<離婚した夫と娘が…>ストレス!毎日毎日!いいとこどりすんな!正直「やめてほしい!」けど…【まんが】
私はアカネ。2年前に元夫のハルキと離婚して、今はシングルマザーとして日々奮闘しています。娘のサクラコは4歳になりました。まだまだ小さいはずなのにとてもしっかり者で、私の方がタジタジになってしまうほど大人顔負けなことを言うときもあります。そんなサクラコの最近の楽しみは、ハルキとビデオ通話をすること。ハルキはサクラコを楽しませるのが上手で、毎日30分ほど楽しく話しています。でも……私にとっては苦痛の時間なのです。
久しぶりにハルキと話せたサクラコは、最初は戸惑いながらも通話を切るころには大喜びでした。それからというもの……。少しずつ頻度が増え、今ではサクラコの希望で、毎日のようにビデオ通話をするようになってしまったのでした。私としては本意ではないのですが、サクラコがどうしてもというのでしぶしぶ許可しています。
サクラコの言葉に誘われてチラリと画面を見てみると、ハルキが最近子どもたちに人気のある戦隊もののコスプレをしています。(うわ、何あれ……)私はドン引きしてしまいましたが、サクラコは嬉しそうに見ています。
サクラコはきゃははと楽しそうに笑っています。しかしサクラコが喜べば喜ぶほど、私のなかでハルキへの嫌悪感が募っていきます。私は思わず違う部屋に逃げてしまいました。
元夫のハルキと離婚して、2年が経ちました。元々子ども好きだったハルキはいまだにサクラコのことを気にかけていて、やたらと会いたがっています。 私はそれをやんわりと拒否していましたが、今度はビデオ通話を提案してきました。そして今では、サクラコとハルキの日課に……。工作やコスプレなど、サクラコの喜びそうなもので気を引いている姿を見るととても腹が立ちます。 サクラコが喜んでいる以上無理には引き離せないものの、内心モヤモヤが止まりません。できることならもう関わらないでほしいです。
離婚の原因は介護の丸投げ!もしかして……娘を介護要員にする気?
私がハルキに対して感じている嫌な思いは、離婚の原因と深い結びつきがあります。
介護が必要になったときのためにと義両親の近くに住んでいたのですが、実際に介護が必要な時期になると、ハルキは介護やお手伝いをほとんど私任せにしてきました。
ただえさえ、仕事と育児の両立は大変です。そのうえ「介護もお願い」というのは納得いきませんでした。
当時は毎日のようにケンカしていました。そして、「もう無理だ」と思った私は離婚を切り出したのでした。もちろん多少揉めはしましたが、結局は離婚が成立。私がサクラコの親権を得ました。こうして夫婦だった私たちは、離婚して別々の生活をはじめることに。そんな背景があるからこそ私は、つい考えてしまうのです。「サクラコを手懐けて、後々の介護要員にしたいのでは」と……。
介護の問題を乗り越えられる夫婦もいるでしょう。けれど私たちは無理でした。 最初は「できることだけ手伝ってほしい」という態度だったのに、いつのまにか「主戦力」として扱ってきたハルキに、愛想が尽きてしまったのです。 サクラコはハルキに懐いています。その姿を見ると、「サクラコに介護の手伝いをさせようとしているのでは」と勘ぐってしまうし、「私たちを捨てて自分の親を選んだようなものなのに、いまさらどうして父親ヅラができるのだろう」と思ってしまいます。
「パパと仲良くしたらイヤ?」娘のストレートな問いかけに……ギクリ
ストレートな言葉に、どう返していいか悩みます。
感情のまま言うなら「嫌」が答えです。けれど今のサクラコにそれを言うのは、あまりにも酷だと思いました。「サクラコが謝ることは何もないよ」ぎゅっと抱きしめると、サクラコは安心した顔をしました。
ハルキからの養育費の振り込みが遅れたことはありません。サクラコの親としての義務をはたしています。母の言っていることはどれも、客観的に正しい事実です。それでもモヤモヤしてしまう私に、母は優しく声をかけます。
私は元夫・ハルキとの関わりを減らしたいです。けれどサクラコは「パパと仲良くしたい」と思いつつも、私の気持ちも察して、板ばさみになってしまっているようでした。 そんなふうにサクラコを苦しめたいわけではないのです。ただ、ハルキが何を考えているのかわからなくて不安なだけで……。 母の言う通り、一度ハルキとちゃんと話してみることで、もしかしたら解決できるところもあるのかもしれません。自分の懸念とモヤモヤをハッキリ伝えて、答えてもらおうと思います。
知らなかった……空白の2年間で変わった元夫の状況「誤解してた」
私はハルキの本心を探ろうと思っていました。いくらサクラコがかわいいからといって、毎日ビデオ通話する理由があるのでしょうか。するとハルキの口から思いがけない言葉が……。
突然の話に大声を出してしまいました。
「サクラコのご機嫌をとって手懐けようとしてる」とハルキの行動を見ていたのは、私の誤解でした。そう言われてみれば、ハルキの見た目が変化したようにも感じます。離婚をしたのはたったの2年前なのに、随分と変わったように見えました。
私たちは、夫婦としてはうまくやっていくことができませんでした。 しかし今回会ったことで、サクラコの親同士としてなら交流を持ってもいいのかもしれないと思えるようになったのです。
一番の理由は介護の心配がなくなったことですが、親としてサクラコを思いやる姿を見ていると、そこまで遠ざける必要もなかったのかなと……。 さっそく今夜サクラコに話して、3人で会う予定を立てようと思います。夫婦としてはピリオドを打った私たちですが、今後はサクラコの親同士として交流できたらと思っています。