。

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