【吉田町・松浦食品】工場直売店で大量買い続出! ポテチがお得で種類いっぱい「芋まつば」B級品が人気
静岡名物の芋けんぴ「芋まつば」や、ご当地チップスなどを製造している「松浦食品」。静岡・吉田町の工場に併設されている直売店に行くと、想像以上の種類の多さお得さにビックリし、大量買い続出です。ここでしか買えない商品や、直売店ならではのサービスもありました。
【画像】記事中に掲載していない画像も! この記事のギャラリーページへ2023年改装の工場直売店 品ぞろえ充実の店内
静岡・吉田町を走る国道150号線の南側、田んぼが広がるのどかな地域に「松浦食品」の工場があります。
看板商品「芋まつば」の大きなロゴが目を引く建物。
近くまで行くと、揚げたサツマイモのおいしそうな匂いが食欲をそそり、この時点で胸が高鳴ります。
工場に2023年夏に改装したばかりの直売店が併設されています。和風でバリアフリーの清潔感ある店舗です。
店内に入ると、かごいっぱいに積まれたお菓子の数々が目に飛び込んできました。
主力商品の「芋まつば」を中心に、いずれも敷地内の工場で作られた商品が、ずらりと並んでいます。
松浦食品の主力商品は「芋まつば」「ポテトチップス」「かりんとう」の3つです。
店内には「芋まつば」はもちろん、さまざまな味やパッケージのポテトチップス、変わり種のかりんとうなどがあり、豊富なバリエーションに驚きました。
気になる商品があまりに多く、どこから見ようか悩みます。わくわくする気持ちが止まりませんでした。
やはり、たくさん買いたくなるお客さんは多いようです。来店していた人の買い物かごを撮影させてもらいました。
お話を伺うと「種類が多いため見ていてとても楽しいです。いつも一度にたくさん買い、ストックがなくなった頃に買いに来ます」と教えてくれました。
また、贈答品を直売店で買うこともあるそうです。
松浦食品直売店・松浦謙 代表:
地元だけでなく、県外からも多くのお客様が来てくれますが、皆さんから「いろいろな商品があっておもしろい」と言ってもらえて、とても嬉しいです。特に年末近くなると、開店前から店の前で待っていてくれるお客様もいらっしゃいます。
70年以上愛される静岡名物「芋まつば」
1948年、今から80年ほど前に創業した松浦食品の看板商品は、サツマイモで作る和菓子「芋まつば」です。
短冊状に切ったサツマイモを油で揚げ、水飴をまとわせた「芋けんぴ」は、静岡県内を中心に70年以上愛されているロングセラー商品です。
特徴のひとつはサツマイモ。九州産の黄金千貫(こがねせんかん)という品種を使っています。
「芋まつば」は太さのある芋けんぴです。この太さを保ちながら油で揚げると、焦げてしまったり黒みを帯びてしまったりすることがあるのですが、黄金千貫は、美しく鮮やかな黄金色に仕上がります。
もうひとつの特徴が製造方法。よく見るとコーティングの蜜が厚いところと、薄いところがあります。蜜の厚さに、ムラがあるのです。
その理由は、蜜を“吹きかけている”から。揚げたサツマイモを大量の蜜に浸したり、一度に大量の蜜を絡めたりするのではなく、少量ずつ吹き付けているのです。
表面の蜜にムラが出来ることで、甘ったるさのない、食べやすい芋けんぴに仕上がるそうです。ちなみに、吹き付けている蜜は、風味が強く、サツマイモとの相性が良い麦芽水飴です。
製法は創業当時から変わりません。
食べてみると、まるで石焼き芋を食べているような、ほっくりとした感覚です。そして、ポリポリとした食感が心地よく、豊かな風味が長く残りました。
蜜のムラのおかげか軽い口あたりなので、芋けんぴの重さや甘ったるさが苦手でも大丈夫ではないでしょうか。70年以上親しまれている理由がよくわかります。
「芋まつば」は全部で5種類あります。
・プレーン(食べきりサイズ108円・小287円・大431円)
・黒糖(287円)
・蜂蜜(287円)
・塩(187円)
・キャラメル(187円)
冬季限定のチョコレート味もあるそうです。
5種類の芋まつばがそろうのは、直売店ならではです。
また、現在「芋まつば」は黄金千貫の入荷の関係で卸売りを停止しているため、しばらくはこの直売店が、「芋まつば」を買える貴重な場所ということになります。
卸売りの再開は2025年9月ごろを予定しています。
人気商品 TOP2
芋まつばのB級品
直売店の一番人気は芋まつばのB級品です。
長さが足りないと判断された短い芋まつばを、「お徳用ひとくちサイズ(189円)」として販売しています。こちらは直売店限定です。
人気急上昇「芋せんべい」
そして最近「芋まつば」の人気に迫るかの如く売り上げを伸ばしている商品があります。それが「芋せんべい(小187円・大356円)」です。
