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ヴィンテージ好きがオープンしたリペアショップ「Blue Champion」。

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ヴィンテージ好きがオープンしたリペアショップ「Blue Champion」。

お気に入りのジーパンほどヘビロテしてしまうので、穴があいたり裂けちゃったりして着られなくなってしまった経験はありませんか? そんなときに頼れる味方が新潟市の卸団地にオープンしたリペアショップ「Blue Champion(ブルーチャンピオン)」です。今回はヴィンテージやアンティークに囲まれた店内で、オーナーの加藤さんからリペアについてのお話を聞いてきました。

Blue Champion

加藤 香苗 Kanae kato

1986年新潟市江南区生まれ。人気古着店で販売やリペアを担当し、リペアショップのオープンと同時に店長を務める。2024年に独立して「Blue Champion」をオープンする。アニメが好きでオススメは「進撃の巨人」。

独学で身につけた古着のリペア技術。

——加藤さんがリペアの仕事に携わるようになったいきさつを教えてください。

加藤さん:ヴィンテージファッションが好きだったので、高校生の頃から古着屋さんに通っていたんです。高校3年生のときにその古着屋さんから「うちで働いてみないか」と誘っていただき、卒業と同時にそちらで働くことになりました。

——ヴィンテージファッションのどんなところが好きだったんでしょうか?

加藤さん:現代にはないデザインや作りに魅力や価値を感じましたね。例えばタグやジッパーは時代ごとに違ったりするんですよ。

——目のつけどころがマニアックですね。古着屋さんでは最初からリペアの仕事をしていたんですか?

加藤さん:販売スタッフでしたけど、ちょくちょく丈詰めはやっていたんです。ただ古着屋さんということもあって修繕する仕事が多かったので、少しずつリペアの仕事をやるようになりました。

——なるほど。でも、リペアの技術って誰かに教わったんですか?

加藤さん:今みたいに情報が手に入りやすい時代ではなかったので、人がリペアした部分を調べながら独学で技術を磨きましたね。

——独学というのはすごいですね。

加藤さん:働いていた古着屋さんが弥彦に移転したタイミングでリペアショップをオープンすることになって、そこの店長を任されることになったんです。ふたりのスタッフにリペアを教えることになりました。自分が独学で苦労してきた分指導には熱が入りましたね。

——このたび独立してリペアショップをオープンしたことには、どんな思いがあったんでしょうか?

加藤さん:いろいろなことを学ばせてくれたお店への恩返しをしたくて20年間働いてきたんですけど、そろそろ自分のやりたいことに取り組んでみたいと思ったんです。会社で働いていると様々な業務もこなさなければならないんですが、職人としてリペアの仕事に打ち込みたかったんですよね。前職の社長からは快く送り出していただいて感謝しています。

店名はヴィンテージミシンの名前に由来。

——卸問屋が集まる「卸団地」の一画でオープンしたのはどうしてなんですか?

加藤さん:「店舗」というよりは「工房」のニュアンスでしたから、人通りの多い場所でオープンする必要はなかったんです。このエリアにはメーカーの工場も多いので、ものづくりをするにはぴったりの雰囲気だと思いました。何よりも店名の候補に挙げていた「Blue Champion」のイメージにぴったりの青い建物だったんですよ(笑)

——なるほど(笑)。じゃあ建物を見て「Blue Champion」の店名を採用したんですね。

加藤さん:そうなんです(笑)。「Blue Champion」というのは「シンガー」というメーカーが50〜70年代に製造していた業務用足踏みミシンなんです。「ブルー」というのがデニムの色をイメージさせるし、アメリカンテイストも感じられるので店名にしちゃいました。

——こちらでは、どんなものをリペアしているんですか?

加藤さん:古着全般のリペアをやっていますが、なかでもデニム生地の製品をメインにしています。海外からのオーダーもあるんですよ。

——へぇ〜、それはすごいですね。ちなみに、今までで苦労した仕事ってありますか?

加藤さん:古いものがほとんどなので、劣化が激しいものも多いんですよ。1900年代初頭の製品だったり、炭坑から発掘されたジーンズだったり……。片足しかないものやバラバラになっているものを、着用できるように復元するのは大変ですね(笑)

——そこまでいくと古美術品の修復みたいですね(笑)

加藤さん:生地が劣化してしまっている製品は特にリペアが難しいですね。ときどき色落ちを気にしてジーンズを洗わない方がいらっしゃるんですけど、汗や脂が酸化して生地にダメージを与えてしまうので適度に洗うことをお薦めします。

——では、リペアするときに心掛けていることを教えてください。

加藤さん:私もヴィンテージが好きなので自分だったらどう直してほしいのか、お客様の立場になって考えるようにしています。その上でただ直すだけではなく、何故破れたのかを分析して当て布や糸、縫製方法を工夫することで、より丈夫に直すことを心掛けていますね。

——お客さん目線でリペアしているんですね。

加藤さん:それから手を抜かず丁寧な仕事をするよう意識しています。手を抜いたらお客様に伝わってしまうし、私自身の性分もあるんですよ(笑)。お客様が気づかないレベルのズレでも、気になって仕方がないのでやり直すんです。自分に甘えちゃうと進歩がないですからね。

Blue Champion

新潟市東区卸新町2-2066-8 eプラザビル2F

050-8883-3003

10:00-17:00

不定休

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