JCOM、タイパのニーズに応える取り組みとは?
6月9日放送の「HENNGE presents BIZ-TECH Lounge」は、先週に引き続き、ゲストにJCOM株式会社 上席執行役員 CX・マーケティング部門副部門長兼DXデザイン本部長の柚木輝久氏とデータビジネス企画部部長の鎌田幹生氏を迎えて、JCOMの注目の最新技術や今後のビジョンについて詳しくお話いただいた。
文化放送アナウンサー・甲斐彩加(アシスタント)「まずは企業プロフィールをご紹介いたします。JCOM株式会社は、1995年の創業から地域密着型の放送・通信事業者として、ケーブルテレビ、インターネット、固定電話、モバイルなどの暮らしを支えるサービスを展開してきました。また、映画・番組の制作、配信などの映像エンタテインメント事業を通じ、国内外の多様な映像コンテンツをお届けしています。他にも電力やガスなどのエネルギー、ホームIoTサービスや保険、オンライン診療といったヘルスケア分野にも事業展開されています」
HENNGE株式会社代表取締役社長・小椋一宏氏(パーソナリティ)「注目の最新技術は何ですか?」
JCOM株式会社 データビジネス企画部部長・鎌田幹生氏「生成AIです。上智大学さんと縁があって共同で研究させていただいてます。こちらは、番組のダイジェスト版を自動で作る技術を我々の内製で開発していけないかというところで取り組ませてもらってます。当社は、コンテンツの会社であり、一方でお客様の趣味嗜好などを理解できるデータを持っており、データホルダーという側面もあります。ですので、それを両方活用してお客様に合ったコンテンツを効率的にお届けできないかという目的のもとでやっています」
小椋「ダイジェストというと、切り抜き動画みたいなイメージなんですけど、番組の中でここがハイライトだというところを自動的に抜き出して、短いものを作るというイメージですか?」
鎌田「おっしゃる通りです。2時間の映画を例えば15分にするであるとか、そういったものをイメージいただければいいと思います。タイムパフォーマンスを意識する方が、非常に増えてきた時代というところもあって、皆さん効率的に自分の欲しい情報を得たがっています。我々の番組を録画して、後で楽しんでいただく機会が多かったりするんですけど、撮りためた録画の中から、音楽番組であれば自分の推しのミュージシャンだけが出ているシーンだけ見たい、スポーツであれば推しの選手だけが活躍しているところを見たい、といったニーズがあると思うので、そういうのに応えていきたいと思っています」
甲斐「そうすると、どんな結果が期待できるのでしょうか?」
鎌田「お客様のタイムパフォーマンスのニーズに応えるというところはあります。お客様のニーズに合うというところでいうと、我々は地域コミュニティの番組を制作してまして、例えば少年野球の試合で自分の子どもの活躍シーンを特に見たかったりするので、そういった面でも展開できるんじゃないかと思っております」
甲斐「JCOMの今後のビジョンを教えてください」
JCOM株式会社 上席執行役員 CX・マーケティング部門副部門長兼DXデザイン本部長・柚木輝久氏「サステナビリティ経営を会社の大きな方針としているという状況です。JCOMというのは放送や通信といったインフラ系の事業から始まっていることもあり、地域社会と非常に密接につながっています。一方、昨今の日本は少子高齢化など様々な社会的な課題が顕在化してきている状況になっています。ですので、改めて地域に育てていただいたJCOMが、そういった課題にどういう風に関わることができるのか、解決することができるのかを、今まで以上に視野を広げて社会に関わっていくということを今考えております」
小椋「具体的にどんなことをされているのですか?」
柚木「地域の足が最近なくなってきているというところに関しては、オンデマンドバスに、アプリで来てもらってそこに乗るという実証実験がありました。そちらに参画をさせていただいたというようなこともやったりしています」
小椋「直接的に問題解決に関わっていくことをされようとしているところなんですね。素敵ですね」