【富津市】江戸時代から続く富津の伝統行事「日本三大くも合戦」小さな相棒と横綱を目指せ!
富津市富津地域で「フンチ」と呼ばれるネコハエトリグモ。この地域ではフンチを戦わせる遊びが伝わり、毎年5月の連休中にくも合戦を開催しています。
くも合戦を後世に 未来遺産にも登録
富津地域でフンチを戦わせる遊びを始めたのは、江戸時代の漁師たちとされています。
4〜5月の繁殖期にオスがメスを巡って戦う習性を使ったもので、1970年代ごろは子どもの身近な遊びでした。
時代の流れで消えつつあったこの文化を残そうと、98年に地元有志が「富津フンチ愛好会」を結成。
地元小学校で出張講座を行う他、主催する「クモが紡ぐ! 地域のきずな〜日本三大くも合戦横綱決定戦〜」が文化や自然を未来に伝える活動として、(公社)日本ユネスコ協会連盟の「プロジェクト未来遺産2024」に登録されました。
今年も開催! 熱気満載の横綱決定戦
5月4日、富津八坂神社で「くも合戦」が開催され、昨年より多い、大人の部70匹に子どもの部54匹のフンチが横綱の座を懸け戦いました。
将棋盤大の台で向かい合ったフンチは前足を大きくプルプルと広げ、相手を威嚇し組み合います。
どちらかが逃げると勝負あり。
第21代横綱の長谷川さんは「体が大きいと有利。強いフンチを捕まえるのが重要です」と語ります。
愛好会の小坂さんによると上級者は大会に向けフンチをトレーニングするのだとか! 双方引かず決着まで数分かかる試合もあり、会場の熱気も高まります。
激戦を制したのは、大人の部・平野勝己さん「タジロ丸」子どもの部・松田空々さん「みな」。
戦いを終えたフンチは捕らえた場所に戻され、フンチの生きる環境と共に未来に継承されていくのです。
富津フンチ愛好会
ホームページ/https//futtsufunchi.com/