東京~名古屋を3列独立シートの夜行バス「VIPライナー名古屋3便」で移動。低反発シートとリクライニングの快適度がすごい!
VIPライナー名古屋3便は、3列独立シートで埼玉・東京~名古屋を結ぶ夜行バス。駅前発着の便利さと、座席周りの広さや低反発シート「エアリィソファ」などによる快適さが魅力です。詳しい車内設備を乗車レポート付きでご紹介します。
埼玉・東京~名古屋を走る夜行高速バス「VIPライナー名古屋3便」
今回乗車してきたのは、平成エンタープライズの運行する「VIPライナー」。埼玉・東京~愛知の夜行便を走る3列独立シートのバス「VIPライナー名古屋3便」です。
VIPライナーは、座席シートの種類が多く、車内の快適さに力を入れているのが魅力。高速バスをよく使う人には、「乗車前後にVIPラウンジが無料で使える(公式サイト予約の場合)」特典でも有名です。
路線の数も豊富で、夜行バスでは「関東~関西」「関東~東海」「関東~北陸」、昼行バスでは「関東~河口湖」「名古屋~白川郷」「名古屋~高山」「高山~白川郷」が走っています。
その中でも「VIPライナー名古屋3便」は、便利さと快適さを兼ね備えたバス! まずは車内の様子からご紹介します。
快適な3列独立シート! 座席まわりにはこだわりの設備がたくさん
座席は3列独立シート、最後列のみ横が4席になります。縦は全部で8席で、座席数は全部で24席です。
なお、一般的には3列独立シートの座席配置は縦10列の場合が多いですが、VIPライナー名古屋3便は縦8列。座席の前後幅が約118cmと、スペースが広く取られているのが特徴です。
座席間にはプライベートカーテンがあり、窓際席ではハンガーが使えます。Wi-Fiとトイレ設備はありません。
座席間のスペースが広いため、リクライニングもゆったりと、145度まで倒れます。さらにフットレスト・レッグレスト・ヘッドレストがあるため、全て活用すると座席はかなりのくつろぎ空間になりますよ!
注目したいのが、フットレスト部分。本来のフットレストを押しのける形でオットマンが置いてあります。フットレストよりもこちらのオットマンの方が、高さもホールド感もアップするため、使うのはもちろんオットマンがおすすめ。
オットマンの下には靴を置けるため、脱いだ靴の置き場に困ることもありません。
もうひとつ注目したいのが、シート座面部分。一見すると分厚いシートに見えますが、実は本来のシートの上に、厚さ約5cmの低反発シートが被せてあるのです。
このシートの名前は「エアリィソファ」。座る時はもちろん、寝る時にも快適な姿勢をサポートしてくれるのです。
ヘッドレストも低反発で、大判のためしっかり頭を預けられます。位置は上下に微調整可能です。
座席には、毛布とウエストピローがスタンバイ。毛布はVIPライナーのロゴ入りです。
座席の脇には個別のUSBポートがあります。
最後列の4列シート座席も、シート事情は同じ。左右スペースだけが狭くなりますが、座席間はしっかりとカーテンを下ろせます。
乗車は秋葉原から
VIPライナー名古屋3便のバス停は、関東サイドが「志木駅(埼玉)」「秋葉原駅」「バスターミナル東京八重洲」の3カ所、東海サイドが「栄駅」「名古屋駅」の2カ所です。
今回の乗車は、東京・秋葉原駅から名古屋駅まで。約6時間40分の夜行バス旅です。
22:50志木駅→23:50秋葉原駅→24:30バスターミナル東京八重洲⇒6:15栄駅→6:30名古屋駅
乗車バスの秋葉原駅前バス乗り場の出発予定時刻は、23:50。駅前のマクドナルドで時間を調整し(深夜1:00まで店内利用できるのありがたい! ※2025年5月現在)、出発時刻の15分前くらいを目安にバス停へと到着しました。
秋葉原前バス乗り場は、秋葉原駅の東口交通広場内。JR中央改札口を出て左方向へ進み、横断歩道を渡ってすぐです。
バス停には「VIP LINER高速バスのりば」の案内表示があり、出発時刻も確認できます。
バスの予約メールには「出発時刻の10分前にバス停に集合してください」との記載があったため、さらに余裕を見て15分前にバス停に到着。
平日で深夜に近い時間なのに、秋葉原駅前は明るくて人通りや車通りもあるので、つい「ほんとに今23時台だっけ?」なんて時計を確認したりもしつつ……。
VIPライナーが到着!
