【絶滅の危機】オープン以来『トリキバーガー』に行ってみた率直な感想 →「意味がわからない」
2025年5月31日、トリキバーガーの第1号店としてオープンした「大井町店」がひっそりと閉店した。オープンしたのは2021年8月だったので、およそ3年半の歴史に幕を閉じた格好だ。
さて、つい先日のこと。閉店のことを全く知らなかった私は、偶然にも『トリキバーガー大井町店』で食事をしていた。ズバリ、私の率直な感想はこう……「意味がわからない」である。
・華々しいデビュー
鳥貴族ブランドを引っさげて『トリキバーガー』が華々しくオープンしたのは2021年8月のこと。オープン日には長蛇の列ができるほど、注目を集めてのグランドオープンであった。
以来「渋谷井の頭通り店」「京都・伏見稲荷OICYビレッジ店」と着実に店舗数が増えたかと思いきや「渋谷井の頭通り店」は23年11月に閉店。残すは「京都・伏見稲荷OICYビレッジ店」となってしまった。
正直な話、オープン以来『トリキバーガー』に訪れていないものの、当時の記事には「価格的にも味的にも優良なチキンバーガー専門店」と記述している。鳥貴族ブランドのことを考えれば「味が悪くなった」とは考えづらい。
・ウマい
事実、閉店のことを知らずに訪れた『トリキバーガー』で食べた「グリルチキンバーガー てりやき(500円)」は、かなり美味しかった。皮目がパリッと香ばしく焼き上げられており「お!?」と驚いた。
価格もポテトとドリンクがセットで900円なので、安いとは言わずともめちゃめちゃ高いワケではあるまい。国産フライドポテトも素朴ながら力強い美味しさで、素直に美味しいと思えた。
なのに、である。これだけの味なのになぜ閉店に追い込まれてしまったのか? 率直に意味がわからない。それほど「グリルチキンバーガー(てりやき)」はレベルが高かったのである。
・仮説
理由を特定するのは難しいが、もしかしたら「そもそもチキンバーガーが日本では厳しい」とは言えるのではないだろうか?
トリキバーガーとほぼ同時期にオープンしたロイヤルホスト系列の「ラッキーロッキーチキン」や、韓国No.1チキンブランドの触れ込みで上陸した「マムズタッチ」も店舗数は増えていないのが現状だ。
やはり多くの日本人にとって「ハンバーガー = ビーフ」というイメージがあるのだろうか? どの店もチキンバーガーの味自体は非常に優秀だが「チキンバーガー」自体が日本には受け入れられづらいメニューなのかもしれない。
余談だが、アメリカで1000店舗以上を展開する「チックフィレイ」は日本上陸の気配すら見せていない。理由はわかりかねるが、アメリカでは至るところで目にするチックフィレイですら日本市場に目を向けていないらしいのだ。
いずれにせよ、鳥貴族ブランドがありながらも東京から『トリキバーガー』は姿を消した。「ラッキーロッキーチキン」と「マムズタッチ」はどんな展開を見せるのか? 注意深く見守りたい。
参考リンク:トリキバーガー
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.