【雑学】「柚子胡椒」に胡椒は入っていない!意外な辛さの「正体」
子どもを持つ親たちだけでなく、おじいちゃんやおばあちゃんにもぜひ読んでほしい「教養系雑学」。本書(KADOKAWA)は、子どもに今すぐ話したい、なるほど「知識」が満載の1冊です。子どもが「へー!」と興味を持つような、面白くてためになる知識が、教科別にわかりやすくまとめて掲載されています。ここで得た新しい知識は、孫との会話の「隠しネタ」になるはず! 今回はこの本の中から、子どもが思わず「すご~い!」と言ってしまう、おもしろ知識や生活の知恵をご紹介します。
※本記事は多湖 輝監修の書籍『頭のいい子が育つ! 子どもに話したい雑学』から一部抜粋・編集しました。
胡椒が入っていないのになぜ「柚子胡椒」!?
ピリリと辛いがスーッとさわやかな「柚子胡椒」。もともとは大分県の農家が自家用に作っていた調味料だが、独特の風味が評判となり、特産品として全国に広まった。
柚子胡椒は深い緑色で、ビン詰めにされているのが一般的。まだ青い柚子の皮を薄くむいたものをすりつぶしてペースト状にし、青唐辛子と混ぜて塩を加え、1年以上熟成させて作る。「あれ、胡椒はいつ入れるの?」という声が聞こえてきそうだが、じつは柚子胡椒の中に胡椒は1粒も入っていない。
それなのに「柚子胡椒」という名称なのは、九州の一部では唐辛子のことを胡椒と呼んでいるからだ。地元の人にとっては、「柚子」と「胡椒=唐辛子」という材料を並べたごく当たり前の名称なのである。鍋物や刺身の薬味にしたり、パスタ料理の隠し味にしたりと、使い方はいろいろ。黄色い柚子と赤唐辛子で作った赤い柚子胡椒もある。