ガチガチに硬くなった血管を柔らかくする「一酸化窒素」のスゴイ働きとは?【1週間で勝手に血圧が下がっていく体になるすごい方法】
血管の「健康管理役」
運動による降圧効果でもうひとつ注目したいのが、NO(一酸化窒素)のもつすぐれた働きです。NOは血管の内側にある血管内皮細胞から分泌される物質で、血管を柔らかくする作用があるため、産出が増えるほど血液の流れがスムーズになり、結果として血圧が下がります。
さらに、NOには血液中の血小板の凝固を防いで血栓をできにくくしたり、傷ついた血管を修復する働きがわかっています。また、NOの分泌を増やすことは脳梗塞や心筋梗塞の予防のためにも重要です。
つねにNOが分泌されやすい体内環境が整っていれば、適正な血圧値が維持でき、将来に渡って高血圧の予防にもなります。本書もそこに着目して「加藤式降圧ストレッチ」、「バンザイ体操」、「合掌ポーズ」といったNOの分泌を促進する運動を取り上げています。
合掌ポーズは手のひらを合わせて押し合い、筋肉を一度硬直させて血流を悪くした後、一気に力を緩める動き。これはギュッと収縮させた血管をパッと解放して、せき止められていた血液を瞬時に勢いよく流すことになります。こうして血管内の血液量を急激に増やすと、血管内皮細胞が刺激され、NO分泌アップにつながるのです。このようにNO分泌促進を目的とした降圧運動を続けて健康的な血圧の値を維持して下さい。
出典:『1週間で勝手に血圧が下がっていく体になるすごい方法』