9月21日から「秋の全国交通安全運動」 自転車走行に注意を 鶴見警察署 交通課に聞く
9月21日から30日は「秋の全国交通安全運動」期間。鶴見区内では交通事故の中で特に自転車に関する事故が多く、8月時点で市内ワーストとなっている。6月には豊岡町で児童がトラックに引かれて死亡する事故も起きた。子どもだけでなく、大人も交通事故に遭わないために、どうしたらよいか。鶴見警察署の三木浩之課長に話を聞いた。
神奈川県警の統計によると、2023年の鶴見区内の人身交通事故件数は626件で、そのうち自転車の交通事故は215件。全体の約3割を占める数で、市内で一番多い件数だった。
年齢別に見ると30代が最も多く、続いて50代、40代と続く。県下では15歳以下の事故も多発しているため注意が必要だ。三木課長は「市内で3年連続ワーストの件数となっていて、危険が身近に潜んでいることを再認識してほしい。年齢別からも分かるが、通勤時間などに発生していることが多い」と話す。
安全に走行するためには
歩道の走行や曲がり角でのスピードの出しすぎによる出会い頭の事故など、原因は様々。同署では身を守るためにヘルメットの着用を喚起している。三木課長は「13歳未満や70歳以上は歩道の走行が可能だが、歩行者優先は変わらないので走行に注意を払って欲しい。自転車に乗る方は今一度、左右の確認や一時停止、速度を出しすぎないなど、思いやりのある運転を心掛けていただきたい」と呼び掛ける。
また、事故につながる要因として多い「ながらスマホ運転」については、今年の11月1日から改正道路交通法が施行され、自転車運転中にも新たな罰則が設けられる。自転車も自動車やオートバイと同様に反則金を納付させる「交通反則通告制度(通称:青切符)」が導入される。
この罰則は16歳以上を対象に適用されるもので、携帯電話を使用しながらの運転や今まで罰則の対象外だった酒気帯び運転も対象となる。三木課長は「罰則となる行為は、歩行者や交通に危険を生じさせる行為。罰則があるから注意するのではなく、事故を防ぐために徹底してほしい。自転車の違反は年齢に関係なく起きているので、交通ルールの再確認をお願いしたい」と語った。