1回23円の有料か、ワニと寄生虫のいる川か。ケニアの「お風呂事情」がハードモード【カンバ通信:第429回】
ジャンボ! 今回はリクエストボックスに届いた読者様からの質問を取り上げてみようかな。
「ケニアのお風呂事情を知りたい。ケニアの人って毎日お風呂に入るの?」
シンプルだけど良い質問。お答えしよう!
・田舎のお風呂はワニと寄生虫に注意
結論から言うと、ケニアでのお風呂は、住んでいる場所によって大きく異なるんだ。
まずは僕の故郷である、田舎(マチャコス)の話から始めようか。
田舎の村では、多くの人が近くの川へ行って水浴びをする。
でもね、川の水は決してきれいではないし、安全でもないんだよ。
悲しいことに、水浴び中にワニに襲われてしまう人もたくさんいるし、水が汚いせいで体を洗ったあとに痒(かゆ)みを感じたりもするんだ。
これはバイ菌や寄生虫のせいでもある。
川へ行けない人は、家で「タライ(洗面器)」に水を溜めて、体を洗うこともあるね。
・スラム街のお風呂は1回約23円
一方、キベラのような人口の多いスラム街では、お風呂の問題はもっと深刻。
彼らの家には、体を洗うためのスペース(浴室)がないんだ。
だから、4日以上もお風呂に入らないなんてことも珍しくはない。
スラムの人たちが体を洗うには、共同の浴場へ行く必要がある。
でも、それはタダじゃない。
利用するには、1回につき20ケニアシリング(約23円)を払う必要があるんだ。
お金を払ったとしても、使える水は小さなジェリカン(ポリタンク)1つ分(20リットル)だけ。
浴場に石鹸は置かれていないから、自分で持っていかないといけないんだよ。
スラムの人たちにとって、毎日お金を払って体を洗うのは経済的にとても大変なこと。
だから「毎日は入れない」というのが現実なんだね。
ちなみに僕は、 毎朝1回、必ず水浴びをしているよ。
・まとめ
ということで、質問「ケニアの人って毎日お風呂に入るの?」への答えは「住んでいる場所や、置かれている環境によって大きく違う」が回答となる。
また何か気になることがあればリクエストボックスへ気軽に質問してね。ではクワヘリ〜!
執筆:チャオス(カンバ族)
超訳:GO羽鳥
Photo:RocketNews24.