Yahoo! JAPAN

綾瀬市長選 橘川氏が出馬表明 前議長、「交流政策より定住政策」〈海老名市・座間市・綾瀬市〉

タウンニュース

取材に応じる栗原氏(右)=4月18日・綾瀬市内の自宅と、佐竹氏(左)=4月19日・市議会内

任期満了に伴い6月30日告示、7月7日投開票で実施される綾瀬市長選挙で18日、まちづくりコンサルティング会社社長の栗原茂明氏(68)が、19日に市議の佐竹百里氏(53)がいずれも本紙の取材に応じ、無所属で出馬する意向を表明した。同選の出馬表明は4人となった=4月24日起稿。

栗原氏

栗原氏は1955年、綾瀬市生まれ。青山学院大学卒業後、綾瀬市役所に入庁。市職員として財政や都市計画、都市政策などに従事し、22年間勤めて退職した。

退職後、多摩大学大学院の入学に合わせてまちづくりコンサルティング会社を設立。現在、「綾瀬市まちづくり研究会」の事務局長を務める。

市長選への出馬理由について栗原氏は「市民の意見が反映されず、行政主導で進めているまちづくりに疑問を感じた。地域活動に取り組んだことで、綾瀬市の将来に対して自分にできることが明確になった」と述べた。その上で、「まちづくり研究活動の集大成」と決意を語った。

重要課題として、中心市街地づくりや公共交通機能の確保など10項目をあげ、「まちづくり全体をもう一度見直す必要性がある」と説明した。

中心市街地づくりについて「道の駅は必要」との考えを示し、「市民活動も楽しめるイベントエリアを付加した『まちの駅』とするべき」と計画の見直しを訴えた。市全体については「防災や医療、環境を意識した未来型の都市づくりを推進したい」とした。

公共交通機能の確保では、中央林間駅から綾瀬市へ東急線を延伸する構想を掲げ、「東急電鉄へ積極的に働きかけたい」と意欲を見せた。

綾瀬市と都心をつなぐシャトルバスや市民の新たな交通手段にライドシェアの導入もあげた。

佐竹氏

佐竹氏は1970年、長崎市生まれ。明治大学大学院卒。2003年に市議に初当選。15年には副議長を務めた。昨年4月の市議選で立憲民主党公認で6期目の当選を果たしたが、今月17日付で離党した。会派は「あやせ未来会議」に所属している。

19日の本紙取材で「政策に市民の思いや声が届いていない」と指摘し、「先頭に立って次代のために新しい綾瀬市をつくりたいと思った」と出馬の理由を説明。「新しいことにチャレンジして誰もが自分らしく暮らせるまちづくりを実現したい」と意欲を示した。

政策面では「チェンジあやせ、未来へチャレンジ」とするテーマを掲げ、道の駅整備と子育て・教育、産業の3つ重点課題を説明した。

道の駅整備は、綾瀬市が進めている整備方針に一定の理解を示し「スピード感を持って進めたい」と意欲を示した。また「徒歩で回遊できることが重要」とし、道の駅を柱とした中心市街地の整備で、にぎわいを創出する考えも示した。

子育て・教育では、学校内で給食を調理する自校式給食の導入と質の向上をあげ、「無償化もめざしたい」と語った。

産業支援では「ものづくりのまち」として取り組んできた事業を継承する考えで、「自分が表舞台に立ってセールスの幅を広げたい」と話した。

議員辞職については「後援会と相談して時期を決めたい」とした。

補選も焦点に

7月の市長選は、古塩政由市長(72)の引退表明で新人による選挙戦の構図がほぼ固まった。

これまでに元市議の笠間昇氏(52)と市議の橘川佳彦氏(53)が出馬の意向を表明しており、今後は橘川、佐竹両現職市議の進退も焦点になる。

いずれかが6月19日までに辞職すれば市議補選が同日選で行われる。

【関連記事】

おすすめの記事