造園の相場はどれくらい？工事を依頼するポイントも解説
家を新築したときや、庭のリフォームを考えたとき、素敵な庭づくりをしたいけれど、造園の相場ってどのぐらいなのか疑問を抱く方も多いのではないでしょうか。造園にかかる費用は、どのような庭づくりを望んでいるか、広さはどのくらいかによって大きく変わります。ここでは、造園の費用相場や工事を依頼する際のポイントを解説します。
▷ 近くの造園業者を探す
造園工事の相場
新築時やリフォームの際、造園工事を行った場合、内容によって費用は大きく異なります。一般住宅の庭では、数万円～100万円ほどが費用相場です。しかし、カーポートの設置や庭木の植栽など理想とする庭の設備によって金額は大きく変わります。造園を希望する庭の広さなどでも違うため、実際には造園の費用相場を一概に言うことはできません。
庭木の剪定のみの場合から、お庭全体の空間づくりのデザイン、庭づくりから駐車場の外構工事までエクステリア全体の工事など、下記の各相場を参考にすることで費用感がわかってくるかと思います。
造園工事の種類ごとの相場
一般住宅の造園工事の種類ごとの費用相場をいくつかご紹介します。
庭木の剪定
庭木の剪定の料金は、木1本あたりの高さや大きさで設定している場合と、作業員1人1日いくらという剪定作業の仕事量によって算出する場合があります。
木1本あたりの料金は1m未満で1000円～、3m未満3000円～、7m未満18000～というように、高さや大きさや樹種などによって細かく設定されています。剪定したそれぞれの木の合計料金が剪定料金です。
また、作業員の日当制の場合は、剪定に何日かかるかを見積りをします。有資格者で18000円～30000円、無資格者で10000～15000円程度が一般的な相場です。地域によっても多少の差があります。
植栽工事
新築の場合、シンボルツリーの植栽を考える方が多いのではないでしょうか。植栽については、どのような木を植えたいかなど、目的によって金額が大きく異なります。
① 生垣の植える場合
生垣をする場合工事費は1mあたり2000～1万円程度が相場です。客土や植木が必要な場合、それに費用がプラスされます。
② シンボルツリーを植える場合
植える木の大きさによって費用が変動します。3m未満の小さな木なら、施工費用は1万円前後。そこに客土や植木の費用が加わり、木の大きさが大きくなると費用も数千円～1万円程度加算されます。
※客土とは、植栽に必要な土壌が不良の場合、あるいは厚さ不足の場合に、新たに良質な土壌を搬入すること。
砂利敷
砂利敷きは、ただ砂利を敷くだけの作業ではありません。下地になるための地面を均して水たまりをできにくくしたり、防草シートを敷くなどさまざまな前段階の作業が必要になります。
① 草刈り
砂利を敷く場所に生えている雑草を抜きます。雑草の量が多い場所には、除草剤を撒く必要があります。手間がかかる作業ですが、雑草の量を少なくし、成長速度を遅らすことが可能です。
② 床均し
床均しは、地面をきれいに均すことです。均一の厚みに砂利を敷くために必要な作業です。
③ 転圧
専用の機械を使用して、土や砂利を締めて固めることです。
④ 除草シート敷き
雑草の発生を抑制するシートを砂利敷きの前に敷きます。砂利敷きには欠かせない作業です。
⑤ 砂利敷き
均一な厚みになるように砂利を敷きます。最適な厚みは40～50㎜程度です。
⑥ 砂利敷き費用相場
砂利敷きの費用には、上記の全ての作業が含まれます。一般的な戸建て住宅の場合、30平方メートルで9～12万円程度。砂利の種類や、砂利敷きする場所の広さによって料金が変わります。
カーポート設置
① カーポートの本体価格
カーポートの本体価格は「収容台数」と「デザイン・機能性」で変わります。1台用収納、2台用収納というように、収納したい台数によっても費用が異なります。
デザインについても片側支柱タイプ・両側支柱タイプがあり、希望するカーポートによって本体価格に違いが。目安は10～50万円程度です。
