小泉大臣のコメ2000円は可能でも「選挙終われば農家潰れるかも」評論家の見方は?
5月26日(月) 寺島尚正アナウンサーがパーソナリティを務めるラジオ番組『おはよう寺ちゃん』(文化放送・月曜日~金曜日 午前5時00分~9時00分)が放送。月曜コメンテーターで経済評論家の上念司氏と、コメ価格について意見を交わした。
7月までなら2000円にできる
寺島アナ「政府・与党がコメの価格対策に力を入れています。その成否は、今年夏の参議院選挙の行方にも大きく影響するとみられ、小泉農水大臣が先頭に立ってスピード感をもって取り組みを進めているといいます。小泉大臣は就任直後から政府備蓄米の随意契約での売り渡しを検討し、5キロ当たり2000円に価格を抑えるという目標も打ち出しました。24日には札幌市を訪れて、生産者や卸業者らに直接説明し理解を求めています。相次ぐテレビ出演や視察などを通じて施策のアピールを強める中で、野党からは「農水大臣の交代は自民党にとってプラスだった」という声も上がり、改選を迎える自民党の参議院議員は「小泉大臣の突破力で価格が下がれば、政府・自民への逆風が収まるかもしれない」と期待しています。公明党の斉藤代表は「迅速で高く評価したい。参院選までに、自公政権として手を打ってきたことの効果が出るかどうかを国民が見ている」と語り、小泉大臣の対応を評価したといいます。上念さん、今のところ小泉農水大臣のコメ対策はどうご覧になっていますか?」
上念「7月まででいいんだったら2000円にできると思います。7月まででいいんだったらね」
寺島「あ、期間限定ね」
上念「でも永久にそのまま価格をコントロールしろと言ったら多分無理です。どこかで破綻します。なので、選挙対策的には来月ですよね。6月の段階でコメが2000円になったら、多分、小泉さんは「コメ大臣」「次期首相」みたいな感じでまた持ち上げられると思うんですけど、それはできると思いますよ。政府みたいな大きいプレイヤーが短期間だけ市場をコントロールするということはできると思います。できるけど、何回もはできないし、永遠にはできない。今回一発だけだったら、備蓄米の弾があるから、まあできるんじゃないかなっていうふうには見てますね。
寺島「でも、その2か月でまた上がってっちゃったら、なんだこいつみたいに…」
上念「選挙終わったらまた元に戻るかもしれないし、逆に価格が下がりすぎて今度は農家が潰れ始めたりとかするかもしれないし、要は、市場介入をいくらやっても、社会主義的に市場をコントロールするのは無理だっていうことを私は言いたいわけですよ。結局はどこかで自由化して、農家の方にリスクをとってもらって、「今年はコメが高くなりそうだ」「じゃあいっぱい作ろう」みたいなことやらないと厳しい」