楽しく、涼しく! 季節を感じる夏のアイテムを、手づくりしませんか?
楽しく、涼しく! 真夏のハンドメイド
手作りでもっと、今日を楽しく!
季節を感じるアイテムで、気分を涼しく!
バッグにウエア、アクセサリー……。夏にうれしい作品が勢ぞろいです。
KOBE発! かぎ針編みのフラワーポシェット
大きくて立体的な、バラのようなモチーフがパッと目立つ、かぎ針編みのポシェットとミニバッグ。
四角いモチーフを4枚つなげばベースが出来るから、すぐ持って出かけられます。
3色の糸で花、葉、ベース部分を編み分けたモチーフをたった4枚、それに入れ口に前後1枚ずつ小さなモチーフを編み足して袋を作ります。
ひもにはふわふわと持ちやすいフリルつき。
シンプルな作り方ですが、引き上げ編みで立体的に編んだ花がとびきり華やかでキュート。
ポシェットはモノトーンのコットン糸でシックに、ミニバッグは明るい赤でカラフルに編みました。
白い花が際立つモノトーンのポシェット。
どんな色の服にも合わせやすく、大人っぽくもかわいらしくも使えます。
ひもにつけた フリルは肩に優しく、つい触ってしまう心地よさです。
真っ赤なバラにグリーンの葉、ブーケを持つように心弾むミニバッグです。
基本作品より糸が少し太いので、モチーフを1段減らして大きさをそろえました。
好みの色でもっと編みたくなりそうです。
岡本啓子(おかもと・けいこ)
ニットデザイナー。「ファッションと手芸の融合」をコンセプトに、ニットの枠にとどまらず、手芸全般、染色など、自由な発想で作品を展開。メーカーや出版社にデザインや作品を提供している。全国で多くの講座、講習会を行うかたわら、2020年よりデザイナーの村上亮太氏のブランドのニット製作も手がけている。
手芸で巡る世界旅 東南アジア 山岳少数民族のシャツとパンツ
東南アジアの国境山岳地帯には、数多くの少数民族が暮らしています。
彼らにとって民族衣装は、厳しい自然環境と共生するために欠かせない「生きるための服」。
優れた着心地と耐久性はもちろん、民族を象徴する役割も担っています。
今回ご紹介するのは「カレン族」と「リス族」の民族衣装。
40年間世界を巡り、30以上の少数民族と向き合ってきた布作家の早川ユミさんが、流行に左右されることなく受け継がれてきた、彼らのハンドメイドを伝えます。
自分たちで綿を育て、糸を紡ぎ、幅25~30㎝の布を織って、その布で服を作っているカレン族の人たち。
長方形の布2枚を二つ折りにして、前・後ろ中央とわきを縫い合わせるだけのシャツは、そんな彼らの素朴でシンプルな暮らしから生まれた民族衣装です。
伝統の民族衣装ですが、わきにはスリットが入っていて、今のファッションにも合うのが魅力です。
前・後ろ身ごろは同形。
作りやすいのが、カレン族の衣服のいちばんのポイント。
稲作民族のリス族のパンツは、農作業がしやすいようゆったりとしたシルエットが特徴です。
1枚の大きな布を折り紙のように折って斜めに縫い合わせると、左右のパンツになり、ウエストとすそを始末したら完成。
布を使い切るための工夫を感じるデザインです。
わきのスリットあきは、ヒップが通る寸法にあければOK。
トップスは長めのものを合わせましょう。
ウエストベルトやスリットあきに柄布を使い、5番刺しゅう糸でざくざくと縫い目を入れて楽しく。
早川ユミ(はやかわ・ゆみ)
布作家。アジアの手紡ぎ手織り布や麻布などを使い、自然に根差した暮らしの中から生まれる作品を発表、展覧会やワークショップを行っている。夫は陶芸家の小野哲平氏。
簡単に編めて、使いやすい フリンジバッグ
持っているだけでうきうきするフリンジバッグ。
実は、ほぼ鎖編みと細編みだけで作れます。
2本どりでさくさく編んだら、さあ、どこに連れて行きましょうか。
カラフルな変わり糸のフリンジが紺に映える、フラットな形のバッグ。
スマートフォンや財布など、身の回りのものがすっぽり収まる、使いやすいサイズが魅力です。
編み地がしっかりしているので、形崩れしにくいのもうれしいポイント。
