“ちょっとした会話の時間”がカギ!「良好な親子関係」を保つ週1回の習慣
臨床心理士・公認心理師のyukoです。思春期になると親子関係は良好な距離を維持しにくくなるもの。一方、反抗期や思春期を経ながらも楽しく会話を続けられる親子もいます。良好な親子関係を保つため、週1回程度できる習慣についてお話します。
親によく話す子と、話したがらない子。違いはどこから?
娘と同級生のママ友と話をしていると、子どもと一緒にランチに行って楽しんでいる様子で羨ましい。学校であったことをよく話してくれるみたいで、うちの子とは大違い。小学校のときはうちの子もよく話してくれていたのに、どこで差が生じたのだろうか。
小学校中学年あたりから、親に干渉されることを嫌がったり、学校について話したがらなくなったりする子は多いもの。
そこで陥りがちなのが親子のコミュニケーション不和。話してほしいと思い余計に構ってしまったり、放任と干渉のバランスがわからなくなったりしてしまうんですね。
子どもが成長していく中でもよい親子関係を保つための習慣を考えていきます。
週に1回取り入れたい、親子の関係を良好に保つ習慣。
ボードゲームや複数対戦のTVゲームを一緒にやる。
ボードゲームと聞くと、”幼少期からの習慣や家族全体の仲の良さがないとできないのでは”と抵抗を感じる方も。しかし今は世間でボードゲーム熱が再燃しており、2~3人で気軽にプレイできるものもたくさんあるんです。
必ずしも家族全員そろって行わなければいけないものではありませんし、隙間時間に取り入れてみるのもおすすめ。YouTubeやTikTokで調べてみると、おすすめやそれぞれのゲームの遊び方もでてくるので、下見してから買うのもよいでしょう。
また、子どもの視点に合わせてゲームを一緒にするのも、良好な親子関係の維持に役立ちます。忙しくしているとつい忘れてしまいがちですが、楽しいと感じられる時間を共有するのが家族にとって何より大切。
一見無駄と思える時間こそが、一番の思い出となり、その後の親子関係の礎となるんですね。
YouTubeやTVドラマをシェアする環境を作る。
小学校高学年~中学に入ると、休日家族全員同じ空間にいても、みんなスマホの画面を見ているなんて家庭も多いのでは。
「スマホはリビングで使用する」とルールを設けていても、このような状態が長く続けば、いずれルールの意味がなくなり自室に持ち込みやすくなってしまいます。
家族各々が個人的な趣味を楽しむ時間もあってよいですが、「シェアする習慣」を作ってみるのもよいでしょう。
・夕食のときは家族みんなが見られる番組を楽しむ。
・家事をしている間、親が好きな動画を流しておく。
・子どもが楽しんでいる動画をみんなでTV画面で見る。
子どもが成長すると失われてしまいやすいのが「共通の話題」。
特に母親と息子、父親と娘、では性別が異なるので興味関心が離れていってしまいます。
お気に入りのコンテンツをシェアする時間を意識的に作り、親子双方の興味の幅を広げていけるといいですよね。
車の中や夜の散歩など、ちょっとした会話ができる時間を作る。
かしこまってテーブルに座って話し合う時間を作るのではなく、「ちょっとした会話ができる時間」を取り入れていくのがおすすめ。
・夕食後に近所のコンビニにアイスを買いに行く。
・習い事の帰りに少し遠めのスーパーに立ち寄る。
・洗濯物を畳む、野菜を切るなどの軽いお手伝いをお願いする。
最初は無理に話そうとしたり、意味のある時間にしようとしなくても大丈夫。
「ちょっと一緒にいる時間」が定着すれば大成功といえるでしょう。
ちょっとした会話ができる時間をもっておくと、次第にぽつぽつ話ができるようになったり、「この時間に相談しよう」と感じられるもの。
肩ひじ張って「将来よい親子関係でいるため!」と思うのではなく、「できる範囲で今一緒に楽しめるものを見つけよう」と気軽に考えるのがコツ。
まずはできそうな習慣から取り入れてみてください。
yuko/臨床心理士・公認心理師