真夏のぐっすり睡眠ガイド~寝室の温度は25℃程度に冷やし、27℃にしてそのまま一晩中つけっぱなし!
ゲストは、睡眠コンサルタントの友野なおさん
友野さんには、真夏の睡眠法を色々と伺ってきました!
例えば、
*寝室の温度は18度でしっかり冷やしてから、タイマーをかけて寝る
*「壁」を冷やすことを意識する などなど。
これが時代とともに、睡眠の常識が変わってきているらしい!ということで、今日は、「今年の夏、ぐっすり眠るための徹底ガイド」と題して「今年バージョン」のお話を伺いました。
エアコンで寝室の温度は25℃程度に冷やし、そのまま一晩中つけっぱなし!
以前は、寝る1時間前に部屋をキンキンに冷やし(約18℃)、3時間後にタイマーで冷房を切る。壁の輻射熱が抑えられ、外気温も下がっていたため、この方法で快適な睡眠が可能でした。
が!今は、ヒートアイランド現象が加速して、夜間でも気温が下がらず。30℃を超える日が多いですよね。タイマーで冷房を切るとすぐに室温が上昇してしまいます。
なので、寝る1時間前に部屋を25℃程度に冷やし、27℃にしてそのまま一晩中つけっぱなしにする。壁や寝具を十分に冷やすことが重要です。
1. 寝る1時間前に室温を25℃に設定して部屋を冷やす
2. 壁や天井、シーツもしっかり冷やす
3. 寝る直前に27℃に設定温度を上げる
4. そのまま一晩中つけっぱなしにする
「背中の面が蒸れないことが重要です。背中が蒸れると深い眠りに入る途中で冷たいところを探して体が動いてしまい、深い睡眠に入りづらくなります」(友野さん)
マットレスまでしっかり冷やしておくことがポイントです。
Q:お子さんと一緒に寝るときの注意点は?
A:暑がりのパートナーや小さなお子さんと寝る場合は、冷房設定を相手に合わせ、自身の寝具(薄手の羽毛布団など)で調整することが大切です。足元に薄手の羽毛布団を用意しておくと、体温調節がしやすくなります。タオルケットと併用するのも良いです
Q:住んでいる環境でも違いますよね?例えば、マンションと戸建てとか。
A:木造住宅や角部屋、高層階は熱がこもりやすく、冷房効率が悪い傾向にあります。電気代はかかるものの、健康を優先して冷房積極的に使ってください。
夏場の入浴は、寝る1時間前に38~39℃で。
まず、シャワーのみはNG!
夏場でもシャワーだけでなく、湯船に浸かることが推奨されます。
*温度:38~39℃のぬるめのお湯
*タイミング:就寝1時間前までに入浴
*時間:10~15分程度の全身浴
40℃以上の熱いお湯が好きな場合は、就寝の2時間以上前に入浴を済ませ、体温が十分に下がる時間を確保しましょう。熱いお湯は激しい運動をした時と同じように体を興奮状態にするため、体温が下がるまでに時間がかかります。
Q:半身浴で長時間お風呂に浸かるのはどうなんでしょう?
A:ぬるめのお湯での長時間の半身浴は、かえって体を冷やしすぎてしまう可能性があるため全身浴で10分程度に留めるのが良いでしょう。
カフェインは寝る3時間前・アルコールは2時間前まで
*摂取時間がポイントです。
カフェインは、就寝の「3時間前」までに摂取を終えるのが理想。年齢が上がるほどカフェインの分解に時間がかかるため、50~60代の方は夕方4時頃までが目安です。お茶やデカフェのコーヒーを活用しましょう。
アルコールは、就寝の「2時間前」までに摂取を終えるのが理想。アルコールは寝つきを良くする効果があるように感じますが、睡眠の質を低下させ、夜中に目覚めやすくなります。
ちなみに、寝る直前のヘビーな食事(消化に時間のかかるもの)は避けましょう。体が消化活動に集中すると体温が上昇し、入眠が妨げられ、睡眠の質が低下します。就寝の3時間前までに食事を済ませるのが望ましいです。
Q:睡眠不足は本当に体調不良につながりますよね。具体的にはどんな影響が?
睡眠不足になると・・・
「免疫力の低下」:睡眠不足は免疫力を低下させ、風邪をひくリスクを高めます。
「集中力・注意力の低下」:日常のパフォーマンスを低下させ、判断ミスや行動の遅れにつながることがあります。
「熱中症のリスク増大」体力が落ち、注意力が散漫になるため、熱中症になりやすくなります。
特に注目すべきは食欲との関係。「寝不足だと『もっと食べろ』という指令を出すホルモン(グレリン)が増え、『もう食べなくていい』というホルモン(レプチン)が減少します。意思の弱さではなく、ホルモンレベルで食欲が増進するのです」日本人の睡眠時間は世界的に見ても短く、特に50代女性は最も睡眠時間が短いという調査結果も。「ダブルケア(育児と介護)の負担や、キャリアの充実期と重なることが要因です」と友野さんは指摘します。
友野さんの最新アドバイスを実践すれば、猛暑の夜でもぐっすり眠れるかもしれません。エアコンはつけっぱなし、お風呂はぬるめに、そして寝酒はNG。今夜からの熱帯夜に備えて、ぜひ試してみてください。
■友野なおさん
以前、友野さんは、ストレスで太ってしまったそうなのですが、睡眠を改善したことにより、15kg以上のダイエット、さらに体質改善に成功。この経験から睡眠を専門的に研究されています。
順天堂大学 大学院にて修士号を取得し、現在は千葉大学で睡眠の研究をされています。2016年に番組がスタートした当初から、ご出演いただいています!
(TBSラジオ『ジェーン・スー 生活は踊る』より抜粋)