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本格着手!釜石市庁舎建て替え 工事の安全を祈願 機能集約、2026年春の利用開始へ

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 釜石市の新庁舎建設工事の安全祈願祭が25日、天神町の建設予定地で行われた。分散する機能を集約した一体型庁舎で、震災の教訓を生かした防災拠点、市民に開かれた利便性などの機能を持たせた庁舎に建て替える。2025年12月に完成する予定で、26年春の利用開始を目指す。

 只越町にある現庁舎は1950年代から建設・増築を繰り返しており、最も古い本庁舎は築70年。耐震性に欠け老朽化が進んでいたほか、教育や保健福祉などの部署が市内に分散(現在は8カ所)し不便が生じていた。

 そうした問題を解決するため、86年に新庁舎建設の検討を開始。財政面の問題や東日本大震災により停滞したが、復興まちづくり計画に新庁舎建設事業を盛り込み、建設場所を天神町の旧釜石小跡地として準備を進めてきた。基本設計完了後に国と県による巨大地震(日本海溝・千島海溝)による津波想定の公表が相次ぎ、建設計画の見直しが必要になった上、資材費の高騰により建築主体工事の優先交渉権を得たJV(共同企業体)が辞退したことで再入札となり、スケジュールの先送りが続いていた。

新しい庁舎の建設予定地とイメージ図(右下)


 新たな庁舎は現庁舎から北に約150メートル離れた市有地(面積約1万1800平方メートル)に建てる。鉄骨鉄筋コンクリート造り4階建て、延べ床面積は約8000平方メートル。津波に対応するため地盤を1~2メートルかさ上げするほか、1階は窓口業務を中心とするが、書類や機材の配置は最小限とする。津波や大雨などの災害時は一時避難場所として活用。周辺住民や来庁者ら3000人を1週間受け入れることを想定し、非常用電源や飲料水、生活用水を準備する。「みんなのホール」を設け、市民の交流拡大につながる場所としての機能も見込む。総事業費は約82億円。

新庁舎の外観イメージ図。2025年12月の完成予定


安全祈願祭で工事の無事を願う市職員ら


 安全祈願祭には関係者ら約100人が出席。神事でくわ入れなどを行い、工事の安全を祈った。検討開始から約40年の時間を要し、ようやく本格的な建設工事に着手。小野共市長は「目に見える形で進むことは釜石にとって明るい希望につながる。滞りなく完成するよう願う」と述べた。

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