【茅ヶ崎市】市立小学校体育館にエアコン導入へ 全19校で
茅ヶ崎市は市立小学校全19校の体育館、特別教室へのエアコン設置に着手した。児童の熱中症予防のほか、災害時の避難所機能の強化が目的。市は昨年度、市立中学校全13校の体育館、特別教室にもエアコンを設置しており、約2年で導入を完了させることになる。
茅ヶ崎市は2018年度に市立中学校で、翌19年度には市立小学校で、普通教室へのエアコン設置を終えた。一方で体育館や特別教室(理科室や美術室、相談室など)への導入は遅れていた。
温暖化の進行で熱中症対策の強化が求められているほか、避難所に指定されている施設へのエアコン設置を国が推進していることなどを受け、市は昨年度、緊急防災・減災事業債を活用し、市立中学校全13校の体育館、特別教室にエアコンを設置した。総額約27億5000万円に上る大型事業となった。
小学校の体育館、特別教室へのエアコン設置はこれに続くもの。工事は体育館が使えない期間に偏りが出ないことなどに配慮し、電気設備、機械設備ともに3〜4校ずつ、5つの枠組みで実施される。
このうち1件で入札不調があり契約が遅れたものの、7月に改めて入札を実施。9月2日の市議会で承認を受け、全ての工事がスタートしている。総額で約31億5200万円となった。
15校については3月初旬までに工事が完了する予定。開始が遅れた4校についても「卒業式までに体育館へのエアコン設置を終わらせたい」(市教育施設課)とする。
また市は中学校体育館のトイレで、車いす使用者用のトイレ導入や洋式化を進めており、こちらも今年度中に終了する予定。今後は小学校でも同様の工事を進めていく予定という。
県内設置率は全国平均下回る
本紙では9月に公立小中学校の体育館等の空調設置の状況について県内の各自治体にアンケート調査を実施した。
それによれば、設置率100%は神奈川県を含む34自治体のうち綾瀬市、寒川町、大磯町、大井町。
茅ヶ崎市同様に今年度中に空調設備の設置を行う(もしくは行った)と回答したのは12自治体あった。これにより今年度末までに設置率が21・9%になる見込みであることが分かった。
ただ文科省が今年6月に発表した全国平均(22・7%)を依然として下回っている。
また来年度以降に設置を予定していると答えたのは16自治体。すでに設置完了の4自治体を除き、23の自治体で検討が進んでいる。