家庭菜園デビューにぴったり!迷ったらコレ!4月に植えるべき野菜BEST5
農業YouTuber黒壁の「誰でも手軽に家庭菜園」vol.7
YouTubeチャンネル「まるっと農業日記」を運営する黒壁勇人(くろかべ・はやと)さんが、誰でも気軽に家庭菜園を楽しめる方法をまるっとレクチャーする本連載。
第7回のテーマは「4月に植えるべきおすすめ野菜」。新年度が始まり、気持ちも新たになる4月。「何か新しいことを始めたい」と思っているなら、家庭菜園にチャレンジしてみてはいかがでしょうか? 気温もだんだん上がっていく季節は、種まきや苗植えにもぴったりのタイミングです。今回は、農家厳選の4月に植えるべきオススメ野菜Best5をご紹介します。
4月! 新しいことにチャレンジするなら「家庭菜園」に決まり!
花々が咲き、蝶などの虫も姿を見せ始め、畑が賑やかになる4月。家庭菜園にとって、“ワクワクの旬”の到来です! 育てられる野菜も豊富で、 園芸店やホームセンターには様々な夏野菜の苗がずらりと並び、「今年は何を育てよう?」と気持ちも高まりますよね! でも、種類が多すぎて、どの野菜を選べばいいのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、迷っている間に植えどきを逃してしまわないように、4月に植えるのにぴったりなオススメ野菜をランキング形式で紹介します!
家庭菜園デビューにもピッタリのラインナップなので、「今年こそ始めたい!」という方はぜひ参考にしてみてくださいね。
4月に植えるべきオススメ野菜 Best5
4月に植えられる野菜は本当に種類が多いのですが、今回はその中から、僕が厳選した野菜、Best5を発表します。
どれも、自分で育てて収穫し、食べる喜びをしっかり味わえる、家庭菜園の魅力が詰まった野菜です。育てる楽しさとおいしさをぜひ体感してみてください!
第5位 ネギ
今回紹介する野菜の中で、唯一収穫時期が冬になる野菜なんですが、今種まきをすると、だいたい11月~12月、ちょうど鍋が食べたくなる季節に収穫ができます。栽培には時間がかかりますが、じっくりと愛情を注いで育てれば冬に甘い白ネギがたっぷり食べられますよ。
オススメの品種は、甘くて柔らかいネギがつくりたいなら「石倉一本太ねぎ」、育てやすさを重視するなら、病気や温度変化に強い「ホワイトスター」、ちょっとめずらしい変わり種に挑戦したいなら「リーキ」です。地中海沿岸地帯原産のリーキは、日本のネギと違って生で薬味にするより火を通して食べるのがオススメ! 火を通すことで甘みが増し、歯ごたえもあって、オリーブオイルやバターとの相性も抜群です。
第4位 ズッキーニ
オリーブオイルと塩で炒めるだけでおしゃれでおいしい一品になるズッキーニ。カラフルな品種を並べれば、食卓が鮮やかになり気分もアガります。ズッキーニは、育てるのが比較的カンタンで、さらにたっぷり収穫できるのがメリット。また、4月に植えて早いものだと6月には収穫ができます。家庭菜園初心者におすすめしたい野菜です。
緑のズッキーニが定番ですが、黄色いものや太いものなど珍しい品種もいろいろあるので、ズッキーニが好きな人は調べてみると面白いですよ。
第3位 とうがらし
家庭菜園ではあまり一般的ではないかもしれませんが、苗から育てれば比較的簡単に作れる野菜です。品種によって色や辛さの違いがあるのでいろいろ植えてみると面白いですよ。
例えば「ジョロキア」はギネス記録にも載るくらい超激辛! 辛さを表すスコヴィル値というのがあるんですが、一般的なとうがらしが5~8万スコヴィルのところ、なんとジョロキアは100万スコヴィル! 触るだけで手がヒリヒリするので手袋必須です!
