30坪のログハウスの価格はどのくらい？種類別の相場や安く抑えるためのポイントをご紹介！
ナチュラルな風合いがおしゃれなログハウスに憧れている人もいるでしょう。ログハウスは、キャンプ場の宿泊施設や別荘として建てられる印象がある一方、一般住宅として建てることが可能です。近年は都会にもマッチするモダンなデザインを用意したメーカーもあり、さらにローコスト化も進んでいるので、マイホームとしての需要が高まっています。
そんなログハウスを30坪で建てる場合、どのくらいの価格になるのでしょうか？今回は30坪のログハウスの価格相場や費用の内訳、費用を抑えるポイントについてご紹介します。
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ログハウスはどんな建物？
ログハウスとは、厚みのある丸太を積み重ねてつくられている建物のことです。木造軸組工法を採用した一般的な木造住宅の場合、建物は柱と梁で支えられています。一方、ログハウスは、外壁と内壁も積み重ねられた丸太でできており、壁によって建物が支えられている構造です。
丸太をふんだんに使った建物であるため、木の温もりを感じられるデザインが大きな魅力といえます。一般的な住宅と比べて3～5倍もの木材を使っていることから重量があり、重心も低くなるので、地震の揺れに強いこともポイントです。
さらに、厚みのある丸太のおかげで断熱性や耐火性を有しています。万が一火事が発生しても、表面だけが炭化して酸素の供給を遮断してくれます。そのため、内部に燃え広がる前に鎮火されるので、安全性にも優れている建物です。
【種類別】30坪のログハウスの価格相場
ログハウスは、木材の加工や建築技法によってハンドカットログハウス・マシンカットログハウス・ポスト&ビームの3種類に分けられます。それぞれ特徴や価格相場が異なるので、30坪のログハウスを建てる場合の相場を見ていきましょう。
ハンドカットログハウスの価格相場
ハンドカットログハウスとは、職人が1本ずつ原木の皮をむき、チェーンソーで加工した丸太を使ったログハウスのことです。加工に機械を使わないので、自然の形を活かした丸太で建築することができ、ナチュラルな風合いをダイレクトに感じられます。
ハンドカットログハウスの場合、価格は坪単価あたり80～120万円が相場です。従って30坪の価格相場は、2400～3600万円になります。
マシンカットログハウスの価格相場
マシンカットログハウスは、マシンによって加工された木材で建てられたログハウスです。側面がフラットな角ログをはじめ、外側だけ丸み帯びているDログなど、さまざまなデザインの木材を使うことができます。
コンピューターによって精度の高いログ材に加工できるため、職人の腕に左右されず、安定した品質が保たれているのが特徴です。加工に時間がかからないので大量生産がしやすい、施工がしやすいなどの理由から比較的リーズナブルな価格で建てることが可能です。
マシンカットログハウスの価格は、坪単価あたり40～65万円といわれています。つまり30坪の場合は、1200～1950万円が相場となります。
ポスト&ビームの価格相場
ポスト&ビームとは、柱（ポスト）と梁（ビーム）に丸太を使用したログハウスです。木造住宅でよく用いられている木造軸組工法がベースなので、デザインへの制約が少なくなります。そのため、間取りも細かい設計にも柔軟に対応でき、増改築もしやすいことが魅力です。
ポスト&ビームの価格は、坪単価あたり60～75万円が相場となります。30坪のポスト&ビームを建てる場合の価格相場は、デザインや丸太の加工法にもよりますが、1800～2250万円あたりです。
ログハウスの建築にかかる費用の内訳
ログハウスを建てる場合、さまざまな費用が発生します。ここで、建築にかかる費用の内訳をチェックしましょう。
ログハウス本体の費用
ログハウスの本体に対してかかる費用です。ログハウスの加工方法には、ハンドカットとマシンカットの2種類があります。加工の工程が異なることから単価に差があり、どちらを選ぶかによって費用は変わってきます。また、使用する木材の種類も本体価格に影響を与える要素です。
基礎工事費用
基礎は、建物の土台となる部分です。ログハウスを建てるうえでも基礎をつくるための工事が必要になり、建築費用にその工事費用が含まれます。
