U-16静岡選抜が東京選抜と1−1ドローもFW澤田卓磨(清水エスパルスジュニアユース)がゴラッソ!<静岡県ヤングサッカーフェス>
第40回静岡県ヤングサッカーフェスティバルが3月2日、草薙球技場で行われた。U-16男子の部は今秋の国民スポーツ大会(滋賀県開催)を見据えた静岡選抜と東京選抜が対戦し、1−1の引き分け。U-16女子の部は、静岡選抜が2−1で東京選抜に逆転勝ちした。
U-16男子・静岡 1−1 東京選抜
静岡選抜は両サイドの攻防で主導権を握り、前半29分、1トップに入った澤田卓磨(清水ジュニアユース)のシュートで先制。しかし、その2分後、コーナーキックから東京選抜のDF橋本凛来(FC東京むさし)のヘディングシュートで追いつかれた。
後半は東京選抜に押し込まれ、再三好機をつくられたが、守備陣が粘り強く対応してゴールを許さなかった。
静岡選抜の岡本淳一監督(浜松開誠館中監督)は「攻守で互いのつながりを大事にしていくサッカーをしていきたい。良い奪い方から攻撃につなげる場面もあった。各選手の良さが最大限に出るようにしていきたい」と総括。
静岡は昨年、国民スポーツ大会(国体)に県選抜チームで臨むようになった1970年(昭和45年)以降、52大会連続出場していた本大会の切符を初めて逃した。岡本監督は「いろんな方々がつないでくれた歴史が静岡にはある。私も選手もそれを理解して、責任を持って取り組んでいきたい」と強調した。
U−16女子・静岡 2−1 東京
滋賀国スポで連覇を狙う静岡選抜は前半13分に先制されたが、その後から反撃開始。前半31分、八木陽彩ー松井さつきの常葉大橘中コンビで同点にすると、後半26分、コーナーキックのこぼれ球を途中出場の太田澪杏(FC時之栖)が押し込んで決勝点を奪った。
U-16男子静岡選抜のFW澤田がゴラッソ
U-16男子静岡選抜の先制点はFW澤田卓磨(清水ジュニアユース)の“個の突破”から生まれた。
前半29分、敵陣左サイドに流れたボランチ小関陽生(浜松開誠館高)からボールを引き取ると、密集地帯の中で巧みにターン。一瞬のスピードで縦に抜け出し、角度のない位置から左足で突き刺した。
ボールを受ける前から、ゴールまでの道筋は頭に描いていたという。「仕掛ける前からターンして縦に行こうと決めていた。左足のシュートは得意だけど、自分でもびっくり」。イメージ通りの一発をうれしそうに振り返った。
小学4年の時から清水エスパルスの下部組織育ち。持ち味は最終ラインの背後への抜け出しとシュート力だ。参考にしているのは元ウルグアイ代表のルイス・スアレス。貪欲にゴールを狙うストライカーらしいプレーに胸が踊るという。
「今大会は観客が入るので、いろんな人に見られている意識を持って、その中で自分の最大限を出したいと思っていた。自分としては良いプレーができてよかった」
静岡選抜は昨年、東海ブロックで敗れ、52大会連続出場していた国民スポーツ大会に出場できなかった。「静岡のサッカーを応援してくれた方々に見られても恥ずかしくないプレーをしたいなと思う。今年は全国に出て、しっかり結果を残したい」。エース候補が力強い言葉を口にした。