ハミングバード、東京都港区に「ドローンによる緊急物資輸送」プロジェクトが採択
株式会社ハミングバードは、東京都港区が新設した”みなと新技術チャレンジ提案制度”において「震災等被災時における台場地域や高層建物屋上へのドローンによる緊急物資輸送」のプロジェクトが採択されたと発表
ハミングバードは、2024年11月20日には港区役所にて港区長である清家 愛区長と協定締結式を行った。今後は港区と連携を図り、2025年3月までに実証実験するという。
右:清家 愛 港区長 左:株式会社ハミングバード代表取締役 鈴木 伸彦氏
災害時に孤立する可能性がある台場
2024年元日に発生した能登半島地震では、能登半島北部の奥能登地方で道路網が寸断され、山あいに孤立集落が続出。石川県が市町などを通じて把握した分だけで、その数は最大24地区3,000人以上と言われた。
今後、首都直下型地震、東海・ 東南海・南海の三連動地震などが起こりうることが指摘されており、都心部において大規模災害を発生した場合は交通機関や移動手段が寸断される可能性が考えられる。
なかでも港区の台場地域はレインボーブリッジやゆりかもめが使用不能となった場合でも、被災状況の確認や医療品などの緊急物資を速やかに運搬できる手段が課題となっている。
実証実験の内容 ~すべての港区民に安心と安全を~
災害発生時に輸送手段を失った場合でも、被災状況の確認や医薬品などの緊急物資を速やかに運搬できる新たな手段として、ハミングバードは「ドローンによる緊急物資輸送」の実証実験を実施する。
これにより陸路に縛られない輸送手段を確保することができようになる。なお、飛行には実際に決められたルートを使用することで、有人機との調整や事故を防ぎ、迅速な作業が行えるようになる。
今回の飛行では自動空撮機、物資輸送専用機の2種類のドローンを順次投入する。先行する自動空撮機によって上空からの被災状況確認を行い、物資輸送ルートの安全確保を行い、確実に物資を届けることを実現する。
さらに孤立した高層マンションへの支援物資輸送は屋上のヘリポート等を利用して実施する。
プロジェクトを通じて実現したいこと
ハミングバードでは本プロジェクトを通じて、災害発生時におけるドローンの具体的な活用方法までを証明したいという。
また「レベル4飛行」と呼ばれる有人地帯での目視外飛行を行うことは、今後のドローンによる物資輸送において極めて重要な一歩であると捉えており、本プロジェクトを成功させることで、レベル4飛行の具体的な実現に貢献するとしている。
みなと新技術チャレンジ提案制度について
東京都港区では、区政のあらゆる分野で新技術を活用した区民サービスの質の向上や地域活性化に資する事業を推進できるよう、区と事業者が連携して新技術の実証実験を行う「みなと新技術チャレンジ提案制度」を新設した。
本事業では、区内をフィールドとした実証実験への協力を通じて、多様化・複雑化する行政や地域の課題を民間事業者等の持つ新技術を積極的に活用しながら解決し、公共サービスにおける区民・事業者の利便性の向上、行政運営の効率化、及び新たな価値を提供するサービス創出を目指す。区が採択した提案は、実証実験の実現に向けて、広くサポートするという。
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