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コアラ文庫(鶴牧) 読書普及で文科大臣表彰 図書館などで読み聞かせ〈多摩市〉

タウンニュース

表彰状を持つ(左から)寄神さん、高橋さん、青木さん

市内で読み聞かせ活動などを行うコアラ文庫(鶴牧)がこのほど、子供の読書活動優秀実践校・園・図書館・団体(個人)に対する文部科学大臣表彰を受賞した。鶴牧団地の母親たちが立ち上げたボランティア団体で、その長年の活動が評価された。

文科省は子どもの読書活動についての関心と理解を深めるとともに、子どもが読書活動を行う意欲を高める活動を推進するため、図書館や団体に対し大臣表彰を行っている。今年度、都内ではコアラ文庫を含め3校・1園、3図書館、1団体が表彰された。

表彰式は4月23日、国立オリンピック記念青少年総合センターで行われコアラ文庫の代表を務める高橋祥子さんやメンバーが表彰状を受け取った。高橋代表は「活動が認められて良かった。私が加わる前に活動していた方々のおかげです」と嬉しそうに話した。

地域文庫として誕生

コアラ文庫は1985年、鶴牧団地に入居した母親たちが中心となって設立した地域文庫。約40年活動を続け、子どもたちに本の貸出や読み聞かせを行うだけではなく、季節のイベントや祭りなども企画し、団地内の家族の交流、地域交流を促進してきた。

各地域に図書館が整備されたことや団地内の子どもたちも年齢が上がり、利用者の減少などから2008年に団地内での活動は中止に。その代わりとして図書館本館で読み聞かせの活動を行ってきた。

現在は新しく開館した多摩市立中央図書館や子ども家庭支援センターで定期的に「お話し会」を開いている。

高橋代表は団地での活動について「子どもたちが喜んで、楽しそうにしていたのを思い出す。本に興味を持つきっかけになったのでは」と振り返った。また、コアラ文庫のメンバーで、他団体との連携を図る多摩市文庫連絡協議会の代表も務める寄神光代さんは「コアラ文庫で育った女の子が母親になって子どもを連れてきたり、活動を続けてうれしいことばかりです」と話した。

創設期から携わる青木洋子さんは「当時、転居してきた文庫活動経験者の方の呼びかけで始まった。その後、準備期間を経て活動を開始したんです」と話し、「多摩動物公園に来たコアラが人気で、子どもたちの声で名前が決まったんです」と懐かしそうに語った。

中央図書館で読み聞かせをするコアラ文庫のメンバー

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