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「義両親の介護に追われ、ついには流産…」限界だった過去の私に伝えたいこととは【体験談】

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結婚して夫の両親が住む家で同居が始まったときは、まさか間もなく自分が義両親の介護に追われ、それに育児も加わる毎日を送るようになるとは想像もできませんでした。人生は何が起きるかわからないと考えていたころの私の体験談です。

幸せだった結婚式

夫と私は職場で出会い、15歳の年の差がありましたが、結婚を決めました。結婚式には親族や友人がたくさん集まってくれて、とても幸せでした。結婚後は夫の両親と同居が決まっていました。やがて私は妊娠し、夫も義両親も喜んでくれました。

そんなある日、義父が脳出血で倒れ、入院後は自宅で介護が必要になりました。義母が主に介護を担い、私は家事を担当しました。義父は意識ははっきりしていましたが、後遺症のため、ほぼ寝たきりになっていました。

ハードな生活が続き流産まで…

さらに、義母が自宅の階段から足を踏み外し、右足を骨折してしまいました。リハビリで何とか歩けるようになりましたが、再び転んで今度は右足と右腕を骨折。いよいよ私が義父母の介護をしなければならず、精神的にも肉体的にもハードな生活の中で、私は流産してしまったのです。

数カ月後、義父母が認知症と診断され、私は寝たきりの義父母の世話に明け暮れました。時々、誰も見ていないときに思いっきり泣いてストレス解消していました。終わりの見えない介護にいたたまれなくなり、車に飛び乗って1時間ほどドライブしたことも。仕事から帰った夫が、「自分の親だから」と介護を手伝ってくれなかったら、私はもっと追いつめられていたかもしれない、と今は思います。

2度目の妊娠

介護生活が2年目になったとき、私は再び妊娠しました。この状況で育児ができるのだろうかと不安でしたが、子どもを産むのは夢だったので、今度こそは無事に産まれるようにと、夫や実家の実母、姉にも助けてもらい、無事に出産しました。

病院から自宅に戻ったとき、赤ちゃんの泣き声にほとんど反応しなくなっていた義父母の表情が少し変わったように感じました。時折、実母に娘を見てもらいながら、義父母の介護をそれからも続けました。

やがて義父が、翌年には義母が亡くなりました。義母の葬儀のとき、親戚の方が「若いのによく頑張ったね」と声をかけてくださった際、「私、頑張れたのかな……」と思ったことを覚えています。夫も「よくやってくれた、感謝している」と言ってくれて、ようやく肩の荷が下りた気がしました。

まとめ

義父母の介護をやり遂げられたのは、夫や実家の家族の協力が大きかったのと、無事に生まれてくれた娘への愛があったからだと思います。正直、あんなに忙しい毎日はもうこりごりですが、頑張っていた過去の私に、将来は仕事や趣味ができて娘と旅行にも行ける楽しい未来が待っていると伝えられたら、「過去の自分はもっと気持ちがラクになるかな」と、ふと思います。

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

文/野間孝子

イラスト/sawawa

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