ログハウスの場合、一般住宅と同様に鉄筋コンクリートでベタ基礎をつくるのが基本です。コンパクトなログハウスであれば、コストダウンする手段としてコンクリート平板や束石などを使うこともできます。
ログハウスの施工費用
ログハウスを組み立てるための費用です。この費用は、床面積や重機を使うかどうかなどの要素で費用が変動します。ログハウスはキットもあるため、コンパクトな建物であればDIYすることも可能です。
DIYで建てる場合、施工費用がなくなり全体的なコストダウンを図れます。しかし、30坪のログハウスを建てるとなると、規模が大きいため大変な作業となるでしょう。施工の安全性や建物の品質に考慮して、業者に施工してもらうのが無難です。
電気・水道・ガスの引き込み・配線工事費用
ログハウスの中で電気や水道、ガスが使えるようにするために、引き込みや配線工事の費用が必要です。工事費用は、電気・水道・ガスを引き込む距離によって変わってきます。なお、工事は有資格者でなければできないため、必ず専門業者に依頼しましょう。
建築確認申請費用
ログハウスが一般住宅と同様に建築物に該当するため、施工前に建築確認申請を行うのが原則です。建築確認とは、新築工事や大掛かりな増改築などを行う際、建築基準法や条例に則った設計プランであるか確認することを意味します。建築検査機関の審査に通過しない限り、ログハウスの建築に着手できません。
建築確認申請費用は、自治体によって異なりますが、床面積の広さから決められることが一般的です。また、申請時に構造計算が必要となり、その計算は建築士に依頼することになります。そのため、依頼する建築士によっても費用が変わる可能性もあります。
ログハウスの価格を抑えるには？
30坪のログハウスを建てるとなると、それなりの費用がかかります。少しでも安く抑えるには、どうすればいいのでしょうか？ここで、ログハウスの価格を抑えるポイントについてご紹介します。
できるだけ高級な木材を避ける
ログハウスのログ材には、スギやカラマツ、ヒノキといった樹種が使われています。少しでも安く抑えたいのであれば、高級な木材を使うのを避けましょう。
たとえば、ログハウスでよく使われるヒノキは高級な木材であるため、建築費用が高くなる可能性もあります。一方、スギは比較的安価な木材なので、ヒノキよりも安くなるでしょう。
ただし、同じ樹種でも品種が複数あり、選ぶ品種によって価格が変わってきます。さらに、仕入先によっても価格は変動するでしょう。そのため、安く抑えられる木材について業者に確認して決めるのがおすすめです。
加工方法にマシンカットを利用する
ログハウスを安く建てたいのであれば、マシンカットログハウスがおすすめです。ハンドカットの場合、職人の手によって木材1本1本を丁寧に加工しており、長さも自由に調節することができます。その分、手間と時間がかかるため、人件費が建築費用に反映されて、価格が高くなってしまうのです。
一方、マシンカットは機械を使用するため、スピーディーかつ大量に木材の加工ができます。人件費を大幅に削減できる分、建築費用も抑えられるのです。マシンカットは資材のバリエーションが豊富なので、デザインにこだわったログハウスにできるのもメリットになります。
シンプルな形状・間取りのログハウスにする
シンプルな形状や間取りのログハウスにすることも、建築費用を抑えるポイントです。建物の形状や間取りが複雑な場合外壁の表面積が増えるため、使う資材の量やカット加工・組み立ての工程が増えてしまい、その分費用が高くなってしまいます。
たとえば、真四角のようなシンプルな形状であれば、使う資材の量を少なくでき、さらにカット加工や施工もそれほど手間がかかりません。そのため、複雑な形状・間取りのログハウスよりも安く建てることができます。
まとめ：ちょっとした工夫でログハウスの価格は抑えられる
今回は30坪のログハウスの価格相場についてご紹介しました。ログハウスの場合、カット方式や建築技法によって坪単価が異なるため、全体的な価格相場にも違いがあります。一般的には、ハンドカットログハウスやポスト&ビームと比べると、マシンカットログハウスがお得です。
ただし、使用する木材や立地、間取りなどさまざまな要因で建築費用は変わってきます。使用する木材のグレードを下げる、シンプルな間取りにするといった工夫をすることで、費用を抑えながら自分好みのログハウスにできる可能性はあるでしょう。何を優先するか決めたうえで、予算内でログハウスをつくるにはどうするべきか検討してみてください。