ドアが開くと、階段マットには「VIP LINER Welcome」の文字。そして入口には、手描きのかわいらしい乗車歓迎カードが貼られていました。
この「歓迎されている感」が、VIPライナーの魅力。そして、私がVIPライナーを好きな理由のひとつです。今回も嬉しい気分になって、ワクワクと乗車しました。
乗車後に、車内アナウンスが入りました。それによると、24:30に最後の乗車バス停「バスターミナル東京八重洲」を過ぎた後に、きちんとした説明アナウンスをして消灯するとのこと。
とは言えもう深夜なので、アイマスクをしてリクライニングを倒し、眠りにつく人もちらほらいましたよ。
定刻24:30にバスターミナル東京八重洲を出発した後に、改めてのアナウンス。モニターを使って車内注意が伝えられたほかに、休憩は2回とる予定なこと、眠っている乗客のために休憩アナウンスはしないこと、足元灯の点灯と前方カーテンのオープンが休憩の合図になることなどが伝えられました。
そして、アナウンスが終わったら消灯。VIPライナー名物、「一斉リクライニング」の合図です!
一斉リクライニングは、何回体験しても嬉しいサービス。後ろの人へ変な遠慮をすることなしに、フル角度までリクライニングを倒せるのです。
リクライニングが終わると、車内は消灯。低反発シートの心地よさもあって、すーっと眠りに入って行けました。
深夜のトイレ休憩は2回
バスの速度が緩んだ気配を感じて目を覚ましたのが、2:00少し前。バスはSAへ入っていくところのようでした。「ここで休憩だな……」と思ったため、座席前の網ポケットをごそごそ。ここには、バスの案内カードが入っているのです。
案内カードは休憩中に首から下げておくことで、うっかりバスの名前や目印を忘れた時にも確認できる便利アイテム。特に夜行バスでは寝ぼけながらトイレ休憩に立つことになるので、休憩中は忘れずに持ち歩くのがおすすめです。
私も案内カードを首から下げて待機。ほどなく休憩の合図に、足元灯が点灯し、車両前方のカーテンが開きました。
1回目の休憩は足柄SA。2:00~2:20まで、20分間の休憩です。前方には出発時刻を示す時刻ボードが設置されます。
休憩時間が終了すると、出発前に乗務員さんが座席を回り、人数確認をしてくれますよ。
そして2回目の休憩は浜松SA、4:15~4:35。どちらの休憩場所も大きなSAなので、夜でも明るくて歩きやすく感じました。
浜松SAを出発したら、もう休憩はなし。バスはまっすぐ名古屋へ向かいます。
※道路事情・天候の影響等により、予定SA、予定時間が変更になる場合あり
※新東名高速道路を基本コースとしていますが、道路事情、天候の影響等により、東名高速道路、中央高速道路を使用する場合あり
6:30に名古屋へ到着!
車内が点灯し、「おはようございます。当バスは、あと10分ほどで、栄へ到着いたします」とのアナウンスが流れたのは、6:07。私は完全に気持ちよく眠っていたため、「え、もう?」と少々驚きながらの起床となりました。
栄駅の到着は、定刻6:15。そして終点・名古屋駅への到着は、定刻6:30。時間ピッタリの到着でした。
乗務員さん、ありがとうございました!
なお、VIPライナーの停車する「名古屋駅」バス停は、VIPライナー専用バス停。すぐ近くには名古屋VIPラウンジがあり、VIPライナー利用者は降車後に無料で利用できます。
予約不要で利用できる上に、朝から身支度を整えられるスポットは貴重なので、隙間時間がある時にはおすすめです!
VIPライナー名古屋3便は、サクっと利用できる手軽さと快適さが魅力
VIPライナー名古屋3便は、全部でバス停が5つだけのシンプルな路線。バス停はすべて駅前や駅近くにあるので予定が立てやすく、手軽に利用しやすいのが特徴です。
そして、車内の快適さも大きな魅力。座席周りのスペースが広く、リクライニングも深く、低反発シート「エアリィソファ」も加わって、しっかり体を休められます。
乗車前後には、VIPラウンジを無料で利用できるのも嬉しいポイント。名古屋駅バス停なら「名古屋VIPラウンジ」、東京駅バス停なら「東京VIPラウンジ」がバス停から近くて便利ですよ。
ぜひVIPライナー名古屋3便で、快適なバス旅を楽しんでくださいね。