多肉ライフ 冬は室内で、多肉植物の葉挿しと植え直し
日々の暮らしのことやガーデンライフ、趣味、旅先のことなど、最近の感心ごとや楽しみを、niwaculアンバサダーの皆さんが各地よりお伝えしてくれるコーナーです。
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土屋 千尋さん
多肉植物の栽培、寄せ植えなどのアレンジ制作を中心に作家として活動中。多肉植物と猫たちに囲まれた、楽しい日々の暮らしをつづります。
春に向けて、多肉植物の葉挿しと
崩した寄せ植えはトレーに植え直して養生
あっという間に、今年も1カ月半が過ぎてしまいましたね…。冬の多肉植物の観察やお手入れは、寒くて放置状態となりがちなのですが、久しぶりに多肉植物の作業に手をつけてみました。
室内での管理に移す際に、寄せ植えなどを解体したものや、形が崩れた株から大丈夫そうな葉をトレーに入れておいたのですが、それらを新しい土にそっと挿して(葉挿し)あげると、また根を張ってくれるのです。
こういった多肉の葉は、かわいそうだから…と残しておくと、どんどん増えていきますよね(笑)。
葉挿しを行なう際には、あらかじめ葉を少し乾燥させるのですが、屋内の涼しい空間に置いておいたので、寒さでほどよく乾いてくれた様子。といいつつ、実は2~3カ月放置になっていたので、中にはカリカリに乾燥してしまったものもありました(苦笑)。また、厚めの葉は空気中の水分を吸って、すでにたくさんの根が出ていたものも。
しっかりとしている葉を選んで、一枚ずつ土に挿していきます。土は多肉植物の専用土などもあるので、それを利用すると便利です。トレーに土を敷き詰め、ピンセットなどを使って切り口の方をそっと土の中へ。根が出ているものは、この根の部分をそっと土の中へ!
土の上に置くだけでも勝手に土へ根を張らせてはいくのですが、土の中に入れてあげる方が早く根が張りやすいので軽く挿し込んであげます。
このとき、子株が出ているものがあれば、顔は出してあげた方がよいです。
よく見ると、子株が出ているのがわかりますね。多肉植物の生命力の素晴らしさを感じますが、急いで土のお布団をかけてあげなければ…といったところです。
このような感じで、どんどん挿していきます。本当はもっと広く大きなトレーなどに植えてあげたいのですが、まだまだ室内管理の北海道ですから、置き場所も限られます。ぎゅっと詰めて植え、春まではこのまま頑張ってもらう予定です!
土に挿しておくと、ちゃんと水分と栄養が補給されるので、ぐんぐん大きくなると思います。子株が出ているものは、子株に養分を使うと親葉は枯れていきます。気になるようでしたら、そっと外してくださいね! ぽろっと取れると思います。
根の出ていない葉は水分を補給できないので水やりは控えるのですが、ここまで根が出ているものや子株が出ているものには、植えた後すぐにたっぷりと水やりをしてあげました。
完成した大人の株より、葉挿ししたものは水分を必要とします。土が乾いたら、水が溜まらない程度にたっぷりとあげるようにします。葉挿しの成長スピードはとても早いので、日々観察するのも楽しいですよ。
そして、葉の整理とともに、室内への移動時に寄せ植えなどを解体して入りきらなかった子たちが、寒いサンルームの下段に置きっぱなしになっていたので、それらもトレーに植え直しを行ないました。中にはすっかり徒長してしまったものも。
植え直して一時保管といったところですが、このまま養生させて、春になったらまた寄せ植えなどに利用します。こちらも置き場所がないため、ぎゅうぎゅうに押し込んでいますが、頑張ってくれると思います。
葉挿ししたものは、根づいて成長したら、寄せ植えの隙間を埋めるのに利用できます。植え直して養生した多肉は、寄せ植えのメインや新しい鉢に植えて単体でも楽しめます。
寄せ植えには、いろいろなサイズの多肉を組み合わせて植えるので、このように葉っぱ一枚でもできるだけ無駄にすることなく、繰り返し利用できるとよいですね。
ぽろぽろっと葉が取れてきたということがあれば、葉挿しにもチャレンジしてみてください! ただし、ピンと元気な葉を選んでくださいね。親株に付いてるときからしなしなとしている葉は、そのまま枯れてしまうことが多いので注意を。
(niwaculアンバサダー 土屋千尋)