米高騰で人気の輸入米「カルローズ米」ってどんな味? 食べてみた正直な感想
米価格の高騰が話題だ。価格高騰についてはロケットニュース24の以前の記事でもお伝えしているが、なんでも政府が備蓄米を放出するらしく、2025年2月14日に数量や対象者など概要を公表するとNHKも報じている。
そこで業務スーパーに行ってみたところ、確かに5kg3700円~4000円くらいになっていた。とは言え、高いから売れないのかそれくらいの価格の米はうず高く積みあがっている。そんな中で1つだけめっちゃ売れている米があった。
・明らかに大人気
その名も「カルローズ米」。1つだけ品切れ状態なので現物は分からないが、残った値札によるとアメリカのカリフォルニア産で5kg税込3218円の米のようだ。いわゆる輸入米というヤツである。
日本米高騰で輸入米が人気になっているという話はふんわりと聞いていたけど、売られているのも人気の実感を感じたのも初めてであった。
今まで食に関して日本産じゃないものを批判するみたいな風潮を感じていたけど、ちょっと高くなったら輸入米が売切れっていうのはなんか皮肉な話である。まあ、私みたいにあんまり気にしてなかった人が買ってるのかな。
・カルローズ米を発見
それはさて置き。カルローズ米ってどんな味なんだろうか? 現物がないほどの人気だけにシンプルに気になる。そこでどこかで売られていないか探してみたところ……
ハラール食材店の海外米のコーナーで発見。価格も業務スーパーとほぼ変わらずだったので購入してみた。ただし……
10kgしか売ってなかった。
おっっっも。最寄り駅まで行くのさえ大仕事である。ひぃひぃ言いながら事務所に運びました。ちなみに、10kg6500円であった。
・炊いてみた
そんなわけで入手したカルローズ米。原料玄米の産地には確かに米国産(カリフォルニア州)と記載されていた。
カリフォルニア産と言えば、1993年のコメ不足騒動の時にカリフォルニア米ってあったなあ。私が住んでた田舎には流通しなかったから食べたことないけど。袋を開けて炊く前の状態を確認したところ、粒の感じは日本産の白米と変わらないように見える。
さっそくいつも使っている炊飯器で炊いてみたところ、炊きあがりも日本の白米と違うところは見受けられない。
そして、食べてみてもその感想は変わらなかった。柔らかい食感はもちろん、香りや甘みも普通に白米の味である。こんなに同じなんだ……!
無理やり違う点を探すなら、コシヒカリとかゆめぴりかなどのブランド米よりは多少モチモチ感に欠けるかもしれない。ただ、それは日本米とアメリカ米の違いというより、ブランドの品質な気がした。少なくとも、レストランでこの米が出てきてアメリカ産だと気づけない自信がある。
・編集部メンバーにふるまってみた
ただ、せっかく職場に10kg運んできて私だけの意見で終わらせるのもあれなので、編集部のメンバーにもふるまってみた。最初は盛り付けに対し口々に「多くね?」「ひと口でいいんだけど……」「こんなにいらない」などの声も聞かれたが、食べ始めると……
続々と完食。
あひるねこ「日本の米と全然変わらない。違いを見つける方が難しい」
GO羽鳥「思ってたよりも全然イケる。昔食べたカリフォルニア米より全然ウマイしほぼ日本の米と同じ。無理やり違いを見つけるならちょっとパサッとしてるけど、チャーハンとかお茶漬けにはこっちの方が合いそう」
P.K.サンジュン「いや、これをパサッとしてると表現すると誤解を与えそう。タイ米とかのパラパラさではなく、モチッとした感じがほんのちょっと低い感じ。でも、定食屋で出てきても絶対分からない」
御花畑マリ子「好きか嫌いかで言うと香りと食感があまり好きじゃない。コシヒカリとか良いお米のブランドと比べると、モチッと感は低い。ただ、外食チェーンなどでこういうご飯はあるから日本米との違いではないと思う」
──などの議論が巻き起こった。まとめると、あまり違わないということなんだけど、細かい違いが気になる人は参考にしていただけると幸いである。
ちなみに、茶漬けを食べまくってる私としてもGO羽鳥の「お茶漬けに合いそう」は確かにその通りだと思った。個性の範囲で味の違いはあるという感じ。
備蓄米放出で米価格が安くなるのかはいまいち分からない。なぜなら、前述の通りスーパーでは高い日本米が余ってるから。しかし、素材の高騰を理由に飲食店も続々とさらなる値上げを発表している現状が不安なのは分かる。この流れはどこまで行くのだろうか? 今後を見守りたい。
参考リンク:NHK
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.