アンドリュー・ガーフィールド、エルモに亡き母の思い出を語る ─ 「悲しみというのは贈り物、素敵な感情なんだよ」
『アメイジング・スパイダーマン』などでお馴染みのアンドリュー・ガーフィールドが、「セサミストリート」のエルモに母の喪失を語る動画が話題だ。
ガーフィールドは、愛する母親リンを2019年に失っている。膵臓がんだった。
「セサミストリート」に登場したガーフィールドは、番組の人気キャラクターであるエルモに、母を失った悲しみを吐露。思いがけず感情的なやり取りとなっている。
一人佇むガーフィールドの元にやってきたエルモ。「エルモ、セサミストリートのみんなの話を聞いてるの。エルモ、アンドリューはどうしてるかなって」と、愛らしく明るい調子で声をかける。
「僕は大丈夫だよ」と答えるガーフィールドだが、この日は何だか寂しげな様子だ。「どうしたの?」とエルモが尋ねると、「今日は、母さんのことを考えてたんだ」とガーフィールド。「亡くなったんだ、少し前にね。それで、寂しくて……。」
「エルモ、悲しいよ」とかけられたガーフィールドは、「いいんだよ。誰かを恋しく思うのは、良いことでもあるんだよ」と説く。「そうなの?エルモは誰かに会えなくなると、いつもすごく悲しくなるんだ」とエルモ。母の喪失から5年ほどが経ち、ガーフィールドには気付かされたことがあったようだ。悲しみや優しさを含んだ口調で、ガーフィールドはエルモにこう教えている。
「僕も悲しいよ。でも、悲しみというのは贈り物。素敵な感情なんだ。だって、それだけ愛しく思っていたという証なんだから。
僕は母さんのことを思い返す時、母さんに沢山抱きしめられていたことを思い出すんだ。母さんのハグを思い出すと、不思議なことに、まるで母さんの側にいるような気持ちになれる。だから、母さんとの思い出が沢山あって、僕は幸せなんだ。
母さんが僕にくれた喜び、僕の兄や父、全ての人々に与えてくれた喜び……。母さんを恋しく思うのは、母さんが僕をとても幸せにしてくれたからだと気付くんだ。だから、母さんのことを祝福もするし、同時に恋しくも思うんだよ。」
エルモはガーフィールドに寄り添い、コクコクと頷きながら聞いている。「エルモ、とても素敵な話だと思う」と言うと、ガーフィールドは「エルモはとても聞き上手だね」と返してくれる。
「エルモ、みんなのお話を聞いていたんだけど、お話聞かせてくれて嬉しい。エルモ、君のお母さんを祝福する!」とエルモ。これを聞いたガーフィールドは感激して、「エルモ、これほど嬉しいことはないし、彼女も大喜びだよ。だって、実は秘密があってね……」と耳打ちする。「なに?なに?」「エルモのこと、僕の母さんは大好きだったんだ」。
エルモも大感激した様子で、「本当?」「ハグしてほしい」とガーフィールドに身を預ける。ふたりは「大好きだよ」と優しく抱きしめ合うと、カメラに向かって「あなたが恋しく思う大切な誰かを、僕たちも祝福するよ」「毎日、一緒だよ」と優しく語りかけるのだった。
ガーフィールドがゲストを務めた感動的な企画と共に、「セサミストリート」は子どもたちのための「嘆き」のプログラム提供を告知している。「嘆きが完全に終わることはないかもしれませんが、難しい感情を乗り越えていくのは、時間と共に易しくなっていきます。悲観に暮れる子どもたちをサポートするのに役立つ無料のリソースはこちら:」