【リアル給与明細】35歳、製造業。給料が上がらない……。65歳までにいくら貯めるべき?【FPが解説】
読者から寄せられたリアルな給与明細を大公開。質問内容から、改善できるポイントがあるのか、ファイナンシャルプランナーが解説します。【35歳 製造業の調達】
【リアル給与明細】35歳、製造業・調達の場合
プロフィール
35歳、男性
製造業の調達
▼現状
仕事内容は、資材の発注業務。
労働時間は月160時間、残業はなし。
ボーナスは110万円程度。
【相談内容】業務内容が増えているのに、給料は上がらないので不満に思っています。65歳の定年までに貯蓄額はいくら必要ですか?
解説するのは……
◆sino
ファイナンシャル・プランニング技能検定3級 日商簿記検定3級
資産形成や節約に関するアドバイスを得意とし、普段はライターとして活動しています。
現在のお給料は全国平均と比べると高い?低い?
質問者さんの現在の収入を年収換算すると530万円になります。
一方、国税庁の「令和5年分民間給与実態統計調査」によると、質問者さんと同年代の平均年収は約556万円*です。
*……参考:国税庁「令和5年分民間給与実態統計調査」
質問者さんのお給料額は、ほぼ平均的な水準と言えそうですね。
65歳までにいくら貯めるべき?計算方法を解説
質問者さんは、65歳の定年までに必要な貯蓄額を知りたいとのこと。
貯蓄額を算出する方法と、今後の計画の立て方についてお伝えします。
ステップ①老後に必要な生活費を計算する
まずは家計簿をつけて、毎月の支出を把握しましょう。
現在の生活費を基準に老後の必要額を試算します。
例:現在の生活費が月25万円の場合
1. 老後も同じ水準と仮定→月25万円×12ヶ月=年間300万円
2. 定年後20年生きると仮定→300万円×20年=6,000万円
老後は、若い頃と比べて食費が減ったり、娯楽費を抑えられたりする傾向があります。
体力やライフスタイルの変化により支出が減ることが多いので、現在の支出をもとに備えておけば安心ですよ。
ステップ②年金収入を引き算する
次に、公的年金をいくら受給できるかを調べましょう。
「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で簡単に確認できますよ。
例:単身者で年間100万円受給できる場合
1. 年金収入→100万円×20年=2,000万円
2. 老後の必要額→6,000万円-年金2,000万円=4,000万円
この場合、老後に必要な貯蓄額は4,000万円となります。
先ほどお伝えした「定年後20年生きると仮定した場合の6,000万円」から引き算すると、65歳までに貯めるべき貯蓄は2,000万円と試算できますね。
老後に必要なお金は、個人のライフスタイルによってまったく異なってきます。
まずは現在の生活費を把握し、上記の方法で試算してみてくださいね。
将来必要な金額がはっきりすれば、貯蓄のモチベーションもぐんとアップしますよ。
まとめ
・質問者さんのお給料額は、ほぼ平均的な水準です。
・65歳までに貯めるべき貯金額は「老後に必要な生活費を計算する」「年金収入を引き算する」の順で試算できます。
※この記事では媒体で募集した情報を掲載しています。