伝統のレシピと地元食材を合わせる海辺のイタリアン【デルフィーノ】魚津の蜃気楼ロード沿いで味わう非日常
古くから漁業や北前船の交易などで栄えてきた富山県魚津市。海水面と大気の温度差で対岸の景色が歪んで見える“蜃気楼のまち”としても知られ、新鮮でおいしい海の幸と幻想的な風景を求めて県の内外から観光客が訪れます。
今回紹介するのは、そんな魚津市自慢の豊かな海を味わうイタリア料理の店。海を見渡す道路沿いの「デルフィーノ」です。
目の前に水面きらめく日本海 絶景と楽しむイタリア料理
「デルフィーノ」があるのは、魚津の海岸を走る蜃気楼ロード沿い。
日本海の水平線を眺めながらドライブしたり、サイクリングしたりする人も多い、気持ちのいいエリアです。
ビンテージ雑貨が並ぶ明るい店内
店内は、料理長の大坪さんがセレクトしたアメリカやヨーロッパのビンテージ雑貨、昭和レトロなグッズが並び、明るくポップな雰囲気。大きな窓から差し込む太陽光やその先に広がる水平線も手伝って、海外のドライブインのような味わいです。
この店舗、もとは大坪さんの父が喫茶店を営んでいましたが、それを受け継ぎ、DIYを重ねて今の内装に仕上げました。
そのため、カウンターや照明などにはところどころに喫茶店の面影も感じられます。
窓のすぐ横に蜃気楼ロード、その視線の先に広がるのは海です。
開放的な景色の中、時代や流行りに左右されない伝統的なレシピと地元食材を大切にしたイタリア料理を味わうことができます。
時代に左右されないレシピを 富山の食材で
魚津の湧水で仕込んだもっちりピッツァ
店のイチオシはイタリアンの定番グルメ、ピッツァ。
イタリア産の小麦粉を魚津の湧水で仕込んだ生地は水分をたっぷりと含んでいて、焼き上がりは表面がサクッとしつつ、もちもちの食感です。
初めて「デルフィーノ」を訪れる人にオススメしたいのが、マルゲリータ。
トマトとモッツァレラチーズ、フレッシュバジルと具材がシンプルな分、生地のもちもち感をしっかりと味わうことができます。
ピッツァは少し大きめで直径28cmほどあるので、グループやカップルでシェアしてもよさそうです。
ボリューム満点なランチセットにも富山の野菜たっぷり
ランチのセットは、ピッツァかパスタをメインで選んで、サイドに野菜中心の前菜の盛り合わせが付きます。
この日は前菜にマリネやピクルスといったさっぱりしたものが多く、さらっと食べることができました。
パスタも旬の食材や季節によって変わります。
この日はズッキーニに“イタリアチーズの王様”とも呼ばれるパルミジャーノを合わせたスパゲッティ。ズッキーニはお隣の滑川産で、夏らしいさわやかな味わいです。
チーズのうま味たっぷりなのに、どこかさっぱりした味。
その秘密は…実は隠し味にミントが使われているんだとか。意外なようにも感じられる組み合わせですが、ズッキーニにミントを合わせるのはイタリアでは伝統的なレシピなんだそう。レシピ本には載らないようなちょっとしたこだわりを大切にしています。
時代や流行に左右されない伝統的なレシピと地元の食材を大切にしたイタリア料理で、魚津の豊かな海を存分に堪能できそうです。
【デルフィーノ】
住所 富山県魚津市青島1073-4
営業時間 ランチ 11:30~14:00
ディナー 18:00~20:30
定休日 水・木曜