パ・リーグ球団別週間MVP ソフトバンク柳町が12球団トップ、楽天・浅村は2000安打まであと9
打率.639、wRAA7.9の柳町達
プロ野球パ・リーグは首位のオリックスが1勝3敗1分けと足踏み状態。一方、4勝1敗と好調の楽天が1勝4敗だった日本ハムに代わり2位に浮上した。5位・西武まで2ゲーム差と団子状態が続いている。
SPAIAでは4月22日から27日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。
wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。
最下位に沈む王者ソフトバンク。打線がなかなか上向かない中で柳町達が12球団トップとなるwRAA7.9を記録するなど絶好調だ。2度の猛打賞含めスタメン出場した4試合でヒットを放ち、14打数9安打の打率.643、2本塁打、4打点をマークした。
前週まで9試合に出場してわずか2安打、打率も1割台と低調だったが、23日のオリックス戦で今季初本塁打を放つと一気に上昇気流に。近藤健介、柳田悠岐と主力2人を欠く打線の中で、レギュラーの座を狙う28歳が存在感を示している。
オリックス太田椋、西武・渡部聖弥が打線けん引
2位に浮上した楽天は、浅村栄斗がチームトップのwRAA4.6をマーク。23日の日本ハム戦で今季2度目の猛打賞を記録するなど全5試合で安打を放ち、17打数8安打の打率.471、2本塁打、5打点と打棒が爆発した。通算2000安打まであと9本とカウントダウンも開始。開幕から21試合で25安打とハイペースで量産しており、偉業達成の日も近い。
首位のオリックスでは太田椋がwRAA3.9で2週連続チームトップ。22日のソフトバンク戦で今季早くも2度目となる1試合4安打を記録するなど、5試合で20打数7安打の打率.350、2本塁打、5打点をマークした。これで打率(.400)、本塁打(4)、打点(16)いずれもリーグトップ3に入る活躍で、好調な打線をけん引している。
2勝3敗だった5位・西武は、渡部聖弥がwRAA2.4でチームトップだった。右足を痛め13日に登録を抹消されていたルーキーが25日のオリックス戦で復帰すると、その3連戦でいずれもマルチ安打を記録。長打こそなかったが11打数6安打の打率.545、27日には2打席連続タイムリーを放つなど新人離れした打撃を見せている。
ロッテ・藤原恭大、日本ハム・水野達稀も躍動
4勝1敗で勝率を5割に戻したロッテでは、藤原恭大がチームトップのwRAA2.3を記録した。27日の日本ハム戦で今季3度目の猛打賞を記録するなど4試合で14打数5安打の打率.357、3打点をマーク。開幕から好調をキープしており、2018年ドラ1がいよいよ開花の時を迎えようとしている。
勝率5割に逆戻りした日本ハムでは、水野達稀が10打数4安打の打率.400、wRAA1.2と気を吐いた。27日のロッテ戦で今季2度目の1試合3安打。ここまでスタメン時は9番に座ることが多いが、上位へのつなぎ役として献身的な打撃で打線を支えている。
今週は楽天・浅村を除き、定位置獲得を狙う若手が週間MVPに名を連ねた。打線を活性化させる存在として、開幕から猛アピールを続けている一方で約1カ月が経過し、そろそろ疲れも見えてくる時期。踏ん張りどころとなる5月も調子を維持できるかが、レギュラー奪取へのカギを握る。
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記事:SPAIA編集部