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「縁結びの神様」東京大神宮の婚礼事業から百貨店大手の松屋が撤退

セブツー

百貨店の松屋は7月25日、東京・飯田橋の結婚式場「東京大神宮マツヤサロン」の運営事業をクラウディアホールディングスに譲渡すると発表した。対象となるのは、松屋の連結子会社であるアターブル松屋が担ってきた婚礼宴会事業で、同社は1987年から東京大神宮の業務委託を受け、館内のブライダル施設運営を担ってきた。今回の決定により、同事業は約38年の歴史に幕を下ろすこととなる。

背景にあるのは、コロナ禍を経た婚礼市場の構造変化だ。感染拡大によって一時的に多くの挙式が延期・中止されたことに加え、近年では「家族婚」や「フォト婚」など小規模でパーソナルなスタイルが主流となり、大型の披露宴スタイルは減少傾向にある。「東京大神宮マツヤサロン」でも稼働率が低下していたとみられ、松屋側は事業継続の難しさを判断。今回の譲渡を通じて、リソースの再配分と経営の選択と集中を図る構えだ。

譲渡先となるクラウディアホールディングスは、京都を拠点に全国で婚礼衣装のレンタルや結婚式場の運営を手掛けるブライダル大手。今回の引き継ぎにより、東京大神宮という高い集客力を持つ神前式会場におけるプレゼンスを一層強化することになる。今後は式場のリブランディングや、より多様な挙式スタイルの提案が期待される。

松屋は、今回の撤退に伴い、「東京大神宮マツヤサロン」関連の店舗閉鎖にかかる損失引当金として3億4100万円を2025年2月期に特別損失として計上する。なお、クラウディアホールディングスとの間での契約引き継ぎは2026年4月1日付けで、現在契約済みの挙式については、両社で協議の上、対応を進めるとしている。

松屋グループにとっては、かつてのブライダル事業は百貨店とのシナジーも見込める成長領域だったが、今後は本業であるリテール事業への集中が一層強まる可能性がある。外食や宴会といった「体験型」の周辺事業を見直す中で、今回の撤退は構造改革の一環とも位置付けられる。

一方で、クラウディアHDにとっては、東京都心という立地における新たな顧客基盤の獲得に直結する動きとなる。東京大神宮は「縁結びの神様」として知られ、若年層を中心に根強い人気を誇る神前式の名所でもあるだけに、今後の事業展開が注目される。

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