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計画賛成派も疑問「安易すぎる」 静岡市がアリーナ建設で寄付金の受付開始 目標金額は?

Shizuoka

■建設費300億円と試算 約20億円の寄付で市の負担軽減へ

JR東静岡駅北口にアリーナ建設を計画している静岡市は4月1日から、寄付金の受付を開始した。市民からは計画そのものに反対する声が大きく、アリーナ賛成派からも寄付には疑問が投げかけられている。

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静岡市は東静岡駅北口にある市有地に収容人数1万人規模のアリーナ建設を計画している。最高峰のプロスポーツの試合や大規模なコンサートの開催などを想定しており、東静岡の文化・スポーツの拠点とする方針を掲げている。

市はアリーナがにぎわいを創出し、深刻な人口減少や少子化の課題解決につながると考えている。また、経済効果に加えて、災害時は緊急物資集積所や避難所としても活用できるとしている。

アリーナのメリットを示す静岡市に対し、市民の理解を得られているとは言い難い。最大の理由は300億円と試算されている建設費だ。費用は市と民間企業が分担し、完成後は市が所有して事業者が運営する。

市は2030年のアリーナ開業を目指している。2029年12月31日までに約20億円の寄付を集め、市の負担を軽減する考えだ。寄付の受付は4月1日からスタート。市のホームページから申し込める。

アリーナ建設の寄付受付を開始した静岡市

■「不透明な部分多い」、「市の役割は…」 市民から疑問の声

寄付額は5万円以上の個人と10万円以上の企業・団体はアリーナや周辺に氏名や企業・団体名を掲示できる特典がある。1万円を超える寄付にはアリーナ見学会に参加できるという。

ただ、寄付を募集する市の方針を疑問視する人は少なくない。市民からは次のような声が上がる。

「アリーナのどれだけの頻度で稼働するのか、維持管理費にどのくらいの費用が掛かるのか、不透明な部分が多い。300億円をかける価値があると言っている人が周りにもいない中、寄付を募集してまで進める事業とは思えない」

「資材や人件費の高騰で開業を目指す2030年には建設費が300億円で足りないと想定される。寄付を募って市の負担を減らしてまで進める事業なのか疑問」

また、アリーナ計画自体には賛成する市民からも「寄付を募るではなく、建設するメリットを民間企業に提示するのが市の役割ではないか。寄付で市の負担を減らす考え方は安易すぎる」、「寄付を受け付けないと建設する財力がないなら、つくるべきではない。市は試算している経済波及効果を実現させる自信がないと感じてしまう」といった意見が出ている。

静岡市の難波喬司市長はアリーナ計画について「まちの魅力を高めるとともに、初期投資額を上回る大きな経済活性化効果が見込まれる」と市議会で答弁した。今年9月頃に運営事業者の入札公告を開始し、最短で2030年春の完成を目指すとしている。

(SHIZUOKA Life編集部)

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