『F1/エフワン』ブラッド・ピットがトランプを持ち歩く理由
映画『F1®/エフワン』が大ヒット公開中だ。F1®レースの世界をリアルに映像化した本作では、迫力のレースシーンのみならず、チームが舞台裏で繰り広げるドラマも丹念に描く。
『F1®/エフワン』シーンの内容に触れています。
ブラッド・ピットが演じる主人公のソニー・ヘイズは長年のレース経験を有し、現在は各地を転々とするさすらいのレーサー。旧友からの要請を受けてAPXGP F1チームに加わり、危険なリスクに挑み続ける彼には独自の習性がある。トランプのカードセットを持ち歩くことだ。集中力が求められるレース前、ひとりカードスローイングをしながら無心になることもある。
そんなソニーはレースに挑む際、必ず一枚のトランプをポケットに忍ばせる。監督のジョセフ・コシンスキーは、米にその理由を話している。「毎日のように命をかけているからこそ、そういうことをするようになったのだと思う」ということだ。
「ブラッドには迷信もあります。彼は車に乗り込むときは必ず左側からしか乗りません。靴もまず片方を履き、それからもう片方を履くのです。」
さらにコシンスキーは「彼の父親はギャンブラーで、その概念が彼の儀式となっている」とも語る。劇中でソニーは、持ち歩いているトランプで即席のポーカーに興じ、これがチームメイトでありライバルのジョシュア・ピアスとの絆を深めるきっかけともなった。この場面でソニーは、ジョシュアよりも強いカードを持っていたにも関わらず黙って敗北を演じ、ジョシュアに自信を与えた。
カードは運任せだが、ソニーには確かな戦略と実力もある。命をかけたイチかバチかの戦いに日々挑み続ける者たち。映画『F1®/エフワン』は、非日常のスリルをたっぷり味わうことができる作品だ。大ヒット公開中。
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