<義母から一字!?>待望の第一子が誕生!夫から提案された名前……私の答えは「NO」【まんが】
私(マナミ)は現在第一子を妊娠中です。夫のヒロキと、これから産まれてくる赤ちゃんの誕生を心から楽しみにしていました。子どもの名前も、前からお互いに候補を出し合って、ある程度は絞ってあります。産まれてきた赤ちゃんの顔を見て、最終決定をしよう。そう話していました。義実家との関係も良好で、義母は適度に気を遣ってくれるので、つかず離れずの関係を築けています。そんなとき赤ちゃんの名づけをめぐって、ある出来事が起こってしまうのです。
何かにつけて私たちに気を遣ってくれるお義母さん。優しい人でよかったなあ。ことあるごとにそう思っています。
わが家から車で30分ほどの距離にある義実家には、たまに顔を見せに行っていました。嫁姑のトラブルはよく聞くけれど、わが家に限っては今のところ問題なし。妊娠が分かってから、義母は押しつけがましくない程度に私たち夫婦をサポートしてくれていて、その気遣いと距離感がとてもありがたかったです。そうこうしているうちに陣痛が始まり……。
名前の候補はいくつか考えていたものの、最終的には産まれた子どもの顔を見て決めたい。夫も私もそう考えていました。そして夫の口から出てきたのは「トモヤ」という名前。それを聞いたとき私はびっくりしたのです。私もこの子を見た瞬間、同じ名前をイメージしたから。なんだか不思議だけれど、こういうことってあるんですね!
ところが「トモヤ」の漢字は? と尋ねると夫は「智也」という漢字を提案してきました。え、ちょっと待って。それって……。
結婚した当初は、「義母」という存在に少し警戒しているところもありました。しかし、いざ結婚してみると私に対してとても気を遣ってくれるお義母さんで、感謝しかありません。いつも出しゃばらないように私たち夫婦のサポートをしてくれる義母のことは尊敬しているし、大好きです。けれど自分の子どもに義母の漢字を付けたいかと言われると、答えは「NO」でした。夫の考える漢字の由来もとても素敵だと思いますが、やはり義母の漢字が入っていると思うと素直に受け入れることはできません。あんなにいい義母なのに、漢字を使うことを嫌がる嫁は、薄情なのかもしれない……そんな風に思ってしまうのでした。
お義母さんがキライなわけじゃないけど……漢字をもらうのはイヤ!
出産前に夫とふたりである程度の名前の候補は挙げていたのですが、産まれてきた子どもの顔を見てから最終決定をしよう。そう思っていました。そして決まったのは「トモヤ」という名前。しかし漢字を義母の名前からもらうということに、どうしても納得ができませんでした。私は言葉を選びながら夫に別の漢字を考えようと提案してみましたが……。
「母さんのことが嫌なの?」と言い出した夫。そうとられても仕方ないのかもしれませんが、私からすれば議論の主題がすり替わっているようにも感じてしまいました。義母のことが嫌なのではなく、なぜわざわざ同じ漢字にするのかが理解できないし、避けたいだけなのです。
最初から義母の漢字をもらうつもりはなかったと夫は言いますが、私にしてみれば「智」という漢字を使うことがどうしても嫌なのです。夫が帰ったあとの病室で、私は眠れなくて泣き出す「トモヤ(仮)」を抱っこしながら想像してみます。もし、仮に「智也」にしたとしたら、どんな未来が待っているのかと……。
きっと、孫が自分の名前と同じ漢字をつけられたことを義母は喜ぶでしょう。「トモヤ(仮)」を溺愛する義母の姿を想像すると背筋がゾッとしてしまうのです。
私が義母の漢字をもらうことに難色を示すと、夫は「母さんのことが嫌いなの?」と疑ってきました。息子に義母の漢字を付けることと、義母への個人的な感情は別の話なのに、夫は私の気持ちを理解してくれません。「結果的に同じになってしまっただけ」と言う夫ですが、どういう経緯であれ「結果的に同じになってしまう」ことに問題があるのです。ここで折れてしまったら、私はきっと一生根に持ってしまうでしょう。喧嘩になったとしても、妥協せずにしっかりと話し合いたいと思います。
親は私たち。だから絶対に妥協しない!夫婦で話し合った結果……?
私は夫に、自分の気持ちをていねいに伝えました。義母が嫌いなわけではありません。しかし「トモヤ(仮)」に同じ漢字をつけることで、どうしても義母を思い出してしまうことが嫌なのです。それは義母にかぎったことではなく、誰の名前であっても同じこと。「トモヤ(仮)」は私たち夫婦の子どもです。私がいやだと感じている以上、別の漢字をつけたいのです。
「義母」から1文字もらうかもらわないかという表面的なところではなく、誰からも文字をもらいたくないとしっかりと伝えたことで、夫は納得してくれました。 今度はふたりで「トモヤ(仮)」につける漢字についてしっかりと話し合います。
「トモヤ」という名前自体を変えるという選択もありましたが、産まれてきたわが子の顔を見て私も夫も「トモヤ」という名前が浮かんだのです。それを変える気にはなりませんでした。そこで「トモヤ(仮)」が産まれたときの様子を振り返ってみることに。深夜の病院、産まれるまでの不安、そしてこの世に誕生したわが子。あのときのことを思い出すうちに、ピッタリの漢字があることに気づいたのです。
「灯也」という名前を聞いた義母はとても喜んでくれました。あらためて、この漢字に決めてよかったと思いました。夫婦は元々は赤の他人。互いの価値観も、考え方も違うのが当たり前です。だからこそ、何が嫌なのかをしっかりと伝えることを心がけていきたいなと感じました。ふたりが納得したことを、子どもに与えていきたい。どちらか一方が我慢を強いられる関係ではなく、互いの妥協点を見つけて歩んでいく。そんな建設的な話し合いができて、本当に良かった。これからもふたりで「灯也」の成長をサポートしていきたいと思います。