まさかの緊急帝王切開! 出産の本当の闘いは術後にあった
2020年の春から育休明けで職場復帰し、現在3歳と1歳の娘を持つママライターの愛です。
私は、25歳の時に長女を妊娠しました。初めての妊娠、出産は想像していたよりも遥かに過酷で、「何が起こるかわからない」ことだらけでした。
つらい妊娠生活と出産への心の準備
私は結婚してすぐに妊活を始め、半年後に長女を授かった時には嬉しくてたまりませんでした。
しかし、すぐにつわりが始まりました。私のつわりは、ドラマなどでつわりのシーンを観てイメージしていたよりも遥かにしんどく、仕事を2ヶ月休みました。
安定期以降も食べつわりや吐き気が続き、妊娠後期には激しい胃痛などに苦しみました。そんなつらい妊娠生活を送りながら、「こんなひどいつわりを経験しているのだから、出産は無事に乗り越えられる」と思っていました。そして何度も頭の中で出産のシミュレーションをして、心の準備をしていました。
想定外の予定日超過。陣痛促進剤を使うことに
妊娠8ヶ月の健診で、「赤ちゃんの頭がだいぶ下がっていて、切迫早産になるかもしれない」と医師に言われました。そのため、早産にならないよう安静に過ごしていました。
そして、臨月に入った時の健診では、「赤ちゃんの頭が入り口のすぐそこにあります。いつ陣痛が来てもおかしくないです」と言われました。そう言われてから、いつ来るかわからない陣痛にドキドキし、不安な日々を過ごしていました。
次の週の健診でも、「明日陣痛が来るかも…」と言われ、ドキドキしながら1週間が過ぎました。しかし、陣痛が来ることなく予定日を過ぎ、更に1週間経ってしまいました。そのまま41週目に入って、陣痛促進剤を使うことになったのです。
予想外の展開に怖くて体中が震えた
促進剤を使ってもすぐに陣痛が来るわけではないということだったので、その時が来るまでのんびり過ごそうと思っていました。
しかし、促進剤を点滴して10分足らずで、助産師さんが焦った様子で病室に入ってきました。私は何が起こっているのかわからず頭が真っ白になりましたが、その後、先生が来て、「赤ちゃんの心拍が下がったので、切っちゃいましょうか」と言うのです。それは、帝王切開になるということだとすぐに理解しました。
その途端、体中ガタガタと震えが止まらなくなりました。陣痛の心の準備はしていても、手術の心の準備はまったくしていませんでした。手術前に夫が仕事から駆けつけてくれ、私の震える手を握ってくれました。そして、私は心の準備ができないまま、手術を受けました。
手術の間は意識がはっきりしていて、自分のおなかを切られている音を聞きながら、ただただ恐怖を感じていたと思います。
しかし、思っていたよりあっという間に赤ちゃんが産まれ、元気な泣き声が聞こえました。その瞬間はとにかくほっとして、赤ちゃんの顔を見た時は「パパにそっくり」と笑みが溢れました。私が指を出すと、赤ちゃんは力強く握ってくれました。その時の感動は今でも忘れられません。
帝王切開は術後が本当の闘い
手術は1時間ほどで終わり、緊張から解放された私は、麻酔が切れてからの地獄のような苦しみを、想像もしていませんでした。
麻酔が切れ始め、徐々に生理痛のようなおなかの痛みが襲ってきました。最初は家族と話す余裕があったのですが、完全に麻酔が切れてからは、あまりの激痛に話す余裕もなく、ただただ唸り声をあげていました。
1時間に1度、痛み止めの注射を打ってもらいましたが、数十分は楽になるものの、またすぐに我慢できないほどの痛みに襲われました。
繰り返す痛みの中で、自分で寝返りができないこともつらく、腰痛にもかなり苦しみ、夜も眠れずに「もう帝王切開は嫌だ!」と思うほどでした。
私が初めての出産を経験して思ったことは、妊娠も出産も何が起こるかわからないということでした。突然の緊張と不安に、あんなにも体が震えるのか。産んだ後、あんなにも痛く苦しい試練があるのか。たくさんの初めてを経験し、痛みや苦しみを乗り越えて、妊娠41週目で生むことができた赤ちゃんは、身長48㎝、体重3075gの元気な女の子でした。私の宝です。
[愛*プロフィール]
3歳と1歳の娘を持つ2児のママです。常勤で働きながらライターの仕事も始めました。まだまだ新米ママで、子育てが上手くいかずに落ち込むこともありますが、夫や子どもたちに助けられながら、楽しく過ごしています。
※この記事は個人の体験記です。記事に掲載の画像はイメージです。