<大学生、信用できない?>子どもたちだけの遠出に反対な私。行かせるべきか……悩む!【まんが】
最近のお話です。私はカナエ。中学1年生の長女・シホと小学5年生の次女・ヒナを育てています。今は私の実家で暮らしていて、両親と同居しています。先日私の姉から連絡があり、こんど大学生の娘・ナナちゃんと一緒に帰省したいとのこと……。姉とは頻繁に連絡を取り合っていましたが、会うのはずいぶん久しぶりで楽しみです。
姉と電話していると突然こう提案されました。「そっちに帰省してる間、うちのナナが隣市の大きなショッピングモールに行きたいんだって。シホちゃんとヒナちゃんを連れて3人だけで」
「うーん……でもバスと電車で1時間以上かかるよね。子どもだけで大丈夫かな……?」ためらう私に対し、姉は「みんなもう大きいんだし大丈夫よ!」とずいぶん気軽な感じで言います。でも私は心配でしかありません。
この辺じゃ電車を使って遠出なんて、もはや日帰り旅行みたいなもの。子ども3人だけで行かせるのは心配です。しかしスマホをスピーカーにして通話していたので、姉との会話の内容はばっちり娘たちに聞かれていました。「ナナちゃんとお出かけ? やったー!」「超楽しみ!」シホもヒナも大喜び。「ちょっと待って! まだ決まったわけじゃないから!」慌てて説明したものの、シホには「ママちょっと心配しすぎじゃない?」と言われてしまいます。
電車もバスも本数がそんなにないし、混雑する連休のショッピングモールに子どもだけで行かせることがそもそも不安です。
もし人混みで迷子になったら……。子どもだけでいるところを狙われて、犯罪に巻き込まれる可能性だってあるかも……。ナナちゃんは簡単に思っているだろうけれど、本当に娘たちの面倒をちゃんと見られるの? 何かあってからでは遅いのです。
私がナナちゃんに最後に会ったのは高校生のときでした。こんなことを言っては申し訳ないのだけれど、お化粧が派手で服装もチャラチャラしていて、ちょっと見た目が軽そうで……。正直、あのナナちゃんに任せるとなると不安しかないです。娘たちは大喜びですが、私は簡単に「子どもたちだけで行っておいで」とは言えませんでした。
そんなある日、同僚との会話で「息子が1人で飛行機に乗った」と聞かされ、私は驚きます。
同僚の息子さんは、うちの下の娘・ヒナと同じ小学5年生です。同僚は「たいしたことないよー」と言いますが、ヒナを1人で飛行機に乗せるなんて私は考えたこともありませんでした。
もともと自分が心配性なのは自覚していますが、何かあってからでは遅いので私は簡単に「子ども3人だけでショッピングモールに行っていい」とは言えません。楽しみにしているシホやヒナに行かせてあげたい気持ちはありますが、何か事件や事故に巻き込まれたりするのではないかという不安もあって私の心は揺れています。皆さんならどのように考えますか……?
「見た目で判断してゴメン!」久しぶりに会う姪の成長に……
シホが私にノートを渡してきました。「ショッピングモールまでの行き方とか時刻表とか、全部調べてまとめたんだ」ヒナも言います。「行ってみたいお店のリストも作った!」ページをめくると、子どもたちの調べた内容がきっちりとノートにまとめられていました。
「だからナナちゃんと3人だけで行ってもいい? お願い!」私があまりに心配しているため、自分たちがちゃんとできることを証明したかったのでしょう。真剣な眼差しに気持ちが押されます。
ここは成長を信じて、本人たちに任せよう……! 子どもたちがまとめたノートを見て、私はそう思えたのです。
私は娘たちと当日の約束ごとを決めました。ナナちゃんの言うことをしっかり聞く、ときどきスマホで報告する、絶対に3人バラバラに行動しない……。そして連休になり、姉とナナちゃんが帰省してきました。
久しぶりに会うナナちゃんはずいぶん成長して、お姉さんらしくなっていました。「ナナちゃんは大学でどんな勉強してるの? バイトとかしてる?」そう聞いてみると……。
「私、将来は学校の先生になりたいと思っていて」「……先生に!?」ナナちゃんにそんな目標ができていたなんて、ビックリです。
「ふだんは小学生の学習支援ボランティアをしたり、学童でバイトしたり……。だから今回シホちゃんとヒナちゃんと3人でお出かけできるのも、すっごく楽しみにしてたんだ!」頼もしい言葉に、私のなかのナナちゃんのイメージが一変しました。任せられないなんて思っていてごめん……。私は心のなかで謝ったのでした。そして翌日。
ショッピングモールへ出かけた子どもたちからは、楽しそうな自撮り写真が送られてきました。その笑顔を見て、不安は一気に吹きとんでいったのでした。
わが子にはついいつまでも、小さかった頃のように接してしまうものかもしれません。しかし思うより早いスピードで成長しているものなのだなと、今回の件を通して私は実感しました。もう親がいなくても遠くまで出かけられるようになったことに、少し寂しさを感じつつも喜びを感じています。いずれはひとりだけで行動する日もくるはず。そのときにも子どもたちの様子をしっかりと見ながら、本人に委ねられるところは委ねていきたいです。