② カーポート施工費用
新設の場合、設置場所にコンクリートを打設し、設置面を整える必要があります。1台分のスペースの場合30万円～です。駐車スペースの広さによって費用に変動があります。また、カーポートの設置費用が5～10万円程度別途必要です。
門まわり（門扉、ポスト、門塀など）
門まわりや玄関アプローチと呼ばれる部分は、住まいの顔となる大切なエクステリアの一つです。表札・ポスト・インターホンが一体型の機能門柱が一般的。最近では、宅配ボックス付きポストも人気です。希望するデザインや種類、アプローチや門塀の場合はその施工範囲によって費用は大きく変わりますが、約10～30万円程度となります。
造園を依頼するときのポイント
造園選びは、理想の庭を実現するために重要ですので、依頼先となる造園業者を慎重に選びましょう。どのような造園業者に依頼すればいいのか、ポイントをご紹介します。
目的と予算をしっかり決める
ガーデニングをするような庭にしたい、ウッドデッキやカーポートを設置したいといった希望とともに、植栽や砂利敷きなどさまざまなタイプの庭がありますので、理想とする庭のイメージを明確にすることが大切です。そして、事前にある程度下調べして、相場価格を参考に予算を決めてください。
造園工事は目的や予算によって多種多様です。具体的なイメージを固めて、譲れない条件を明確にしておくことも必要です。
複数社見積りをとる
造園やエクステリアの工事を依頼する際には、複数社に見積りをとって金額と工事内容を比較検討してください。相見積もりをとることで、イメージに合った最適な業者を見つけることが可能です。メンテナンスのことも考えて、長期的にお付き合いできる業者に依頼するとよいでしょう。
単に、費用が一番安いという理由だけで業者を選んでしまうと、後悔する可能性があります。工事内容や材料などをしっかりと比較し、慎重に業者選びを行うことが大切です。
コンセプトを決める
自分がイメージする庭を業者に適切に伝えることができるよう、イメージを明確にする必要があります。
インターネットで検索したり、実際にある住宅の庭・本などを参考にして、理想に近い写真を集めておくのも有効です。
コンセプトをイメージすると同時に、庭のゾーニングを明確にしておくことをおすすめします。ゾーニングとは、空間をテーマや用途で区切ること。例えば、庭のどのあたりに緑を植えるのか、駐車スペースはどこに確保するのかといった、庭を家の間取りのように考えてみてください。緑や木の多い庭にしたいなら、樹種なども調べておくとよいでしょう。
業者に依頼する際に、スムーズな打ち合わせができるように準備しておいてください。
将来的なことも考える
10年・20年先のことを見据えた庭づくりをイメージすることも大切です。子供ができたときのために、のびのびと遊べる空間がほしい、老後のためにバリアフリーの玄関にしよう、など将来的なことを考えておく必要があります。
メンテナンスやお手入れの面を考慮
低価格な部分だけを重要視しては後々後悔する可能性があります。そのため、メンテナンスやお手入れが少なくて済むかどうか考慮することも大切です。
お手入れが楽な植物を植えたり、ハーブを植えたりすることで害虫予防などさまざまな対策ができます。
ただし、メンテナンスやお手入れが発生する場合、ストレスを感じることがあるかもしれません。また、メンテナンスにランニングコストがかかれば、結果的に予算オーバーしてしまう可能性もあるので注意が必要です。
まとめ
造園は何を目的にするかによって費用が大幅に変わります。そのため、予算や目的に応じた理想の庭をイメージすることが大切です。どんな庭にしたいのか、明確なイメージを業者に伝えられるように準備をしておくとよいでしょう。また、庭づくりを行うにあたっては業者選びが非常に重要です。イメージに合った最適な業者を慎重に選び、後悔のない庭づくりを行うことをおすすめします。
▷ 庭木剪定を相談できる業者を探す
▷ 造園業者を探す