巨人の189センチ右腕・京本眞、「魔改造」久保コーチも認める素質にスター誕生の予感
明豊高時代にセンバツ準優勝、2021年育成7位
田中将大、甲斐拓也、ライデル・マルティネスら新加入の大物選手が目立つ巨人だが、若手も着実に成長している。その一人が京本眞だ。
2月6日に21歳になったばかりの4年目右腕。明豊高から2021年育成ドラフト7位で入団し、昨年3月に支配下登録登録された伸び盛りのホープだ。
身長189センチ、体重80キロの恵まれた体格。春季キャンプで一軍メンバーに入っており、身長2メートルの秋広優人ら大柄な選手が多いチームでも目立っている。
高校3年春のセンバツ決勝で東海大相模に敗れたものの準優勝。ドラフト同期にはDeNA1位の小園健太(市和歌山)、ソフトバンク1位の風間球打(明桜)、日本ハム1位の達孝太(天理)、阪神1位の森木大智(高知)ら高卒でプロ入りした右腕が多い。
ちなみに巨人の1位は大勢(関西国際大)。4位ではセンバツ決勝で敗れた東海大相模の左腕・石田隼都が入団している。同年ドラフトでは育成を含めて17人も指名されており、京本は「その他大勢」の一人にすぎなかった。
デビュー戦で村上宗隆、サンタナ、山田哲人を三者凡退
しかし、地道なフィジカルトレーニングが実を結び、球速が10キロ以上アップ。最速153キロを記録するまでになった。
2023年はイースタン・リーグで76.1回を投げて防御率2.36。奪三振率8.25、被本塁打率0.35をマークした。
支配下登録を勝ち取り、背番号99となった2024年5月1日のヤクルト戦で一軍デビュー。いきなり令和初の三冠王・村上宗隆との対戦だったが、力のあるストレートでレフトフライに打ち取り、サンタナを見逃し三振、山田哲人をショートゴロで三者凡退に抑えた。
その後も計4試合に登板して初勝利こそならなかったものの防御率3.60。当時20歳の「未完の大器」にとって貴重な経験となった。
オフにはオーストラリアのウインターリーグに参加して武者修行。階段を一歩ずつ上っている。
中学時代に優勝した東京ドームのマウンドへ
キャンプでは田中、甲斐、マルティネスら大物選手とともに汗を流し、「憧れてるような人たちと同じ一軍でキャンプを過ごせているので興奮しながら練習できている。もし、開幕一軍に入って投げられたらもっと幸せなんだろうなと思いながら練習しています」と初々しい表情を見せる。
まだまだ成長途上の21歳にとって、実績のある選手たちの全てが教材。刺激を受けながら貪欲に吸収する毎日だ。
菅野智之を復活に導き、今キャンプでは田中将大の再生に取り組んで「魔改造」と話題になっている久保康生巡回投手コーチも京本を絶賛。岩隈久志ら数々の好投手を育て上げてきた久保コーチのお眼鏡にかなっているのだから、その素質は間違いないだろう。
大阪の大淀ボーイズに所属していた中学時代、ジャイアンツカップに出場して東京ドームで優勝を経験。今後は巨人のエースとして東京ドームのマウンドで躍動する日を目指し、ハードなトレーニングに励む。端正なマスクは人気が出る要素。2025年、日本一を狙う巨人に新たなスターが誕生するかもしれない。
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記事:SPAIA編集部