柑橘系のさわやかなコーヒーと米粉のスイーツ【aruna coffee】子育てのためにパパが独立開業 富山のハンドドリップコーヒー店
富山市にある新進気鋭のコーヒーショップ「aruna coffee(アルナコーヒー)」。
キッチンカーでの移動販売を経て、2024年11月に店舗を構えました。
「やるからには、富山でも有名なコーヒー屋さんを目指したい」と目を輝かせる店主。
コーヒー好きの人は要チェックの店です。
チャレンジショップのコーヒー屋さん
店があるのは富山市蓮町の「SCOP TOYAMA」の1階。
富山県が創業支援のために運営しているチャレンジショップの一画です。
チャレンジショップとは「自分のお店を開業したい」という人が、家賃や初期投資などを抑えて店舗運営に挑戦できる施設。
SCOP TOYAMAには現在、カフェや植物療法の店など4店舗が入居しています。
「2024年4月にキッチンカーで営業を始めて、その後にこのチャレンジショップのことを知って入居しました。始めた時より、オペレーションもコーヒーの味も、だいぶよくなってると思います」と話すのは、人懐こい笑顔が印象的な店主の小路和貴さん。
3人の子どもを育てるパパで、仕事と子育ての両立を模索するうち、コーヒショップを開業すると決めたそう。
ちなみに、店名の「アルナ」は子供たちの名前から1文字ずつとられています。
自家焙煎コーヒーは9種類
コーヒーは自家焙煎で9種類。浅煎り~中煎りのさわやかな味わいが中心です。
コーヒーに詳しくない人や特段のこだわりがない人も、小路さんに相談するとオススメを教えてもらえます。
飲みやすい“万能”ブレンドコーヒー
今回は店オリジナルの「aruna Blend」を。エチオピアとブラジルの豆をブレンドしているそう。
柑橘系のようなスッキリとしたさわやかな飲み口で、後味にはコクとほのかな甘みを感じます。強めの苦みはない、とても飲みやすいコーヒーです。
小路さんによれば、洋菓子にも和菓子にも合わせやすい万能なコーヒーだそう。
グルテンフリーのスイーツも
コーヒーのお供に選んだのは、小路さんオススメの抹茶のチーズケーキ。
こちらの店では「BAKESHOP bebe」というスイーツショップのお菓子を提供しています。店舗をもたないお菓子屋さんで、米粉を使ったグルテンフリーのスイーツが特徴。
もったりとした口当たりで、抹茶の風味がやさしく広がります。後から追いかけてくるチーズは濃すぎずさわやか。米粉のクランブルもサクサクでおいしい!
しっかり味わったあとにコーヒーをひと口含めば、単独でコーヒーを飲んだ時とはまた違った風合いが楽しめます。
コーヒー豆は店頭販売 自家焙煎の味をおうちでも
9種類の豆は店頭で販売もしています。
パッケージは富山県在住のデザイナーが手掛けたそうで、豆ごとに全く異なる雰囲気。味に迷ったときには「パケ買い」も楽しそうです。
子育てのために独立開業…夢は富山の有名店!
店主さんはさぞ昔からコーヒーが好きでたまらなくて、「自分のお店を持つのが夢だった!」っていうタイプの人なのかと思ったのですが…どうやらちょっと違うみたい。
「前は、コーヒーって濃くて苦いもの…というイメージしかなかったんです。でも、初めてエチオピアを飲んだ時に『こんなにおいしいんだ!』と感動して、コーヒーっていいなと思いました」(小路さん)
前職は、いたって普通の会社員。仕事と子育ての両立のため働き方を模索していたときに、なんとなくコーヒーを自分で淹れ始めたんだそう。
そんな時、あるコーヒーショップで買った「エチオピア」のおいしさに衝撃を受け、「いつかは自分で何かをやってみたい」というかねてからの思いもあって、そのショップをビジネスモデルに本格的に勉強を開始。
そして、2024年4月にそのショップからキッチンカーを譲り受けて「aruna coffee」を開業し、その後、チャレンジショップに入居を決めたんだとか。
ということで、コーヒー歴は実はまだ数年。飲食経験ゼロからのスタートです。
でも胸には確かな熱意があって、ハンドドリップの技術を磨いたり、焙煎の仕方を改めたり…豆の特徴を活かせるよう勉強を重ねてきました。
「最初は、コーヒーなんて簡単に始められると思ったんです。でも知れば知るほど奥が深すぎて…いかに自分が浅はかだったのか思い知らされました」(小路さん)
チャレンジショップの入居期間は原則3年。現在はその後を見据えて“自分のコーヒー”を固め、自分の店舗を構える準備中。研鑽に励む「aruna coffee」と小路さん、その変わりゆく姿を楽しみながら浸るコーヒーの味も素敵かもしれませんね。
【aruna coffee】
住所 富山県富山市蓮町1丁目7-3SCOP TOYAMA1階
営業時間 10:00~16:00
定休日 月・木曜、不定休あり