相模原市、全国初の延焼シミュレーター整備 3D都市モデルでよりリアルな予測可能に
相模原市は3月の市長の定例記者会見で、新たな延焼シミュレーターを整備したことを発表した。このシミュレーターは市街地と山間部をシームレスにつないだ延焼の予測を可能にするもので、市によると「全国の自治体としては初」という。運用開始は2025年8月頃の予定で、将来的には全国の自治体でも使えるようにできるという。
市ではこれまで2D(平面)でのシミュレーションは行っていたが、今回新たに整備されたシミュレーターは、国土交通省が主導するプロジェクト「PLATEAU(プラトー)」の3D都市モデルを活用したもの。地形、建物の高さ、構造などの情報を基に仮想空間上で立体的に街を再現したモデルデータに、植生や天候、風向きなどの情報を追加することで、より現実に即した延焼予測を可能にする。
消防隊配置や避難経路の確保を効率的に
具体例として提供された資料では、火災の拡大を防ぐために設ける延焼阻止線(消防隊のホースラインのこと)を設定した場合としない場合の延焼シミュレーションの結果が示されている。それによると、延焼阻止線を設定しない場合、火災発生から12時間後には広範囲に延焼することが予測されているが、延焼阻止線を設定することで、延焼を食い止めることが可能になることが提示されている。
どこに、どの程度の延焼阻止線を配置すればいいのかを予測できるようになることで、災害時には被害予測や必要な部隊数の決定、住民の避難経路確保などに役立ち、より効果的な災害活動につなげることが可能になる。また、市民が参加する自主防災訓練などでの指導にも活用される予定だ。