お墓選びで失敗しないために!生前予約のポイント
終活ブーム以降、自分の入るお墓を生前に購入する人が増えています。
買ってから後悔しないために購入者が知っておくべきことは?
専門家に聞きました。
教えてくれたのは…
NPO法人 大樹の輪 村上さん 年間1000組以上の見学者が訪れる「サニープレイス松戸霊園」で、永代供養墓・樹木葬を中心にご案内を行っているお墓選びのプロ。生前予約の相談にも随時対応している。
お墓のこと、本当に理解していますか?
生前予約をしておくことで、死後の心配をしなくていいなど多くのメリットがあります。
お墓は、管理者だけでも民間霊園、公営墓地、寺院墓地などの種類があり、埋葬形式も一般墓地、樹木葬、納骨堂などさまざま。
まずはパンフレットなどで情報収集から始めましょう。
「樹木葬」「永代供養」といった言葉をとっても多様な形式があり、その人が漠然と抱くイメージと実体が大きく異なる場合があります。
現地に足を運ばないことには始まらない
気になる墓地・霊園をいくつかに絞ったら、予約を取って現地へ。
パンフレットの写真だけでは伝わらない現場の空気感や、お墓の実物を確認しましょう。
供養や埋葬についての詳細は、現場で案内人の説明を聞かないと理解できないこともあります。
「宗教・宗派自由の霊園に埋葬したら、法事の際の僧侶は指定宗派以外NGだった」などのトラブルも報告されています。
基本的な契約内容を理解せずに購入して後悔したくないなら、現地見学は必須。
行くならすいている平日がお勧めです。
埋葬方法は細かく確認しよう
・合祀墓(ごうしぼ)の場合、最終的にどのように埋葬されるか正しく把握していますか? ・本当に自然に返れる? 骨壺に入って埋葬されたら土には返りません
・そのお墓、何人まで入れる? 家族全員のつもりが全員入れないことも ・「ペット可」のお墓でも、埋葬場所は別という場合も…
永代供養をお願いしたつもりだったが…
「永代供養墓」と聞くと、未来永劫(えいごう)供養をしてもらえると思うかもしれません。
しかし、「管理母体が存続する限り」という前提があります。
管理会社が倒産したり寺院が廃寺になったら、故人の安らかな眠りは保証されなくなります。
経営や管理がしっかりした墓地を選びましょう。
現地を見て、手入れが行き届いていないような場所は心配。
墓参りをしている人に「ここの墓地、どうですか?」と聞いてみてもいいかもしれません。
終活のゴールともいえるお墓選び。
ゴールを決めてから、そこに至る道筋を逆算して考えると、終活全般がスムーズに進みます。
自分はどのように埋葬されたいのか、一度じっくり考えてみてはいかがでしょう。
「墓じまい」の場合は?
管理や維持できなくなった先祖代々のお墓を更地にする「墓じまい」を希望する人も増えています。
取り出した遺骨を別の場所に埋葬し直す「改葬」の場合も、生前予約と同じように現地を確認し、関係者の合意を取り付けた上で行いましょう。