離乳食をはじめる前に知っておきたいお話 〜赤ちゃんが生まれたらやるべきこと(16)〜(前編)
おっぱいやミルクだけでぐんぐん成長してきた赤ちゃん。生後6か月頃をすぎ、おすわりができるようになって、大人の食事に興味をもっているようなら、離乳食を始めるタイミング。
でも何をどんなふうに与えたらいいのかわからないと悩んでしまう新米ママ、パパも多いようです。そこで本記事では前編と後編に分けて離乳食の基本情報から、進め方などについてまとめます。
目次離乳食はいつ頃から?離乳食づくりは市販のベビーフードも参考にアレルギーのリスクのある子どもの離乳食はどう進める?バランスのよい離乳食を楽しく!
離乳食はいつ頃から?
目安となるのは生後5、6か月をすぎる頃。
ママ、パパが支えてあげるとおすわりができるようになり、大人の食事をじっと見ていたり、よだれを垂らしてお口をもぐもぐ動かすようになったりしたら、そろそろ離乳の準備を始めるサインです。
まずは、ノンカフェインのお茶や果汁など、おっぱいやミルク以外の味の飲み物を試してみましょう。離乳食は少しずつ硬さや形のある食べ物に慣れるように段階を踏むことが基本。赤ちゃんは一人ひとり成長や発達の度合いが違うので、あせらず、食べることは楽しいと思えるよう、その子に合わせて無理のないようにゆっくりすすめましょう。
離乳食づくりは市販のベビーフードも参考に
離乳食を手作りする前に、市販のベビーフードを買ってみてもいいでしょう。味つけやなめらかさの具合も把握できるので、自分で作るときの参考にもなりますよ。
市販のものを食べさせるのは抵抗があるという方もいらっしゃるかと思いますが、その心配はいりません。
一般的に販売されている日本のベビーフードは、十分な衛生管理のもと基準を設けて製造されています。塩分量も基準内で調理されており、食品添加物の使用も限定的で、豆腐のにがり、酸化防止のビタミンCなど最小限。さらに残留農薬、遺伝子組み換え食品なども管理されており、商品表示もしっかりなされているので、安全面での心配もいりません。なお使用するときは、月齢に合ったものを選ぶようにしましょう。
アレルギーのリスクのある子どもの離乳食はどう進める?
子ども自身に湿疹・アトピー性皮膚炎がある、もしくはアレルギー疾患を持つ家族がいる場合の離乳食について悩まれている方もいらっしゃると思います。
食物アレルギーの発症を恐れて、離乳食の開始を遅らせようとされる方もいらっしゃるかもしれませんが、その必要はありません。むしろ開始は遅らせず、バランスのよい離乳食を与えることが大切です。
以前まで、卵やピーナツ、エビなど食物アレルギーのリスクがある食物は、摂取開始を遅らせた方が安全だと思われていましたが、近年ではむしろ逆で、「離乳食導入は遅らせないほうが、食物アレルギーの発症を抑制できるではないか」という研究結果もあります。
仮に離乳食の開始を遅らせると、たんぱく質やカルシウム・鉄分などの栄養素を十分にとることができず、貧血の症状が出たり、成長発達に支障が生じる恐れもあるので、しかるべき時期に「少量から」始めてみてください。
ただし、アレルギー症状が出た場合に迅速に対応できるよう、かかりつけ医や病院の診療時間にあたる平日の日中の摂取を心がけましょう。
バランスのよい離乳食を楽しく!
離乳食が進むにつれて栄養のバランスも大切になります。かみかみ期からは糖質、ビタミン・ミネラル、たんぱく質の3種類の栄養素をきちんととれるようメニューを考えてあげたいものです。
悩んだときは、本やネット、SNSなどでもたくさんのメニューが紹介されているのでぜひ参考に。ママもたのしく離乳食作りをしてあげてくださいね。
「おいしいね」「もぐもぐじょうずだね」「ご飯食べて大きくなろうね」など、離乳食をあげながら、たくさん話しかけましょう。食事は楽しいと感じると、赤ちゃんは食べることが好きになるでしょう。
離乳食完了期にはほとんどの子が1歳のお誕生日を迎えます。離乳食は赤ちゃんが幼児へと成長していくための大切なステップです。赤ちゃんの成長や発達に合わせて、ママ、パパは気負うことなく楽しい食事タイムにしてあげたいですね。