作品Aの糸をかえ、エレガントな印象に。
本体には華やかなラメ入りの糸、フリンジにはさらりとしたテープヤーンを使い、同系色で品よくまとめました。
ちょっとしたお出かけにもぴったりなバッグです。
Little Lion 千葉あやか(りとるらいおん ちば・あやか)
クロッシェデザイナー。“大人かわいい”をコンセプトにした、毎日使いたくなるようなデザイン性の高い作品が人気。雑誌・書籍で作品を発表するほか、手芸関連メーカーへの作品提供、ワークショップの開催など幅広く活動。
花柄でハッピー! 夏のいちおしワンピース
連日の暑さで、出かけるのもなんだかおっくうに。
そんなときは、少し勇気を出して、こんな大柄の花柄ワンピースを着てみませんか。
色柄の美しさと着心地のよさで、気分も上向きになりそうです。
ひらひらと涼しげに揺れる花柄リネンのワンピース。
全体に気持ちよく風が通るよう、そで口や首元、身ごろのシルエットはゆったりと。
スタンドカラーやそで口のギャザーが、リラックスし過ぎないおしゃれ感のポイントです。
ヨークの下にタックをたたむことで、後ろ姿の印象がぐっと引き締まります。
前から後ろにかけて下がったすそが、上品さをアップ。
こうの早苗(こうの・さなえ)
パッチワークキルト作家。ロマンチックな作風と実用性の高い小物やソーイングの提案で、幅広い世代から支持を得ている。
斉藤謠子の楽しい手仕事 ビーズのブローチ
パッチワーク・キルト作家の斉藤謠子さんが、毎月、独自のアイデアとさまざまなテクニックを詰め込んだ、旬のアイテムを紹介。
手仕事の楽しさを教えてくれます。
ビーズを通したTピンに、刺しゅう糸を巻きながら束ねて作ったブローチは、まるでジュエリーのような高級感のある仕上がり。
ビーズの種類をかえたり、枝の数をかえたり。
作り方を覚えれば、さまざまなアレンジが楽しめそうです。
斉藤謠子:簡単に出来るのに高級感があっておしゃれ。インテリアとしても使えて、われながら上手に出来たと思います(笑)
パールビーズのブローチは、ハットに合わせてシックに。
フレームを使えば、スタイリッシュなインテリアとしても楽しめます。
斉藤謠子(さいとう・ようこ)
パッチワーク・キルト作家、布小物作家。洋裁、和裁を学んだあと、アメリカのアンティークキルトに興味を持ち、パッチワークを始める。雑誌などで作品を多数発表するほか、教室などで講師を務め、海外でも作品展や講習会を行うなど人気が高い。
昆布尚子と一緒に 暮らしの中のソーイング 肩リボンのワンピース
京都在住の人気ソーイング作家、手芸家の昆布尚子さんが、
自由な発想で、幅広い世代の人たちに向けて作る服や小物をご紹介。
昆布さんにまつわる方々が登場します。
片側の肩部分の布をリボンにして、結んで着るワンピース。
夏にぴったりのさらりとしたリネンで作りました。
プリント柄とチェック柄を組み合わせておしゃれに。
モデルは、6月号でも登場した美容師の宮前(みやまえ)なお子さん(身長165㎝ 50代)です。
昆布尚子:夏なので、 はじけてみても いいんじゃない?
肩をひと結び。
見返しの柄を身ごろと違う柄にすると、アクセントに。
昆布尚子(こんぶ・ひさこ)
ソーイング作家、手芸家。昔の着物地や海外のビンテージ布などを使い、個性あふれる服やバッグを製作している。モダンでおしゃれなデザインと、作りやすさ、仕立ての美しさを追求した作品に定評がある。
KOBE発! かぎ針編みのフラワーポシェット
手芸で巡る世界旅 東南アジア 山岳少数民族のシャツとパンツ
簡単に編めて、使いやすい フリンジバッグ
撮影/中野博安 モデル/松永ちさと
花柄でハッピー! 夏のいちおしワンピース
撮影/白井由香里 モデル/エモン美由貴
斉藤謠子の楽しい手仕事 ビーズのブローチ
撮影/ローラン麻奈
昆布尚子と一緒に 暮らしの中のソーイング 肩リボンのワンピース
撮影/津久井珠美 ヘア& メイク・モデル/宮前なお子 イラスト/稙田光子
ヘッダー画像
撮影/白井由香里、中野博安(ポシェット、シャツ、バッグ) モデル/松永ちさと