犬に服・靴は必要? 賛否両論あるお世話について獣医師が解説
「いぬのきもち」では、飼い主さんのなかでも賛否が分かれるお世話についてアンケート調査(※)を実施しました。
今回はそのなかから「犬に服や靴は必要?」「いぬ友は必要?」というテーマを取り上げ、調査結果とともに、獣医師の石田陽子先生のアドバイスをご紹介します。
※「いぬのきもち作り隊」の読者へ実施したアンケート(計191人 2024年7月実施)を集計した結果です。
犬に服・靴は必要?
最近では、服を着ている犬も珍しくありませんよね。服や靴は犬に必要か不要か、アンケートではどちらの意見のほうが多いのでしょうか。
犬に服は必要という意見が約6割
アンケートによると「犬に服は必要」と答える飼い主さんが約6割でした。それぞれの意見は、次の通りです。
【必要派の意見】
・冬は寒さから守るため、夏は皮膚を守るために必要だと思う
・うちのコはアレルギーで体をかいてしまうので必須
・防虫効果や毛の飛び散り防止など、機能性が魅力を感じる
【不要派の意見】
・自然の姿で過ごしてほしい
・体温調節がうまくできなくなりそう
・犬種によって必要だと思うが、愛犬が嫌がるので
犬に靴は不要という意見がやや多い結果に
靴については、不要という意見がやや多い結果になりました。
【必要派の意見】
・災害時はもちろん、ふだんから道路にクギやガラス片が落ちているから
・シニア犬になって足を引きずるようになり、ケガ予防のために履かせている
・雪の多い地域だと雪玉がついて大変だから
【不要派の意見】
・履かせたら変な歩き方になったから
・靴を履かせないと危ないところにそもそも行かないし、災害時は愛犬をリュックに入れると決めている
・肉球で地面の感覚を覚えていると思うし、肉球が弱くなりそうだから
【獣医師のアドバイス】必要に応じて活用するのはOK
アレルギー体質の犬の皮膚を保護するためや、寒さに弱い犬種の防寒のために着用するなど、愛犬の体質に合わせて服や靴を活用するのはよいことです。
ただ、長時間着せたまま、履かせたままだと、被毛や皮膚を傷めるので避けるようにしましょう。
「いぬ友」は必要?
愛犬をきっかけに飼い主さん同士が仲よくなることも多いと思いますが、「いぬ友」についても聞いてみました。
半数が「必要」という結果に
「いぬ友」については、約半数の飼い主さんが「必要」と答えていました。
【必要派の意見】
・犬同士のコミュニケーションも必要だと思うから
・いぬ友同士で「震災や病気のとき、大丈夫な人が犬を預かる」と約束していて心強い
・しつけやフード、動物病院などの情報交換ができる
【不要派の意見】
・愛犬はほかの犬と遊ぶことはないし、犬見知りだから
・飼い主同士のトラブルに巻き込まれるなど、つきあいが面倒
・情報交換ができるのはいいが、わざわざつくる必要はない
【獣医師のアドバイス】ほかの犬とのふれあいも必要、でもトラブルに注意
「いぬ友」は、情報交換としては役に立つかもしれません。ただ、飼い主さん同士が友だちになれたとしても、犬同士が仲良くなるかは別問題。
無理に仲よくさせようとしてトラブルになるケースもあるので、慎重に見きわめましょう。
悩んだ場合は専門家に相談して判断するようにしましょう。
お話を伺った先生/石田陽子先生(「石田ようこ犬と猫の歯科クリニック」院長)
参考・写真/「いぬのきもち」2024年12月号『みんなの意見に「なるほど」がいっぱい! 賛否両論あるお世話、これって必要? 不要?』
文/江村若奈
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。