【どう違う?】蓬莱本館、551 HORAI、東京豚饅の豚まんを徹底的に比較してみたら……ややこしすぎた
近所のスーパーのチルドコーナーを見ていたときのこと……。目玉商品として大阪名物で有名な“ホウライの豚まん”が売っているではないか! かなりの人気商品らしく、ラスト1個。
すぐさまカゴに放り込んだけど、なんか私の記憶の“ホウライの豚まん”と違う。
それもそのはず、同じ“ホウライ”でも私が手にした「蓬莱本館」と大人気の「551 HORAI」の豚まんは別物。これ、関西人にとっては常識らしい。
そういえば、最近551 HORAI創業者の孫監修だという「羅家 東京豚饅」って店もできたよね。
一体どう違うのか気になるので「551HORAI」、「蓬莱本館」、「東京豚饅」の豚まんを徹底的に比較してみたぞい。
・ざっくり説明
中澤記者が以前執筆した記事に詳しく書いてあるのだが、まず、ルーツは同じだが「551 HORAI」と「蓬莱本館」は現在は完全に別会社。
大阪名物として有名なのは「551 HORAI」の豚まんで、店舗は関西限定。それ以外の地域だと通販か催事でしか買えない。通称「551(ゴーゴーイチ)」。
「蓬莱本館」もまた、豚まんを名物にしている。なお「蓬莱本館」の豚まんは複数種類あり、本店で売ってるものとスーパーで売っているものは別らしい。今回紹介するのは全国のスーパーで売っている冷蔵の「蓬莱本館 フレッシュ豚まん」である。ややこしすぎる。
そして「羅家 東京豚饅」は、551創業者の孫が監修している店で、2021年11月に東京・恵比寿にオープンし、東京近郊でじわじわと店舗を増やしている。「ジェネリック551」などと呼ばれることも。
関西人じゃない自分からすると、関係が微妙に複雑だな。うまけりゃなんでもいいんだけど、気になるのはそんなに味が違うんかい? ってことである。
・冷蔵商品を一斉に蒸すわよ
スーパーで「蓬莱本館」、新宿で「東京豚饅」の商品を購入、そして大阪から「551 HORAI」の豚まんを取り寄せて比較することにした。
買ったものはいずれも冷蔵商品。差が出ないように、いっせいに蒸篭(せいろ)でホカホカに蒸して食べ比べてみる!
・ひとつだけ明らかに違う!
で、蒸しあがった豚饅がこちら。どれもほっかほかのフワフワ、コンビニの肉まんよりもずっしり大きくて美味しそう……。
だけど、こうして並べてみると、ひとつだけビジュアル違うのがあるなあ。
蓬莱本館だけ皮が白くてフワフワしているのだ。「巻き」もなくてふんわりまあるい形で、カラシはついてなかった。
対して、「551」と「東京豚饅」は皮が薄黄色がかっていてテカテカして、巻きが入っている。さわると弾力があってボヨン! って感じ。そしてカラシつき。
ちなみに、カットして中身を見ると、意外と具にも違いがあるな……。
「蓬莱本館」は中から椎茸が出てきたけど、「551」と「東京豚饅」は豚肉と玉ねぎ、こしょうだけで勝負している感じ。
こうしてみると、たしかに「蓬莱本館」の豚まんは別物で、「551」と「東京豚饅」は限りなく似ている……という感じがする。
・味は!?
さてはて、では味はどんな感じなのか。
まず、蓬莱本館は、皮はふわっふわ。よくあるコンビニの肉まんをもっともっとフワッとさせた感じ。そして餡には豚肉や玉ねぎのほかに椎茸も入っているし、みっちり餡がつまってるから、食べ応えがある。
これはこれで、めっちゃ美味しい肉まんである。とても美味しい。カラシはついてないから自分で用意する感じ。
大人気の「551 HORAI」。特徴的なのは、なんといってもピカッと光った薄黄色がかった皮の弾力感と、手に持ったときのズッシリ感。噛むとムチっとして皮の甘みと、ジューシーな豚肉のうまみがくちいっぱい広がる感じは、たしかに唯一無二。
このムッチリ感は強力粉を入れてしっかりこねてるのかな。生地にこそ美味さの秘訣がある気がするなあ。
では、ジェネリック551と名高い「東京豚饅」はどうなのか。ムッチリと甘い皮の感じとか、基本的には551と似てるんだけど、違いがあるのは中の餡! まず、お肉の色が違うよね。
そして、551よりも東京豚饅の餡のほうがやや塩気が強めにしてある。関東の人は塩気が強い味が好きだからか、好みに合わせてるのかもしれない。胡椒もこちらは粗挽きっぽい。
・実はカラシも違う
さて、「551 HORAI」と「東京豚饅」にはカラシがついてくるのだが、地味にこちらにも違いがあってびっくりした!
並べてみると、まず色からして全然違うのである。
一見すると「551」のカラシのほうが黄色味が強くて辛そうに見えるんだけど、色味が薄い「東京豚饅」のほうがツーンとした辛さと苦味がやや強め!
カラシをつけて食べてみると、「551」と「東京豚饅」の違いが浮き彫りになる感じ。どちらかというと、「551」のほうが少し優しい味で子供も大人も楽しめる味わいになっている。
一方で餡の塩気とカラシのツンとした風味もあって「東京豚饅」のほうはややビビッドな大人向けの味わいになっている。
まあ、551と東京豚饅はこうして食べ比べてみなければわからない程度の違いだなあとは思うけど。
個人的にはスーパーで売ってる「蓬莱本館」もかなりハイレベルな美味しさだったので、スーパーで見かけたらリピートしちゃうと思う。全部違って全部うまい。そんな感じでした。
参考リンク:551 HORAI、羅家 東京豚饅
執筆:御花畑マリコ
Photo:RocketNews24.