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【キシャメシ】新潟市で本場さながらのガレットを堪能!りんごスパークリングとのペアリングでブルターニュスタイル

にいがた経済新聞

生ハムやチーズの塩気を力ある蕎麦粉生地がしっかり受け止める

新潟市中央区、JR新潟駅万代口に隣接するオセオ弁天ビル2Fの「&カフェ」

新潟市のカフェで、本場仏ブルターニュさながらのガレットが食べられると聞いた。場所はJR新潟駅に隣接する「&Cafe(アンドカフェ)」。「SNS映えスイーツ」で以前から有名な同店だ。

ガレットはフランスの北西部、ブルターニュで15世紀ごろから食べられていた料理。そば粉と塩、水だけで練った生地を薄く延ばして焼き上げ、中に具材を入れて包み込んだもの。中の具材はいろいろだが、定番はたまごやハム、ベーコン、きのこなど。この地方ではかつて、小麦が育たなかったために中国原産のソバ栽培が奨励された歴史がある。このガレットからその後に派生したのがクレープ。

日本では、少し厚ぼったくてサクサクした食感のクッキーを「ガレット」と呼ぶこともあり、こちらの方がポピュラーだったりもするが、これは本場で「パレ・ブルトン」などと呼ばれることが多い。

そば粉の生地をこんがりと焼くガレットは、クレープの原形でもある

新潟でブルターニュ風のガレットを食べられる店が何軒もないのはさびしい。なぜさびしいのか。

新潟市の姉妹都市のひとつに、フランスのナント市がある。ナントはフランスに併合される前のブルターニュ公国の首都として繁栄を見た街(現在ナントはブルターニュ地域圏ですらなくロワール=アトランティック圏に含まれる)である。香川が「うどん県」ならナントは「ガレット県」だ、というくらいの食文化である。

せっかくなのだから、もっと新潟で推しても良いのではないか、ガレット。

わかりやすくおしゃれなカフェだが、おじさんやおばさんが臆せずに済むのは、どことなくバブル時代のカフェバーをほうふつとさせる雰囲気だからか・・・

自家製のサンドも自慢

ということで、&CAFE到着。わかりやすく「おしゃカフェ」だが、駅隣接という立地柄、ビジネスマンの利用も多い。Wi-Fiが飛んで全席コンセント付属なので、ちょっとしたワークスペースとして使えるのが嬉しい。朝7時開店で、ワンコインでいただけるモーニングセット(たまごサンドとドリンク)も用意されている。

こちらのガレットランチ(税込800円)は、基本形がそば粉のガレットにたまごと3種のMIXチーズ(モッツァレラ、ゴーダ、エグモント)が包まれたもの。そこに「トッピング」で生ハムやひき肉、アボカドなどがそれぞれ200円。生野菜サラダやフルーツ盛り、コーヒー・紅茶・レモネードなどドリンクも同じ値段。

ここは基本形に、生ハムとサラダをつけてオーダー。

青森県産りんご100%使用のアップルスパークリングは自然な飲み口でガレットと最高の相性

飲み物は何にしよう、と迷ったが。ふとメニューに目をやるとシードルがあるではないか!シードルはりんごの発泡酒で、フランスではブルターニュやノルマンディのものがよく知られている。本場でも、ガレットはシードルやカルヴァドスといったりんご酒と食べるのが大正義のスタイル。

・・・と一瞬考えたが、さすがに平日のランチ、仕事中も仕事中なのでアルコールというわけにもいかないか。

仕方なく、りんごのスパークリングジュース(税込500円)をオーダー。青森県産りんご100%使用で無加糖のこだわり。今はこれで十分。

シードルやりんごスパークリングをペアリングとして推しているあたり「さすがわかってんなぁ」という印象(←どこから目線なのか)。

ガレットといえばシードル、というくらいフランスでは定番のスタイル

ややあって着皿。さすが新潟の「元祖映えカフェ」だけあってビジュアルは申し分なし。さっそくファーストバイト。

これは美味しい!生地のそば粉が香り高い。北海道深川市産の「山蕎麦」を使っているらしい。塩味の効いた生ハムやチーズ&半熟目玉焼きなど味の濃い猛者を相手にしながら、少しも負けずに受け止める蕎麦の力強さ。さらにもちもちした食感、しっかり目に焼きが入った香ばしさも、この素朴な濃厚さとよく合う。

生ハムやチーズの塩気を力ある蕎麦粉生地がしっかり受け止める

また、爽快なりんごスパークリングとの絶妙な相性も特筆したい。新潟駅前でこのCOMBOが味わえる幸せ。堪能した。

想像以上のクオリティだった&CAFEのガレットランチ。残念ながら11~15時という昼時だけの提供だが、ぜひ一度、休みの日にでもシードルとのペアリングも味わってみたいところだ。

(編集部 I)

【&CAFE】
新潟市中央区弁天1丁目1-26オセオ弁天2F

営業時間 7:00~20:00(金、土曜は~0:00)

定休日 なし

【グーグルマップより】

【キシャメシ】は、にいがた経済新聞編集部のメンバーが、日々の取材活動の合間にいただく昼ご飯を日替わりで、真正面から他意を入れず、何モノにもとらわれず、お仕着せのグルメリポートに背を向け綴った、キシャの日常モノローグ。さて明日の担当キシャはどこで何を食べるのか、お楽しみに。

【前回のキシャメシ】

「食いどころ里味」(新潟県三条市)で冷やしとろろそばをつるりといただく、夏のはじまり(2024年5月31日)

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