「漁協の手厚いサポートが魅力!」2025年鮎(アユ)釣りおすすめ河川:秋川
東京都の清流・秋川のアユ解禁情報を紹介したい。今年は6月1日(日)に解禁。例年の土曜日解禁と間違いのないよう注意してほしい。さらに同日は近隣の河川も解禁を迎える。事前情報で釣り人が分散するか、それとも集中するかはあけてみないとわからない。
鮎釣り場:秋川
秋川では3月30日から4月20日の間、数回に分けて稚アユの放流を終えていて、4月末現在で底石が徐々に磨かれてきている。秋川では、放流前から鵜除け対策として狩場になりそうなポイントには紐を張っている。また、近隣一斉の鵜余け対策にも同調して、漁協役員には苦悩の日々が続いている。
五日市地区が面白い
今回は秋川のなかでも、アクセスのいい中流域の五日市地区(舘谷)に焦点を絞ってみていこう。
車でも公共交通機関でも利便性のいいのは、舘谷地区にある舘谷売店周辺。広い河川敷に駐車可能で、漁協役員の店主が営むオトリ店はいろいろなアドバイスがいただけると好評。
売店前は川幅が広く岩盤と小石で形成された浅瀬で泳がせ釣りの好ポイントになっている。対岸の右岸に移動するには、少し下流に渡渉ポイントを示すロープが張ってあると思うのでそこを利用する。
とにかく水深があまり深くないので、移動の際も「静かに」がキーワード。当然根掛かりなどで立ち込みを余儀なくされるが、それ以前に極力根掛かりを減らす釣り方が必要。解禁日は混雑が予想されるので、早めの現地入りを勧めたい。
野アユを早く掛けよう
竿は8~9mの先調子が使いやすい。水中イトは複合でもナイロンラインでもいい。ハリは6.5~7号で、イカリ、ヤナギは好みでセレクト。ハリスを長めにセットする人は根掛かりを予防するためにコシのあるハリスを用意しよう。
最初は泳ぎの弱い養殖オトリなので、浅い水深、早朝の活性の低さなどを考慮して竿を持つ。中層にオトリを泳がせるイメージで、流れになじませる。あとはオトリが泳ぎだすまで待つ。
その時、オバセを取り過ぎないこと。オトリ操作がシャープにならないことや野アユが掛かった時に団子状態になるトラブルの防止にもなる。常に竿先を少し引くだけで、オトリの鼻先を刺激するのを感じておく。とにかくその場にいる野アユを早く掛けること。野アユに変われば、仲間の泳層に戻り警戒心が少なく追いの活性は上がる。
野アユのアタリがあると目印が横に飛ぶことがよくあるが、瞬時に竿を絞って周囲の釣り人の仕掛けに絡ませないようにしよう。この時、先調子の竿で仕掛けは手尻いっぱいが功を奏する。
オトリマネジメントが大切
ひととおり釣るとアタリが遠のくので、可能な限り広くポイントを探る。時には「空中輸送」もやってみる。狙いたいポイントのやや下流を目掛けて送り込む。着水寸前(上死点)に到達したら竿を上にやや引いて必ず頭からオトリを水中へ潜らせる。この時点で野アユが反応して掛かることは、皆さんも経験があると思う。
オトリの泳ぎが悪くなると根掛かりが多くなるので、竿先を駆使して超スローで少しずつ引く。周囲の野アユに違和感を与えないように、竿先は1cmずつ引くイメージ。早すぎると追われない。引かれるのに学習してか、オトリは泳ぎ出す。
あとは循環の釣り。早めに掛けバリは点検し交換する。また、イトの接続部やハナカン周りは傷みやすいので点検をし、少なくとも午後の部には新たな仕掛けを張るか、付けイトやハナカン周りイトの交換を勧める。
下流・上流も狙える
視線を下流に向けると、大きな淵からの流れ出しに短い早瀬が目に入る。ここは売店前と違って瀬の釣りになる。川幅が狭いので、お互いに対岸の釣り人を意識してほしい。
瀬に着いたアユは早朝からでも活性は高く、引きを楽しませてくれる。必要以上に立ち込まないで手前から釣るようにする。また掛かると下流へ走るので、そのことを意識して竿を構え、早く主導権をとる。竿を寝かせ気味にして釣るぶん、混雑感はある。
次に売店上流。左岸側は護岸の狭い辺地に乗っての釣りになる。右岸側は小砂利で足元は比較的に安定しているが、少し立ち込むとナメ(岩盤)があるので、転倒には注意してほしい。
そのまま上流へ釣り上がると、一面岩盤の瀬になる。左岸は立ち木がはだかって思うように竿が振れない。足元は非常に不安定なので、しっかりグリップを効かせた状態で竿を出そう。岩盤でアカが多いため、魚の成長は早く大物が望める。
簡単に売店前を紹介した。マナーを守って安全で楽しい釣りを心がけよう。皆さんのお越しをお待ちしております。
<週刊つりニュース関東版APC・乙戸裕之/TSURINEWS編>
この記事は『週刊つりニュース関東版』2025年5月30日号に掲載された記事を再編集したものになります。