SPAIA独自選定の交流戦野手MVPはDeNA筒香嘉智、5本塁打で12球団最高のwRAA9.1
チームの得点をどれだけ増やしたかを示す指標「wRAA」ベスト5
プロ野球セ・パ交流戦はソフトバンクの優勝で幕を閉じた。今年はパ・リーグが63勝43敗2分けと大きく勝ち越し。MVPには打率.397で交流戦首位打者に輝いた柳町達(ソフトバンク)が選ばれた。
SPAIAでは毎週wRAAを集計し、打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に選定しているが、今回は交流戦で12球団を通じてwRAAの高い選手ベスト5を紹介する。
wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。
2位は最多安打の中日・岡林勇希、3位は打点王の広島ファビアン
交流戦期間中、12球団最高のwRAA9.1をマークしたのはDeNA筒香嘉智だ。16試合に出場して54打数14安打の打率.259ながら5本塁打を放ち、長打率.648、OPSは.992を記録。今季は開幕から不振で5月1日に二軍落ちしたが、交流戦初戦の6月3日に一軍復帰し、持ち前のパワーを見せつけた。
7、8日の日本ハム戦、21、22日のロッテ戦で2試合連発するなど波に乗ると固め打ちする傾向がある。チームは7勝11敗で交流戦10位に終わり、貯金1に減少したが、リーグ戦再開後も筒香の爆発力に期待がかかる。
2位はwRAA7.8の中日・岡林勇希。交流戦最多の28安打を放ち、打率.378、1本塁打と大暴れだった。最近は慣れ親しんだ1番ではなく3番での起用も増えており、8勝10敗で交流戦9位だったチームにさらに貢献したい。
3位は交流戦打点王の広島サンドロ・ファビアン。73打数24安打の打率.329、4本塁打、15打点でwRAA7.6をマークした。9勝9敗とセ・リーグで唯一負け越さなかった広島は、リーグ再開後のカギを握るチームかもしれない。
首位打者のソフトバンク柳町達は4位
NPB選定の交流戦MVPに輝いたソフトバンク柳町達はwRAA7.1で4位。68打数27安打の打率.397ながら本塁打なしだったことが響いた。交流戦だけでなく、シーズンを通しても打率.342でパ・リーグ首位打者を快走しており、タイトル獲得まで突っ走れるか注目だ。
5位はwRAA6.9のオリックス杉本裕太郎。18試合中16試合で安打を放ち、69打数23安打の打率.333、2本塁打をマークした。2021年の本塁打王はシーズン打率もパ・リーグ4位の.303と安定感を増している。
6位以下はwRAA6.5の広島・小園海斗、wRAA6.3の広島・大盛穂、wRAA6.1のヤクルト・ホセ・オスナ、wRAA5.7の阪神・佐藤輝明、wRAA5.6の日本ハム水谷瞬と続く。いずれの選手もリーグ戦再開後の活躍が期待される。
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記事:SPAIA編集部