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犬にとって『余計なお世話』になりかねない飼い主の行動6つ 大切だからこそ適切な距離感を保ってあげよう

わんちゃんホンポ

犬にとって「余計なお世話」になりかねない飼い主の行動

飼い主さんと愛犬との関係は、親子関係にとてもよく似ています。実際に飼い主さんと愛犬が見つめ合いスキンシップを図ることで、人の母子間と同様に、お互いの体内に親愛の情を深める効果のあるホルモンがたくさん分泌されることが分かっています。

ただし気をつけなければならないのは、人と犬はあくまでも異なる動物種であるということです。親子関係によく似た親愛の情や信頼関係を築くことはできますが、習性の違いがあることを考慮しなければなりません。

つまり、飼い主さんがどんなに愛犬のためによかれと思って世話を焼いても、それが肝心な犬にとっては鬱陶しくてストレスになったり、体調に悪い影響を与えたりすることがあるのです。愛犬を擬人化せず、犬と人との違いを理解した上で接することが大切です。

では具体的に、犬にとって余計なお世話になり、ともすると悪い影響を与えかねない飼い主さんの行動を見ていきましょう。

1.野菜をたくさん食べさせる

人も犬も雑食性ですが、その成り立ちは異なります。

人は本来草食性で、気候変動をきっかけに肉も食べるようになりました。犬は本来肉食性で、人と暮らすようになったことで野菜や穀物も食べるようになったのです。そのため、犬はあまり植物を上手に消化できません。

人と同じように「野菜は健康に良い」と犬にたくさん与えてしまうと、必要な栄養バランスを崩したり、消化不良を起こさせたりすることにつながります。特に手作り食の場合、きちんと犬の栄養学を勉強する必要があります。

2.運動をたくさんさせる

健康維持のために運動は欠かせません。ただし、どんな犬にもたっぷり運動をさせる必要があるかというと、そうでもありません。

必要以上に運動させると、身体に負荷をかけ過ぎてしまい、怪我や病気の原因となることもあるからです。

狩猟犬や牧羊犬の血統を持つ犬は、たとえ身体が小さくても多くの運動量を必要とします。しかし愛玩犬は、さほど多くの運動を必要としません。

犬だからと一括りにせず、犬種特性や愛犬の年齢、健康状態に合った適切な運動量に調整する必要があります。

3.スキンシップが多い

留守にしがちの飼い主さんには特に多い傾向がありますが、在宅時は常に愛犬にべったり寄り添って過ごす方がいます。飼い主さんと一緒にいられることは、愛犬にとっても嬉しいことです。とはいえ、ひとりで寛いだり静かに過ごしたいと思うこともあるでしょう。

また、留守番時の寂しさと在宅時の親密度の差が激しいと、かえって留守番時の寂しさが助長されてしまうこともあります。留守番時は退屈せず居心地良く過ごせる環境を整え、在宅時は適度な距離感を持ちながらコミュニケーションを図れるよう、工夫することが大切です。

4.犬トイレを壁際に設置する

愛犬のトイレを部屋やサークルの端っこに設置し、壁や柵に隣接させているご家庭を見かけます。人も広い空間にトイレがあると居心地が悪いため、犬のトイレも同じ感覚で設置するのでしょう。しかし、もしトイレからはみ出して排泄することが多い場合は、少しトイレの位置を変えてみましょう。

目の前に壁や柵があると、犬がトイレの中に入り込めずにお尻をはみ出したまま排泄してしまうことが多いのです。それで叱られるのでは、犬も気の毒です。トイレを壁や柵から少し離した位置に設置してみましょう。

5.規則正しすぎる生活を強要する

あまりにも不規則な生活だと「今日はご飯がもらえないかも」などと不安を与え、犬に余計なストレスをかけることがあります。とはいえ規則正しすぎる生活も、犬にとってストレスになることがあるので注意が必要です。

毎日必ず決まった時間に食事や散歩をしていると、少し時間がずれただけでも犬は「早く!」と要求吠えをするようになることがあります。時間帯や回数は決めても、時間は固定せずに飼い主さんの都合で都度融通を効かせるようにした方が、犬にもストレスが少なくてすむでしょう。

6.犬の寝床を整えすぎる

ホテルのベッドメイキングされたベッドは、ピシッとしていて気持ちが良いものです。しかしこの感覚は、あまり犬には共感してもらえないようです。

犬は、自分で居心地が良くなるように寝床を整えます。犬が整えた寝床は、人にはぐしゃぐしゃにしか見えないことがほとんどです。寝床の洗濯や掃除をするときは別ですが、普段は愛犬がぐしゃぐしゃにした寝床はそのまま使わせてあげた方が良いでしょう。

犬の習性を知り愛犬の個性を知ろう

いくら「犬の気持ちになって考えよう」と思っても、犬のことを知らなければトンチンカンなことをしてしまい、その結果愛犬からは「余計なお世話」だと思われる結果になることが多いでしょう。

犬についての研究は年々進んでいて、今までの常識を覆すような新しい発見も増えてきています。「犬とは長い付き合いだから」と慢心せず、常に犬の習性や犬種特性を学ぶことを忘れず、かつ愛犬をよく観察して、愛犬の個性も理解する努力を忘れてはなりません。

まとめ

今回は、犬にとって「余計なお世話」になりかねない飼い主の行動について解説しました。

飼い主さんの親心とはいえ、思い込みで今回解説したような世話の焼き方をしていると、愛犬にとっては余計なお世話になってしまったり、場合によっては身体によくない影響を与えてしまうことがあります。

せっかくの親心ですから、愛犬にとっても喜んでもらえるものにしたいものです。

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