カリッとした食感は芋せんべいならでは。芋まつばにも感じる優しい甘さは健在。更に、ほのかな塩味がその甘味を引き立てているのです。
「芋せんべい」の特徴は、何と言っても薄さにあります。
芋せんべいも、芋まつば同様、蜜を吹きかける製法で作っています。
長年愛されてきた「芋まつば」、その人気に迫る「芋せんべい」。食べ比べてもおもしろいかもしれません。
昔ながらの“かまど揚げ”ポテトチップス
松浦食品のもうひとつの看板商品が「ポテトチップス」です。
約30種類もあり、こちらも60年近く愛されていて「松浦食品と言えばポテトチップス」という人も多いと思います。
かまど揚げポテチ5種
松浦食品のポテトチップスは、国内産の馬鈴薯を使い、昔ながらの“かまど揚げ”をしています。
“かまど揚げ”とは、丸い大きな窯で揚げる製法で、最近増えている“ベルトコンベアー式フライヤー”と比べて、手間がかかります。
それでも、昔からの味や食感を好むお客さんの期待に応えたいという思いから、敢えて手間のかかる“かまど揚げ”を続けています。
ザクッという食感と響きは爽快です。
ふかしたてのジャガイモを食べているような感覚。ジャガイモの味が濃く、まろやかな塩気が染みわたります。
あっさりとしているので、あっという間に一袋を平らげてしまいました。
「ポテトチップス」は全部で5種類です。
・駿河湾深層水焼き塩味(小125円・大249円)
・ガーリック味(136円)
・コンソメ味(136円)
・わさび味(136円)
・ウェーブポテトチップス(249円)
全国のご当地チップス
直売店で買えるポテトチップスはこれだけではありません。店内には、なんと全国の「ご当地チップスコーナー」があるのです。
実はこれも全て松浦食品で製造しているんです。
松浦食品では、全国のご当地チップスを始め、他社ブランドのポテトチップスも製造しています。
この日は、全国のご当地チップスが20種類以上ありました。
九州・四国・関東・東北・北陸など、その土地に行かなくてもご当地チップスが買えてしまう、全国でも相当珍しい直売店です。
ご当地チップスも、かまど揚げ製法で作られています。いろいろな味を試してみたくなりました。
ソフトクリームに「かりんとう」
松浦食品のもうひとつの主力商品が「かりんとう」。
驚いたのが種類の多さ。この日は10種類のかりんとうが並んでいました。
・黒かりんとう(小159円・大318円)
・黒細かりんとう(小159円・大318円)
・黒ゴマ(159円)
・きなこ(159円)
・ピーナッツ(159円)
・キャラメル(159円)
・お茶(159円)
・いちご(159円)
・コーヒー(159円)
・メロン(159円)
かりんとうも、ポテトチップス同様に“かまど揚げ製法”。小麦と砂糖蜜の比率を吟味し、甘い味からしょっぱい味まであります。
そんなかりんとうを使った、ユニークな商品がありました。「かりんとう付きソフトクリーム(187円)」です。
甘酸っぱい“いちご味”のかりんとうと、しょっぱいチーズ味のかりんとう、そして芋せんべいの濃厚なサツマイモの味は、冷たいソフトクリームと良く合います。直売店ならではの楽しみ方です。
「お店そのものを楽しんで」
直売店には、いろいろな商品が入った「お得セット(1080円)」もありました。
芋菓子・ポテトチップス・かりんとうのすべてが入っていてお得なうえに、福袋を買うようなワクワク感と満足感も味わえます。
また、創業当時からの製法とこだわりの素材で、手間をかけて作っているにも関わらず、100円台から買えるという嬉しさ。そこには、創業者の思いがあるようです。
松浦食品直売店・松浦謙さん:
「子供がお小遣いでも買えるお菓子を作りたい」という思いがあります。祖父が始めた芋まつばやポテトチップスが大好きです。松浦食品のお菓子を、大勢の人が愛してくれたおかげで、ここまで続けてこられたと感謝しています
現在直売店では、3000円以上の買い物をするとポテトチップス(小)1袋がもらえます※期間未定。
松浦さんは、お客さんがワクワクする仕掛けを、今後もたくさんしていきたいと話します。
松浦食品直売店・松浦謙さん:
お客様を飽きさせない、おもしろいお店づくりをしていきたいです。家族連れも大勢来店するので、商品はもちろん、お店で過ごす時間を楽しんでもらいたいと思います
安くてお得なだけではなく、工場で大切に作られたお菓子の数々を、見て、選んで、楽しめる場所。松浦食品の菓子への愛情が伝わってくる直売店でした。
■店名 松浦食品直売店
■住所 静岡県吉田町住吉1425-5
■電話 0548-23-3661
■営業時間 9:00~17:30
■定休 なし
取材/鈴木美花