そしてオススメなのが「神楽南蛮」という新潟の伝統野菜。辛さは比較的抑えられていますが、肉厚でピリリッとした爽やかな辛味が特徴です。味噌漬けにするのが一般的で、生でも食べられますし、調味料として料理に使うこともできます。
おそらく日本で栽培している人はほとんどいないのではないかというくらい珍しい伝統野菜なので、家庭菜園で育ててみるのは面白いんじゃなないかと思います!
第2位 とうもろこし
みなさんは、採れたてのとうもろこしを食べたことがありますか? とうもろこしは、品種、鮮度、時期によっては採れたてを生で食べることができるんですが、これが、ジューシーで最高においしい!
新鮮なとうもろこしはスーパーでは手に入りません。自分で育てた人だけが味わえる至福の味わいです!
とうもろこしの栽培で注意しなくてはいけないのは次の3つです。
注意すべき点① 鳥
種を畑に直接まいてしまうと種を鳥に食べられてしまう可能性があるので、セルトレイなどで苗を育ててから畑に定植するようにしましょう。
注意すべき点② 害虫
とうもろこしは虫に好かれやすい野菜で、成長につれて害虫が発生するので対策が不可欠です。まず第一に気をつけたのがアブラムシ。アブラムシが付着すると途中で成長がとまってしまいます。次に気をつけなくてはいけないのがヨトウムシです。ヨトウムシに穂を食べられると花粉が飛ばなくなり実がつきにくくなってしまいます。
注意すべき点③ 台風
もうひとつ気をつけなくてはいけないのが、台風です。強風で根本から折れてしまうことがないように、支柱などでしっかり補強しましょう。
今から育てれば収穫は7月~8月頃。ヒゲが茶色く色づいて外から触って固くなっていたら収穫時です。収穫から1時間以内の採れたてホヤホヤの状態が、何度も言いますが絶品! これを食べられるのは生産者だけの特権です!
オススメの品種は定番でいうと「ゴールドラッシュ」。栽培環境の影響を受けにくいので初心者にも育てやすい品種です。白い実をつける「雪の妖精」という品種も少し難易度があがりますが挑戦する価値のある品種です。甘みが非常に強くてまるでフルーツ並みの糖度のとうもろこしです。そして、僕がよく育てるのが「ポップコーン」。意外と知らない人が多いのですが、ポップコーンになるのはポップコーンという品種だけ。普通のとうもろこしを育ててもポップコーンにはなりません。ポップコーンは粒の皮が非常に硬いので鳥の被害が少ないんですよ。
第1位 枝豆
今年の夏は、冷たいビールと自分で育てた枝豆を楽しんじゃいましょう! 枝豆もとうもろこしと同じく鮮度が命で、収穫した直後がいちばんおいしいタイミング。
ベランダや庭でプランター栽培ができるので採れたてをそのままおつまみに、なんてことが実現可能!
栽培も比較的簡単なので初心者でも心配無用。ただし収穫時期が短いのでベストタイミングを逃さないように注意が必要です。
早い時期から育てるのならおすすめの品種が「天ヶ峰」。種まきの時期をずらせば続けて収穫できるので、夏の間ずっとおいしい枝豆を楽しむことができます。
個人的に味が好みなのが「おつな姫」。甘みと香りが豊かで茹でたてを食べると口の中で幸福感が広がります……!
最高の夏を迎えるために、4月から枝豆栽培をスタートしましょう!
育てる楽しさ、味わう喜びを4月から!
春になって育てられる野菜もグッと増えて、家庭菜園がますます楽しくなる季節がやってきました!
「家庭菜園、やってみたいな」と思っている方は、ぜひこの4月から一歩踏み出してみてはいかがでしょうか?
土に触れ、育てる楽しさと収穫の喜びを、きっと実感できるはずです!
写真提供:YouTubeチャンネル「まるっと農業日記」